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黒双子の強い幻覚 part3

見出し画像のうちの子4人の強い幻覚(妄想)を見たときに更新される文その2
黒双子をキメてゆけ
ついでに軽くキャラ設定も書くよ


黒双子が妹、元気印の微褐色娘。
お姉ちゃん大好きでよくくっついてるけど、逆にくっつかれるのに弱い。
空手がめっちゃ強い。お姉ちゃんを誑かすやつは顎に回し蹴りだ!
最近寒い時期に姉が首を掴んでくるのを察知出来る気がしてきた。


黒双子が姉、ジト目の内気娘。
妹によくくっつかれてるけど全然嫌ではない。恥ずかしいけど。でも妹大好き。
昔は妹と一緒に空手をやってたので普通に強い。
最近寒い時期に妹の首を掴むのを察知されてきたので気配を消す方法を模索してる。

木菟森(つくちゃん)
双子のお友達、目が初見だとちょっとコワイ。
お茶目でよくイタズラしたりからかったりして楽しんでる。
軍人、警官を輩出してる家系のご令嬢と噂されているが真相は内緒。
最近冬場に外套を着るのは流石に目立つかなぁ…と思い始めてる。便利なんですけど…

牛鬼(きーちゃん)
双子のお友達、ヤンキーだけど今はそんなに喧嘩しない。
若干情緒不安定で感情に任せて不良らと連戦してたら、ニューチャレンジャーの透に負けて少し落ち着いた。
最近寒さで気持ちが辛くなることが減って少し困惑してる。 シアワセホルモンノオカゲダヨー



・校角インタビュー

椿:姉御ギャル、藤:ゆるふわギャル
“さぁ始まりました、鶴桜ウォッチ!今回はクラスのあの子その子の評判を聞いていこう!という事で…おっ早速あちらのクール系ギャルさんに聞いてみましょう!どもどもー”
椿「…何やってんの?」
藤「ちょっとーこれ録ってんだからー、いいや一回中止」
椿「んん?」
藤「うちの高校での動画撮ってそれでどうにかバズんねーかなーって」
椿「はぁ」
藤「で、せっかくうちにはあの双子達っつー強力なキャラがいるんだからそれを逆に本人ではなく周りから攻めていくって作戦よ」
椿「はぁ」
藤「で、まぁ椿が1人目として選ばれたわけよ」
椿「藤」
藤「おう」
椿「目の付け所シャープだな」
藤「っしょ、というわけでほら撮り直すぞ!」
椿「おうよ!」

藤“さぁ始まりました、鶴桜ウォッチ!今回はクラスのあの子その子の評判を聞いていこう!という事で…おっ早速あちらのクール系ギャルさんに聞いてみましょう!どもどもー”
椿“どもどもー”
藤“お名前と学年教えて下さいなー”
椿“1年!椿って呼んでな!”
藤“じゃあ椿さーん、あなたのクラスに面白い子いたりしません?”
椿“そうだな…やっぱあの4人かな”
藤“ほう!4人も!どんな子で?“
椿”まず速水姉妹、双子なんだけどまー仲がいいんだこれが。いっつも妹が姉にくっついててな、見てて癒されるんだよなー。しかもこの二人空手経験者だからもうバチクソ強い!運動神経もいいから体育祭とかで引っ張りだこよ。でも基本優しいし真面目だから嫌味な感じは全然ナシよりのナシ?って感じ?”
藤“いいですねいいですねえ!1人でも十分なのに2人も!お得パック!残り2人はどうっすか!”
椿“1人は木菟森ってやつで小さいけど品があって長い艶髪ぱっちりお目々でまさにお嬢様って感じでな、でもその目がなかなかに曲者でな、黒くて大きくて…見つめてると飲み込まれそうな感覚がするんだよぉ”
藤“ひょえ〜聞いてる感じだと怖そうな子ですけど…“
椿”ところがここがまた面白くてな、なんとイタズラが好きなんだと“
藤”イタズラ?なんだか高飛車悪役お嬢様なイメージが“
椿”ところがところがだ、イタズラって言っても写真と思わせて動画を撮ったりマッサージすると見せかけてくすぐってきたり、いやもう可愛らしいんだ“
藤”やだー!かわいいー!“
椿”でも普段は凛として何でもそつなくこなすからギャップでグッピー死ぬんだわ“
藤”ギャップお嬢様最&高か?最後の1人はどうっすか?”
椿“あぁ…その…ヤンキーというか…”
藤“ヤンキー!?不良って事っすか!?”
椿“いやっ!悪い奴じゃないんだ…まぁあまり人と関わろうとしないし口が悪いからどうしても怖がれてるとは思うんだけど…でもアタシはどうしてもあいつが根っからの悪とは思えないんだよな”
藤“というと?”
椿“さっき言った3人が仲良いんだ、真面目で正義に生きるあいつらがな。だからアタシも信じれるってとこだな”
藤“ははぁ、いい人にはいい人が寄って来るって事ですかねー”
椿“羨ましいぐらいの自慢の4人組さ”
藤“ズッ友はズッ友って宣言しなくても自然とズッ友なんですかね〜はいそんなところであじゃじゃしたー!”
椿“友達は大事にしろよ!”

