オモコロとドッキリといじめの始まり
なんかお気持ちがぐちゃぐちゃなので整理のために書こうと思う。
先日、オモコロチャンネルに新しい動画がアップロードされた。
「間違い探し」が2枚とも全く同じ絵だったらいつ気付く??
この内容がドッキリだった。
まずはドッキリの定義について。
以下、Wikipediaより引用
ドッキリとは、バラエティ番組の表現手法のひとつ。番組進行を知らない、または虚偽の進行だけ知らされている出演者を騙したりイタズラを仕掛けたりして、出演者の反応を楽しむという手法。また、個人間でのイタズラなどもドッキリということがある。
語源は「ドッキリする」という心臓の鼓動が高まるほど驚く様子を表す言葉である(元祖どっきりカメラの影響 : #歴史節参照)。最後にネタばらしを行うが、ネタばらしは仕掛け人と呼ばれる進行役が「(ドッキリ)大成功」「テッテレー」などと書かれたプラカードを持って登場する方式が多い。
以前にも、オモコロチャンネルでは、AIドッキリという動画がアップロードされていたが、コレは上記のドッキリの定義にはあてはまらない。
全部AI製の脚本があり、全員がそれを把握した上で演技をするという内容だったからだ。
よって、オモコロチャンネルでは今回の動画が実質的に初のドッキリとなる。ワードウルフみたいな一人だけ単語を知らないゲームは、全員が事前に進行を知っているため、やはりドッキリの定義には当てはまらない。
今回の動画ではかんちさん、ヤスミノ、ギャラクシーさん、みくのしんの4人が本当は正解がないことを知らず、課題にチャレンジさせられた。
コレは上記の ”番組進行を知らない、または虚偽の進行だけ知らされている出演者を騙したりイタズラを仕掛けたりして、出演者の反応を楽しむという手法。” という部分に該当する。
わかりやすく言えば、当人の立場から見ると自分だけ詳細を知らされずに周りが観察して笑われるような構図になっているということだ。
今回、お気持ちがぐちゃぐちゃになってしまったのには、
「オモコロチャンネルは、チャンネル内でドッキリをしないと明言していた」というところが大きい。
ドッキリは人を試す行為であり信頼関係を根本から損ねるから、と。
確か原宿さんが言っていたと思うのだが、メンバー各人の自己紹介が終わったタイミングくらいで、自己紹介動画内で軽いドッキリみたいな事でお互い嫌がらせみたいな事をやってしまい負の連鎖が続いたので言った事だったと記憶している。学生時代に日陰の民だった自分はその思想に強く共感して
チャンネルにハマって行ったのだった。
今回の動画、本当の事を知らせずに無駄な時間を使わせて、その時間を上から眺めて予想して笑いにする、という構図も悪趣味だったと思う。
よくない現代の会社の縮図のようだ。情報は上の人だけ握っていて部下である自分は上の人の言うコロコロ変わる発言で踊らされて無駄な作業をする、そんな実体験が思い出されたし、結局上の人は下の人の苦労など知る由もないのだ。下の人の実作業の苦労や、それが徒労に終わるむなしさなど、動画で笑っていた作業時間の数字くらいにしか考えていないだろう。
また、ドッキリの構図はいじめの構図にもよく似ている。
いじめは誰か一人被害者がいる訳だが、その当人は周りの人間がイタズラをしてもそれを当人だけが知らされず、周りからその反応を見てクスクス笑われる事となる。おそらく最初は罪のないような小さなイタズラだ。だが一度その構図が面白いとみんなに認識されると、だんだん内容がエスカレートしていく。いじめはいじめている人同士の罪の共有による麻薬的な快楽があるからだ。
そしていじめの内容はエスカレートしていく。麻薬的だからだ。
いじめられた人はいじめられた事を絶対に忘れない。
ドッキリをされた人はドッキリをされた事を忘れない。
そしてそれはその後の人間関係を不可逆的に変化させてしまう。
だから、今回はとにかく悲しかった。
編集長である原宿さんはおそらく今回の企画に反対しただろう。
でも既存の事ばかりやっていてもダメという考えもあって
了承したのだろう。
動画内の原宿さんを観察してみると、ずっと怒られた子供の顔をしていたし、オープニングからずっと腕を組んだり口元に手をやったり、
自信のない防御姿勢を取っている。楽しんでいる感じでは全然ない。
永田さんも目がキョロキョロしていたり、不自然にのけぞっている。
おそらく年配二人はかなり今回の企画、心理的抵抗があったのではないだろうか。
見終わってこんな事を考えてしまった。ひたすら悲しい。
恐らく今回の企画を出したのは、予想だけれどもダヴィンチ恐山さんかな。
AIドッキリの動画の伸びが良い事を鑑みて、AIが伸びたのかドッキリが伸びたのか切り分けるために試しにドッキリ動画を出してみよう、という事だったろうと勝手に予想している。
すごく悪いうがった見方をすると、
被害者4人に対する、婉曲的な肩たたきという見方もできる。
俺達は情報を持っているけど、お前たちには与えないよ。
これからも俺達の情報の通りに働いてもらうよ、無駄な時間を使わせることもあるかもしれないけど、それはそういうパワーバランスだから、という。
そして、それはやはりいじめだ。
俺は今回の動画が大キライだ。見なかった事にして記憶から消したい。
仲間内でドッキリをしない、という前提で安心して笑って見れるチャンネルが好きだったから。とても悲しい。