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レッドデッド・オブ・ナイトの背中の傷について
ディルックの「レッドデッド・オブ・ナイト」コスチュームに関する覚書
※イベントキャラスト等ネタバレ注意
「レッドデッド・オブ・ナイト」に関する疑問
・背中の傷跡
・傷跡が背中にある理由
・「神の目」が無い
→背中の傷跡
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ディルックが隠密行動をする際に着る衣装の一つ。
この時ディルックは「神の目」を所持していないように見える。背中には大きな傷跡がある。
→いつ出来た傷跡なのか?
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イベント「残像暗戦」にて着ている様子がみられる。
ここでは地脈の異常により過去の光景が映し出される。内容は、「鷹飛びの浜」にてアビスと戦っている時のもの。
この時の戦闘では元素スキルを使えるため、「神の目」を所持していることになる。
また、この時に所持している武器は「狼の末路」、聖遺物は「旧貴族のしつけ」である。
→いつ頃の出来事か?
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「当時、僕たちは」と言っていることから、仲間がいた時だと分かる。
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この「重症を負ったふり」というのが背中の傷跡だとすると、自ら服を裂いたことになる。考えられなくはない。
あるいは戦いの中で敵から攻撃を受け負傷したのかもしれない。
しかし、他にも可能性がある。
いったん時系列を整理する。
()の中はゲーム開始時点から数えたもの。
騎士団を辞め、「神の目」を捨て、3年間旅に出る(4年前)
↓
地下情報網に加入
↓
モンドに帰還 黒焔の事件発生後、神の目が返還される※(1年前)
↓
「闇夜の英雄」の出現(数か月前)
↓
過去に地脈の異常が発生した時
↓
旅人がモンドに来る(ゲーム開始時点)
↓
現在
※ セレベンツ参照
セレベンツはゲーム開始時点より1年前の出来事(ディルックが騎士団を辞めたのはゲーム内テキストでは4年前、漫画内では3年前と記述があるため)
という時系列になる。
レッドデッド・オブ・ナイトのストーリーで以下のような記述がある。
ディルックが騎兵隊隊長になった際に、父であるクリプスはディルックのために礼服をオーダーメイドした。しかし、その後「あの陰鬱な雨の夜」の出来事が起こり、ディルックは騎士団を辞め、旅に出た。
旅から帰ってきたディルックは罪悪を駆逐するため行動を始めた。
埃まみれであった礼服は、彼の手によって新たな戦闘服に姿を変えた。
(要約)
過去に地脈の異常が発生したのはディルックがモンドに戻り「神の目」を返還された後~旅人がモンドに来るまでの間だと推測できる。
ディルックが「闇夜の英雄」になった時から、この衣装を着ていた。埃まみれであったことから、旅に出てから帰るまでは着ていなかったことになる。
そして重要なのが、この衣装は「旅から帰り戦闘服として着始めた」時点でディルック本人の手が施されていたということ。つまり、この時に本人の手で傷がつけられていた可能性があるということだ。
→なぜ傷をつけたのか?
この衣装の背中についている銀の装飾と似ているデザインが存在する。
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西風騎士団の紋章は、背中についているデザインと非常に似ていることがわかる。上部に菱形の模様があり、その下に左右対称に施された羽があり、交差しているところまで一緒だ。
元々は父親が騎士団のディルックへと贈ったものなので、紋章が施されているのは自然だろう。
このデザインを傷つけるという事はつまり、西風騎士団に対する不信や疑惑、決別の意思表示である。そして騎士となることを望んでいた父親の期待から外れるということ。
傷はこの時に自らの手で付けたものだろうと推測する。
→傷跡が背中にある理由
ここで「背中に傷がある必要性」について考える。
まずは傷の位置と形、方向を改めて見てみよう。
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こうしてみると、剣を携える位置や向きと一致しているように見える。
写真のディルックは、「龍血を浴びた剣」を背負っている。これは実際にディルックがPVなどで所持している武器だ。
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「龍血を浴びた剣」のテキストには以下のようなことが書かれている。
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つまり、大剣を背負っている位置=弱点であり、そこだけは刃が通るということだ。
ディルックの弱点が背中であるというわけではないが、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」に、「龍血を浴びた剣」に相当するような話が存在する。
「ニーベルングの指環」に登場するジークフリートは、竜殺しの英雄と呼ばれる。竜の血を浴びて不死身となるが、たまたま背中に菩提樹の葉が落ち、そこだけが弱点となってしまう。やがてハーゲン(アルベリヒの息子)に弱点の背中を突かれ死んでしまう。
「ニーベルングの指環」はモンドとカーンルイアの設定に関連していそうなので、ここから着想を得た可能性は高いと思う。
→「神の目」について
もう一つの疑問として「神の目」を所持していない点がある。
この衣装を着ていたとき、ディルックは既に「神の目」を所持していたはず(現在も同様)。では所持していないように見えるのは何故か?
「神の目」は、キャラクターの元素爆発が溜まっていると写真のように元素マークが浮かび上がるようになっている。
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これを見ると、一見所持していないように見えるが「神の目」は胸元にあると推測できる。
また、胸の位置には鳥の目を模した宝石のようなものが埋め込まれており、おそらくは鷹の目だと思われる。父クリプスはよく鷹の絵を描いていたらしいし、父親の趣味だろうか。
ディルックはしばしば鷹の様な人物と喩えられる。ディルックと鷹の関係についてはまた別で考えたい。
ディルックが「神の目」を手に入れたのは10歳のとき(セレベンツ参照)。
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「神の目」を手に入れた瞬間、父の理想が認められたと思った──
という記述があるため、ディルックが「神の目」を手に入れたのは少なくとも騎士になった後だと考えられる。
そしてディルックが騎兵隊隊長になったのは14歳の頃なので、既に「神の目」は所持していた。つまりこの衣装は「神の目」を所持していることを知りながら、それが見えないような造形(というか胸元に仕舞える造形?)でオーダーされたことになる。敢えてそうした意図がクリプスにはあったのだろうか…。
果たして本当に胸に仕舞っているだけなのかは不明。
飾りとかを取ってしまえるんだろうか。神の目って意外とデカいし丸いしそんなスペースがあるようには見えないが。
・元素スキルに黒い焔が混ざる
・鎖を付けている(セレベンツでは邪眼使用時に鎖を用いる)
等の点から「邪眼」が関係している可能性を考えてみたが、クリプスやディルックが使用していた邪眼は博士の元に送り済みなので、別のものであるとなると可能性は低い。
因みに本物の「神の目」以外は光らない仕様なので、本物を所持していることは確か。砕星鉄鉱に近づいた時も光るらしい。
光らない例:ウェンティ、鍾離、雷電将軍(雷電は元素マークも出ない)
結論
・背中の傷跡は、ディルック自身でつけたものである可能性が高い
・背中である理由は、「龍血を浴びた剣」および「ニーベルングの指環」と関連している可能性が高い
・「神の目」は胸元に仕舞っている
鷹の目が光る演出はとても良いと思う