藤「…ほいおっけー、さんきゅーな」
椿「いいって事よ、いい友人を語るのは気持ちいいもんだな」
藤「あーん私も語らせろお!」
椿「アタシがカメラ持とうか?」
藤「いや、そいつは私のだぜ」
椿(なんだそのキャラ)
藤「いよぅし次行くぞ次ー!」
椿「おっしゃー!」


「あ?クラスの有名人?そりゃあの双子だろ」
藤「ほほう双子ちゃん」
「特に姉の方だな、あれは国宝級だぜ」
藤「国宝?具体的にどのあたりが?」
「そりゃあおっp
椿「止めろお!」

「ふむ、個人的には木菟森さんかな」
藤「お、他の方からも聞きましたね。どの辺りが魅力ですか?」
「まず髪がこう…ミミズクみたいに跳ねててそれが可愛いらしい、ぴょんこぴょんこ跳ねるんだ…」
藤「変わった癖っ毛ですねぇ」
「あと目、やはり目、どうあがいても目」
藤「おおう…すごい熱ですね」
「あの目に飲まれたい、いや喰われたい、いやもういっそ眼球同士がくっつくぐらい…
椿「何か危ないから止めろ」

「え?あー…まぁ名物って意味だったら速水双子だなぁ」
藤「双子ちゃん聞きますねえ、どこに魅力を感じてます?」
「えー…まぁまず仲良いよな、基本一緒にいるし喧嘩してるとこなんて見た事…1回ぐらい?しか無いな」
藤「ラブラブ双子ちゃんですねぇ」
「あと双子だけど意外と性格とかは結構違うんだよな、真逆と言えるぐらい。でもそれが多分ハマってるんだろうなぁ」
藤「真逆なのは面白いですねぇ」
「まぁ…あと妹がな…健康的な肌色で…その…いいよな…褐色肌…」
椿「使えそうと思ったのに畜生!」

「透ちゃん元気でパワー貰えるよねー」
「純ちゃんものんびりしてて癒される」
「木菟森ちゃん何でも出来て敵わないよねー」
「牛鬼さんちょっと怖いけど意外と優しいよね」

藤「いやー撮った撮った」
椿「うーん…」
藤「どした」
椿「テンション上がって忘れてたけど…」
藤「なんじゃい」
椿「…これ本人に許可取らなくていいのか?」
藤「え、いや、映ってないからいいんじゃないの…え…?」
椿「いや…流石に一言言った方がよくないか…?」
藤「あーんーまぁそうか、聞くだけ聞くか」

普通にお断りされた、全部ボツになった
でも撮った映像を本人達に見せたら照れたりなんだりしてたのでそれだけで満足だった


・رقडथфидckت‌ 

T:透、J:純、菟:木菟森、牛:牛鬼、椿:姉御ギャル、藤:ゆるふわギャル
T「うーん…トテ…いや違う…」
J「ジェ…えー…?もう覚えてないよ…」
T「何か…感覚は口が覚えてる気がするんだけど…」
牛「…横で意味わからん事しないでくれ、気が散る」
菟「さっきから何をそんなに唸ってるんです…?」
T「これさぁ、むかーーーーーしのらくがき帳?が発掘されたから見返してるんだけど」
J「何かしらの法則性がありそうな謎の言語で書かれてるの…」
T「運が悪いことにかなりうっすら中途半端に口が覚えてる」
J「もっと運が悪いことにお母さんが怖いから止めさせたという証言まで出てくる始末」
菟「はぁ、つまりお二人はかつて二人だけの独自の言語を持っていたと。記憶違い等では無く」
T,J「「はい」」
菟「なかなか興味深いですけど…本人がわからなかったら正直私達にはどうにも…」
牛「…」
T「古文書とか研究する学者はこんな気分なのか…」
J「ブドウ糖…ラムネ欲しいー…」
菟「結構量ありますね…」
T「そもそも字が汚い」
J「どっちの字かもわかんない」
菟「これは…読点?日本語ベースなんでしょうか」
T「まぁ当時は日本語がやっとだと思うから多分そうじゃないかなぁ」
J「もういいよー疲れたー」
牛「…英語なら踊る人形が使えるんだが」
T「…なに?」
菟「何でしたっけ…文字の使用頻度から単語を割り出す…みたいなのでしたっけ?」
牛「英語ならe,t,aが多いから一番出現頻度が高い文字に当てていけば割り出せる…らしい」
J「でも日本語だよ?」
牛「だから英語ならって言っただろ…日本語なら…助詞の“の”とか“と”か?」
菟「うーん」パタンッ
菟「…ん?」
T「ん?」
菟「…この裏表紙の下、名前じゃないですか?」
T「あ、ほんとだ。名字と二人分の名前?」
J「でも片方二文字…?」
牛「Jの音を一文字にしてるんだろ、そうなるとSYとかNY、Fも一文字の可能性があるな」
菟「とりあえずこれで少なくとも“はやみ、とおる、じゅん”は解読できましたね」
T「…出来たかなぁこれ、汚くてどこまで一文字か」
J「でも多分透ちゃんのクセ的に…こうだと思う」
T「あーえーっとメモ…これでいいや、こうこう…こう?」
J「そうなると…あぁここ何となくわかる」
T「でもまだ読み切れない…」
菟「じゃあさっきの踊る人形方式で…一番多いのはこれですかね?」
J「その踊る人形って元ネタなんなの?」
牛「シャーロック・ホームズ」
T「見た目は子供頭脳は大人の?」
菟「そっちは作者の方ですね、コナン・ドイル」
J「江戸川は何だっけ」
牛「江戸川乱歩」
菟「乱歩も元ネタあるんでしたっけ?」
牛「エドガー・アラン・ポー」
T「詳しいねぇ」
牛「有名も有名だからな」
T「ふーん」
J「お、ここわかりそう」
T「どらどろ」
菟(銅鑼泥…)
牛「というか…それこれか?」
T,J「「…双子語?」」
菟「何々…幼少期に複数の言語にさらされるなどするとそれを双子間で独自の言語として発展させる事がある…そんな経験は?」
T,J「「無いでーす」」
菟「まぁ普通に日本に住んでたらそうですよねぇ…」
牛「大方遊びでやったって程度だろ」
菟「それにしては随分と凝ってますね」
牛「文字を入れ換えるぐらいなら簡単だろ」
菟「まぁ…それもそうですね」
T「ちょっとわかってきたけどさぁ」
J「なんか日記っぽい、どんな遊びしたとかこんな事あったとか」
菟「あら可愛らしい」
T「本当に大した事書いてないな…」
J「多分これ幼稚園入ったぐらいだしそんなもんでしょ」
T「というか…なんか普通に恥ずかしい」
菟「え〜いいじゃないですか翻訳版見せて下さいよう」
T「えーやだよー」
J「く…黒歴史…」
菟「お二人の幼少期知りたいです〜、ねぇ牛鬼さん?」
牛「…別に」
T「うぐぎ、やーでい!」
J「というかつくちゃん何かテンション高くない?」
菟「そんな事ないですよ〜?ただ可愛らしいなぁ〜って」
J「ほんとぉ?」
菟「うふふふふふ」
T「やっぱなんかやべえ!」
牛(うるせえ)

言わなかったけど本当は最後のページに日記ではない一文が書かれていた。今も変わらない、けど改めて口にするのはちょっとこっ恥ずかしい気持ちが綴られていた。
幼少期の子というのは、恥や恐れというのは本当に無いんだな…。

T「يذلйодनिज?」
J「бьющиеطاعن」
藤「ちょっちょっちっちょ…」
椿「双子どうしちまったんだ…?アブダクられた…?」
菟「あぁ…その…」
藤「ねぇ!双子!戻ってくれ!」
T「うお」
J「え、なに」
藤「へぁっ」
菟「ちょっと色々あって新しい遊びを始めたみたいで…」


・持ってねーんだからしょーがないじゃん

菟:木菟森、牛:牛鬼、藤:ゆるふわギャル
藤「さて」
菟「この集まりは?」
牛「…」
藤「私達にはある共通する特徴があるのだ」
菟「はぁ、何でしょう」
藤「何だと思うかね」
菟「髪の長さ?」
藤「なるほど?確かに三人とも肩より長い、しかし違うのだ」
菟「何でしょう…」
藤「…私達は持たざる者なのだ」
菟「?」
藤「またの名を…ちっぱい連盟…」
菟「えぇ…」
藤「というかさぁ、双子ちゃんも椿もデカいんだよなぁ…いやというか透があのキャラで意外とデカいのが結構衝撃というか…」
菟「…」
藤「椿はよくデカいのはデメリットしか無いとか言うけど…言いたい事はわかるけどよぉ…そりゃ私達にとっちゃ当てつけにしかなんねぇんだよぉ…!」
菟「…」
藤「まぁ苦労してるのは事実だろうからあんまり言えなくてね、なんでこうして同志と傷を舐め合いたくなったってわけなのよ。りょ?」
菟「…帰っていいですか?」
藤「あれ!?二人とも気にしてる民じゃないの!?」
菟「…別に」
藤「じゃあ目逸らさないでよ!なっさんは!?」
牛「○すぞ」
藤「ひぃっ」
菟「はぁぁぁ…そういうのは比べるものじゃないですよ…」
藤「いやだってさぁ…女の子に生まれたなら一度は綺麗で大きいの憧れるじゃん、ライン的にもそっちの方が綺麗だし」
菟「…まぁ、洋装ならそうですね」
藤「というか私は身長もちんちくりんだからもう武器が無いのよ、愛嬌でぶん殴るしか無いのよ」
菟「はぁ…」
藤「なっさんも一度くらいは思った事あるんじゃない?」
牛「…純の」
藤「純の?」
牛「あのデカさが本気で怖かった頃がある…あれが同じ生き物なのかと…」
藤「ブヒュェッッッッッ」
牛「○にてぇのか」
藤「いやマジでごめんほんとにごめん、いや気持ちはわかる。なんかこう、圧を感じるよね」
牛「…」
藤「でもなっさんは身長あるし細いしそれは素晴らしいと思うぞよ」
牛「…」
藤「すばすばはどうよ、というかサイズどんなもんなの?」
菟「…言いません別に気にしてません」
藤「顔赤いけど」
菟「〜〜〜〜〜っっ」
藤「あ、こういう話照れちゃうタイプ?愛いのう」
菟「…」
藤「ごめんって」
菟「まぁ…双子の二人も牛鬼さんも背が高かったりなんだりでちょっとコンプレックス感じたりはしますけど…んんん…」
藤「でもすばすばは何というか実際の身長より印象大きく感じるよね、それでいてくりくりお目々だからなかなかにずるいぞ」
菟「何でこんな事に…」
藤「うーん、そう考えると椿って身長もあって胸もデカいとかやばいな。2次元ギャルじゃん」
牛「あいついくつあるんだ」
藤「いくつだっけ、160半ばとかだっけ、なっさんよりは小さいはず」
菟「はぁぁぁぁぁぁ…」
藤「大丈夫だって、私も身長も胸もスマートさもねェけどキュートガン振りごり押しで生きてるんだから」
菟「いやそういう話では…」
藤「というか育てられねえのかな…」
菟「さすがに遺伝では?良くて1カップとか…」
藤「うーん…まぁ確かにあとからあんなサイズに出来る方法あったら皆やってるよねー」
菟「私は別に…」
藤「なっさんはやる?」
牛「…健康な体が欲しい」
藤「あ〜確かに双子ちゃんバランスがいいよね、運動してるからか健康美!って感じで。椿も前なんかスポーツやってたって言ってたし」
菟(え)
藤「私もダイエットしないとな…何すればいいかなぁ」
菟「…走ればいいんじゃないですか」
藤「え、どしたの」
菟「別に…」
藤「?」
牛「…無いものねだりしたってしょうがねえだろ」
藤「はぁ〜あ〜でもよく考えたら見せる相手もいないんじゃなぁ、モチベ上がんねぇ」
菟「お付き合いしてる方とかいないんですか?」
藤「いないねぇ、イケメン彼氏ほしー」
菟「ちょっと意外」
藤「藤ちゃん高嶺の花だから」
牛(ナイフリッジの花じゃなくてか)
藤「んあー、ちょっとスッキリした。二人ともあんがとね」
菟「いえ」
牛「…」
藤「あ」
菟「?」
藤「…豆乳、飲もう」
菟「あぁ…」


・何の為の最強か

T:透、J:純、菟:木菟森、椿:姉御ギャル
T「こうで、こうっ?」パンッ
J「うーん…?」
T「えぅーん?」
J「もうちょい…ちょっと、こうっ」ズバンッ
T「イッッッッッッッッッ、あーでも全然違う気がする」
椿「何やってんだいお二人さん」
T「お、椿ちゃん。ワンインチパンチってわかる?」
椿「おーブルース・リーのだ」
T「さすが映画好き。それで脱力が重要らしくてそれの練習してる」
J「難しい…というかジークンドー?自体が難しい…」
椿「ジークンドーは詠春拳っていう功夫をベースにリーが様々な格闘技を組み合わせたハイブリッド格闘技だからな、でもそれ以上にジークンドーは哲学でもあるんだ。有名な言葉で『Be Water,My Friend』ってのがあってな…」
T、J「「…」」
椿「…ごめん」
T「あいや全然大丈夫」
椿「ところでどうしてまたジークンドー?」
J「この子実は格闘技オタクっぽいところありまして」
T「スポーツ格闘技から実践格闘術まで何でもござれ、詳しくはないけど」
椿「へぇ、で今のブームがジークンドーって事か?」
T「そんな感じ?」
椿「でも透は空手やってるだろ?何と言えばいいのか分かんないけど…混ざらないか?」
T「本当にたまーに疲れてる時に部活で襟と袖掴みそうになる…」
菟「打撃だけじゃなくて投げも興味あるんですか?」
T「とりあえず戦う術なら」
菟「…総合格闘技の道進むんでしょうか」
T「あー正直格闘家はちょっと夢ある」
J「え、本気?」
T「いやぁまだふわっとな夢だけど」
椿「いいなぁ、アクション映画とか出れるかもよ?」
T「あーブルース・リーって俳優もやってたんだっけ?」
椿「サインくれよーこのこのー」
T「うぇへへ」
J「…」
菟「?」
T「そういえばつくちゃんって何かやってるの?たまに明らかに常人じゃない動きするけど」
菟「え?あぁまぁその、少し」
T「こおおおおおいううううううう人のさあああああああ?少しってさあああああああああ?信用できないよね」
J「わかる」
T「椿ちゃん映画めっちゃ詳しいよね」
椿「え?いやぁアタシなんてまだまだよ、ただの映画好き」
T「ほら」
菟「そこが基準なんですね…まぁ家柄と言いますか、武道は多少叩き込まれましたけど」
T「どんなどんな?」
菟「えー…柔術合気道剣術薙刀逮捕術…あと何やりましたっけ、でもしっかり続けてるのは柔術と合気道ですかね?」
椿(逮捕術…?)
J「剣術ってあれ?藁束をこう、ズバッと」
菟「それは居合…いや抜刀道?でもやった事はありますね」
J「おぉ〜」
菟「振りの練習の一環としてやったんですけど、綺麗に振れないと上手く切れないんですよね」
T「やば、かっけぇ、見てみたい」
菟「危ないので駄目です」
T「えー」
菟「駄目です」ズイッ
T「えぇ…そんなに?」
菟「いえその…ちゃんと離れてれば大丈夫ですけど…真剣だから本当に切れて危ないですし…それにちょっと見られるの恥ずかしいというか…」
J(恥ずかしいんだ…ちょっと意外可愛い)
椿「そういうのって誰に教わるんだ?」
菟「徒手空拳…えっと素手での武術は親戚とか昔からお世話になってる道場とかでやるんですけど、武器系武術?はお手伝いさんから…」
椿「お手伝いさんいるってどんなお嬢様だよ…」
J「お手伝いさんからなの?」
菟「ただ家が古いだけです…どうも刀とか薙刀とか日本の武器が昔から好きみたいで何故か教え込まれました…オタクと言えばいいんでしょうか…」
T「おもしろおねーさん…おねーさん?じゃん」
菟「私としては苦労したんですけどね…熱っぽくなりやすい方なので…それで母にたまに怒られてたようです」
T「面白すぎるなぁ」
J「でもつくちゃん家行った時いなかったような?会ってないよね?」
菟「あの時間帯は買い物に行ってたりでいない事が多いので」
T「あー、ちょっと会ってみたい」
椿「アタシも気になるぞ、というか木菟森家が気になるぞ」
菟「やめた方が…」
T「武器の武術も気になるんだよねー、まだ手出せてないけど。えーじゃあつくちゃん投げ技とか教えてよ」
菟「教えられる程のものでは…」
T「またまたー」
菟「じゃあ空手教えてくださいよう」
T「し、指導者資格持ってないんで…」
菟「何ですかもー」
ワイワイ

菟「じゅーんさん」
J「うん?」
菟「透さん、格闘家の道に進むと思います?」
J「さぁ…どうだろうね」
菟「将来の話とかしないんです?」
J「あんまり」
菟「…あまり応援出来ませんか?」
J「え?」
菟「その話がちらっと出た時、少し顔色が暗くなったように見えたので…」
J「その目には何が見えてるのよぅ」
菟「未来…ですかね?」
J「ふふ」
菟「ふふふ」
J「…ずっと昔、お母さんに勧められて空手始めてさ、私は結局やめちゃったけど透ちゃんは今でも続けててさ」
菟「はい」
J「透ちゃんが昔言ってたの、『お姉ちゃんを守れるように最強になる!』…って。覚えてるんだかわかんないけど、多分なんだかんだ覚えてそうだけど、なんか…そのために人生決めるのも何と言うか…」
菟「責任感…ですか?」
J「何だろうね、そんな守ってもらうほど弱くないやいって対抗心かもしれないし、もっと色々見てから考えてもいいんじゃないかなとも…よくわかんないや」
菟「でも透さんもふわっとって言ってましたし、まだ考えてる途中なんじゃないでしょうか」
J「そう…なのかな」
菟「話してみてもいいんじゃないでしょうか」
J「…今度話してみる」
菟「はい」
J「んー…お父さんにも聞こうかな」
菟「お父様は何のお仕事を?」
J「警察、しかもめちゃくちゃ強い」
菟「あら、じゃあもしかしたら親戚に誰か知ってる人いるかも…」
J「マジ出島」
菟「どこに所属しているかもよりますが」
J「ほえー。あ、でも透ちゃんの話したら心配しすぎて慌てそう」
菟「あー…」
J「正直性格的には本当に警察官出来てるのかな…って感じだし」
菟「あー…」
J「…やめたほうがいいかな?」
菟「…どうでしょう」
J「…やっぱやめとこう」
菟「多分…その方が良いかと…」


・なっちゃったんだからしょーがねーじゃん

T:透、J:純、椿:姉御ギャル
椿「なぁ純」
J「んー?」
椿「ちょっと聞きにくいんだけどさぁ…」
J「なにー?」
椿「…サイズいくつ?」
J「…靴?」
椿「いやあの…B…というか」
J「…?」
椿「す…3サイズの…上の…」
J「…」スッ
椿「違う違うんだ聞いてくれ」
J「む…」
椿「その…まぁアタシも純もまぁ…でかいじゃん?それで下着を新しいのに変えたくて、いいブランドとか知らないかなー…と」
J「あぁ…そういう」
椿「すまん…」
J「えー…サイズ言わなきゃだめ?」
椿「近かったら参考になるかなって…」
J「…絶対言わないでよ?」
椿「矜持に賭けて」
J「…モニョモニョ」
椿「でっっっっっっっ」
J「しー!」
椿「悪い…なるほど…アタシよりでかい…」(小声)
J「え、そうなの」
椿「うん…」
J「ぅえぇ…まじで…」
椿「何か…ごめん…」
J「もう…慣れたよ…それでブランドだっけ?」
椿「そうそう、まぁそのぐらいの差ならアタシに合いそうなのもありそうだし」
J「うーんと…普段はスポーツタイプのだけど部屋着用はここの」
椿「ほーん…お、これいいな」
J「ここは結構可愛いのもある、私はあまりそういうのはあれだけど…」
椿「えーいいじゃん可愛いの。絶対似合うと思うけど、これとか」
J「えぇ…」
椿「可愛いのテンション上がるだろ」
J「…恥ずかしい」
椿「くっ、可愛いなこいつ」
J「なっ」
椿「しかしなー、可愛いの無いんだよなぁー、でかいとなー」
J「そう?」
椿「なかなか見つからないんだよ、あっても高いし」
J「あぁ…それは…本当にそう…」
椿「純はどうしてるんだ?」
J「うちはそういうのはお母さんが支援というか、出してくれるから。ただお小遣いは多分若干少なめかもしれない」
椿「あぁ〜いいなぁ〜。うちはバイトしないと厳しいんだよなぁ〜」
J「そうなんだ」
椿「やっぱでかいと色々苦労するよなぁ」
J「本当にそれ」
椿「邪魔だし見られるし金はかかるし」
J「うん…」
椿「だがしかし、アタシはそんなしみったれた感情だけで埋め尽くされたくはないのだ!」
J「おぉう」
椿「なんか、あるだろ!いい事!」
J「うーん…」
椿「アタシの場合はまぁファッションとかだけど、自分で言うのも何だがウェストを絞れればなかなか様になると思うんだよな」
J「あぁー前に見せてもらった私服も確かに可愛かった、ラインがすごい綺麗だった」
椿「だろ〜」
J「でもそんなもんじゃない?」
椿「えー…あ、あとあれだ」
J「?」
椿「まぁ…その…子供が出来た時とか」
J「…あぁ」
椿「まぁ、これはもっと先の話だしこれはあれだな。うん」
J「うん…」
椿「うん…」
J「…あとなんだろ」
椿「うむむ…」
J「…あ、物乗せられる」
椿「あー…ちょっとわかる」
J「なんかちょっとした時に意外と便利…な気がするけどなんか…うーんって
感じ」
椿「そうだな…なんか違う気がする」
J「うーん…」
椿「うーん…」
J「…あ」
椿「お?」
J「いや…これは自分だけだと思うんだけど」
椿「なんぞなんぞ」
J「透ちゃんさ、普段あんな感じで元気だけどさ、意外とナイーブというか思い悩んじゃったりする事あってさ」
椿「そうなのか」
J「そういう時は昔から自分一人で抱え込んじゃうんだけど、それでいつもはあの子が私にくっついてる所を見る事が多いと思うんだけど」
椿「そうだな、おねーちゃんおねーちゃんって。うちの弟も昔はあんな感じだったな…」
J「そうそう、普段はそんな感じなんだけど向こうが塞いじゃってる時は私からこうスキンシップしてあげててさ」
椿「本当に仲良いな」
J「でまぁ…こう、抱き締めてあげると落ち着くみたい」
椿「ははぁ…これがバブみか…」
J「ば?」
椿「何でもない」
J「まぁ…だから私は嫌な事も色々あったけど、少なくともそこは良かったかなって」
椿「良い、そういう気持ち、大事だ」
J「あとはまぁ親から貰った物だし、お母さんから自信持てって言われてるし」
椿「やばい泣きそう、良い家族じゃん」
J「へへっ」
椿「アタシも今度弟にやってやるか」
J「それは…どうかな…?」
椿「ヘッドロックしてやるか」
J「えぇ…」
椿「しかしそうか、そういう安心感が詰まってるのかここには」
J「まぁそういう感じかな、ね、透ちゃん」
T「…何でそういう事言っちゃうかなぁ!!」
J「いいじゃん」
T「よかねえわい!!」
椿「透可愛いな」
T「うるせぇやい!そもそもアタシこの場にいらなかったでしょ!」
J「だって割とあるじゃん、サイズ___でしょ?」
スパァァァン
椿「わぁ」
J「可愛い妹よ」ジンジン
T「ガルルルル!」


・ふた(二月)イチトークタイム

T:透、J:純
T「三時に予約した速水でーす」
「はいはーい、今日はどっちから切る?」
J「今日は私からお願いします」
「あれ、今日はじゃんけん決着ついたの?」
T「決まんなかったです…ので前回アタシからだったんで今日はお姉ちゃんから」
「ほんとすごいねぇ、二人の髪切るようになってから一回も決着ついてないよね?」
T「何だったら人生で決着ついたっけ?」
J「いやさすがにあるんじゃない…?」
「あはは!本当飽きないね双子ちゃんは。じゃあ純ちゃんこっちの席ね、透ちゃんはまたそっちで待っててちょうだいな」
J、T「「はーい」」

「苦しくなぁい?」
J「なぁいでぇす」
「じゃあ切ってっちゃうよ〜…と思うんだけどさ」
J「?」
「今やってるこのスタイルもさ、二人の雰囲気にぴったりで似合ってるけど美容師としてはやっぱ色々試してみて欲しいな〜って思うのよ」
J「はぁ」
「…たまにはもう少し短くしてみない?そろそろ暑くなるし」
J「んむぅ…」
「大丈夫!ほんのりボーイッシュの綺麗な顔してるから何でも似合うよ!」
J「んー…どう思う透ちゃん?」
T「めちゃくちゃ見たいんで好きに切っちゃって下さーい」
J「じゃあ…」
「よし来た!最高にかっこかわいくしちゃうからね〜」
J(心配…というよりはなんか恥ずかしい…)
「透ちゃんは終わるまでこっち見ちゃダメよ?」
T「えー、はーい」

「そういえば今まで髪型変えようと思った事は無いの?」
J「一回だけ伸ばそうと思って伸ばした時期があったんですけど、モミの木か竹箒みたいになっちゃって」
「外ハネしちゃう髪質だもんねぇ、でもこれぐらいならちゃんとお手入れすれば抑えられそうな気もするけど」
J「マジですか、そういえばお母さんも後ろで結んでるけどストレートになってた気がする…」
「ロングの純ちゃんも見てみたいわね〜」
J「いつかまた伸ばしてみようかな」
「楽しみにしてるわね」
J「はーい」
「そういえば髪型って昔からこんな感じ?」
J「昔からあんまり変わんないですね、二人共見た目とかそんなに気にしないで来ちゃったんで…」
「んんん〜〜〜〜〜…勿体無いって思っちゃうなぁ、でもシンプルなのも似合っちゃうしなぁ、ずるいなぁ」
J「え〜?」
「いやまじまじよ、身長だってそこそこあるし間違いなく原石よ」
J「んー…やっぱり自分ではどうしてもわかんないし、そもそも動きやすい方がいいってのもあるし…」
「あーなんだっけ?空手だっけ?やってるんだよね。やってただっけ?」
J「私はやめちゃったですね。ちょっと…動きづらくなっちゃったんで…」
「あ…ごめんね」
J「いえ、今はもうあんまり気にしてないんで大丈夫です。それにやめたって言っても部活とか道場に行くのをやめたってだけで今も家とかで妹と一緒にトレーニングしてるんで」
「仲良いよね〜。でも空手ってイメージだけど痛い事多いんじゃないの?」
J「まぁそうですね…透ちゃんなんかはしょっちゅうどっかしら痛めたり血出したり骨も折ってるし…」
「ひぃ」
J「私も昔は結構怪我しましたね」
「やめたいって思ったりした事は無いの?」
J「無くは無いですけど…やっぱり強くなれてるのを実感した時は嬉しいし、何よりこの力で誰かを助けられるならそれってすごいじゃないですか」
「そうだねぇ。助けられる方法が一つ増えるって考えるとすごいよね、確かに確かに」
J「それにその助けたいって思う人が一番近くにいて、その人が自分を助けたいって思ってるのを知ったら負けられないなぁって」
「いや、今時こんな良い関係性の姉妹っていないよ。感動した!」
J「へへ」
「いいなぁいいなぁ」
J「〇〇さんは姉妹とかいないんですか?」
「私はお兄ちゃんがいるんだけど優しくされた覚えなんか無いよぉ」
J「異性の兄弟ってどんな感じですか?」
「んー何だろうね、一番近い異性なわけだけど…男ってこんなんだよなって幼い頃から知る事になったというか、男の良いところ悪いところの標本みたいな存在?」
J「ふへっ」
「まぁ喧嘩とかしてもあんまり後に引かないのはいいかなぁとは思うけど」
J「…うちもそんなに後引かないような」
「…それあれじゃない?こう、拳でとかだからとか…」
J「あー…確かに昔から言い合いして結局取っ組み合いになって仲直りしてた気がする…」
「ほらー、普通の姉妹はそんな解決法じゃないよ多分。というか学生時代に見てきた女の喧嘩ってもっとドロッとしてたよ、そんな青春漫画みたいにスカッとしてないよ」
J「うーん…でもこう言うとあれですけどうち普通じゃ無いし…」
「それはそう」
J「えっ」
「普通じゃ無いけど最高に良い普通じゃ無いだよ」
J「そうですかね」
「そうだよ、最高だよ」
J「嬉しいですね、へへ」
「あーこんな妹欲しかったなぁ」
J「へぁ」
「そういえば部活やってないって言ってたけど帰宅部ってこと?」
J「そですね、帰宅部」
「文化部とか入りたいの無かったの?軽音部とか美術部とか」
J「そういえば入学当時は入る気無かったからあまりちゃんと見てなかったんですよね、結構部活多いのに」
「えーじゃあなんか入ろうよ、何か今興味ある事無いの?」
J「…」
「…」
J「…?」
「えっ」
J「なんか…改めて考えると…無い?」
「えー、そういえば食べるの好きじゃないっけ?」
J「食べるのはもう昔から」
「料理部とかそういうのは?」
J「作るのは別に…」
「そうなの?でも自分好みの味にしたり…例えばパンケーキに好きなフルーツとかお菓子とか乗せるの楽しそうじゃない?」
J「うっ…ちょっと楽しそう」
「でしょー?」
J「でも人が作ったの食べたい…」
「あーそういう感じか…何というか純ちゃんって意外とこう…」
J「?」
「えーっと…」
T「ワガママでしょ」
「あっ」
J「あとで覚えてろやぁ」
T「へっへっへ」
(でも多分こんな感じなのは妹の前でだけなんだろうなぁ)


「はい、完成!どうどう?」
J「おぉ…」
「結構印象変わったと思うけど」
J「なん…こう…違い過ぎて不思議な感覚…」
「かわいいよ」
J「そ…そうですか?」
「ばっちし」
J「ふーん…」
(そわそわしてるけど嬉しそう)
「よしじゃあ透ちゃん目瞑って私の手握ってー」
T「はーい」ギュッ
「こっちねー、純ちゃんはそっちで待っててね」
J「はーい」
T「気になるなぁ…」
「駄目だよー」
T「はーい」
「さて、透ちゃんはどんな感じにしようかなぁ〜?」
T「お手柔らかに…」
「ん〜…よし、決まった。じゃあ先に頭洗っちゃうよー」
T「ん…はーい」

T「はひぃ…」
「相変わらず弱いね…髪…」
T「なんか髪触られるとゾクゾクしちゃって体が動いちゃって…」
「大丈夫?休憩する?」
T「いやっ、大丈夫です…」
「そう?じゃあ切ってっちゃうね」
T「はーい」
「さっきお姉ちゃんとも話したけど、髪型とか変えようと思った事は無いの?」
T「無いっすね〜」
「無いの?お姉ちゃんは髪伸ばそうとした時期あったみたいだけど」
T「あーそういえばそうですね、でもアタシはそういうの興味無いというかよく分かんないんで…」
「双子揃って勿体無さすぎる…」
T「まぁ空手やってるってのもあるんで…」
「んんんんんん…でもその割にはミディアムショートぐらいだよね?」
T「長さ?」
「長さ、ベリショにはしなかったの?」
T「あー…なんというか、耳出てるの落ち着かなくて…」
「髪だけじゃなくて耳も弱いの?」
T「弱い…かもしんないです…」
「えーかわいい〜」
T「えぇ〜…」
「普段元気で活発で、空手もやってて強い子が実は髪とか耳触られるのに弱いってギャップよ」
T「ぐぬぬ…」
「そんな感じだったらモテるんじゃないの?」
T「えぇ〜…?別にそんな事無いと思いますけど…」
「告白された事無いの?」
T「…無いっすね」
「ほんとぉ?今時の子って本当に草食なのねぇ」
T「草食かどうかなんすかね…?」
「何だろうね?」
T「まぁでもアタシには恋愛とかよく分かんないんで…」
「華のJK…」
T「今は空手だけで手一杯なんで…」
「そういえば空手やってるけど、部活も空手部なんだっけ?」
T「そっすね、空手部と道場でそれぞれやってる感じです」
「すごいねぇ」
T「でも空手って演武と組手ってジャンルがあるんですけど、部活が演武メイン、道場は組手メインって感じで別れてるんですよ」
「演武ってあれ?一人で素振りみたいな感じでやるの。オリンピックで見た気がする」
T「それですそれです」
「かっこいいよねあれ」
T「へへっ」
(かわいいよねこの子)
T「ただアタシは組手が好きなんですけどね」
「組手は実際に闘う方?」
T「そっす」
「怖くない…?」
T「今はもう慣れましたね、おかげで飛んでくる虫とかくっきり見えますよ」
「その能力はちょっと欲し…いやいっか…」
T「まぁ痛いのは痛いですけど…やっぱ痛くないと分かんない事もありますし」
「あぁ〜…」
T「痛いのがわかったからこそ戻れた事もありますし…」
「?」
T「あとこれはどっちも何ですけど、後輩とかちっちゃい子に教えるの意外と楽しいんですよね」
「へぇ〜、透せんぱーいとか呼ばれてるの?」
T「部活で呼ばれるんですけど…正直先輩って呼ばれるのちょっと苦手…というか落ち着かないんですよね」
「そうなの?良くない?先輩って呼ばれて慕われるの」
T「なんですかね?末っ子だからですかね?」
「あぁ〜」
T「だから道場は透ちゃんとか名前で呼んでもらってます」
「なんかそれはそれでいいなぁ」
T「いいんですかね?」
「good」
T「はぁ」
「そういえば透と純って名前はどういう由来なの?」
T「あー…なんか「透明な心」と「純粋な気持ち」を持って欲しいって願いを込めて名付けたとかなんとか」
「すごく綺麗な由来だった…」
T「そ、そっすかね?」
「互いに似た意味合いを持つ漢字を双子に当ててるのもセンスが良い」
T「んん」
「どなたが考えたの?」
T「お母さんがベースを考えてお父さんが名前として付けれるように調整した感じ?」
「まさに愛の結晶…」
T「娘としてはちょっと恥ずかしいんですけど…」
「いやぁ、仲良くていいじゃんご両親」
T「いやぁ…あの歳であのイチャつき方はせめて月1にしてほしい…」
「月1はいいんだ…」
T「うん…仲悪いよりは断然…うん…」
「確かに悪いよりはね〜。家でギスギス空気感じたくないもんね」
T「ですね〜」
「私もそんな旦那さん欲しいなぁ〜」
T「付き合ってる人とかいないんですか?」
「もう3年ぐらいいないかなぁ、仕事忙しいってのもあるけど」
T「職場恋愛とか」
「んー…無いかなぁ…」
T「無いっすか」
「無いねぇ…あースパダリ欲しいなぁ」
T「スパ…え?」
「スパダリ」
T「…スパイスだりぃ?」
「ふへっ、ちょっ、変なこと言わないでよwww」
T「えー?」
「スーパーダーリン。カッコよくて優しくて仕事も家事も何でもできるダーリンの事」
T「はえー、そんな超人いるんですかね」
「いるでしょ。…多分」
T「多分…」


「はい!透ちゃんも完成!」
T「おあぁぁあ…!?」
「いや〜んいつもと真逆ぐらいな雰囲気だけどかわいい〜」
T「こ…これは…」
(あ、流石に遊びすぎた!?)
T「ん…ん〜…?」
(すごい色んな角度から見てる)
T「…こ、これは似合ってるんですかね…?」
「そりゃもちばっちし」
T「そ、そすか…」
(口元緩そうだから大丈夫かな?)
T「…んじゃあ大丈夫かな…」
「よし、じゃあ見せ合いっこしよっか」
J「終わりましたー?」
「あ、じゃあちょっと純ちゃん目瞑っててね。そんで透ちゃんも私の手握って目瞑って」
T「うっす」
「まだよーまだよー…はいどうぞ!」
T、J「「…」」
T、J「「…!?」」
(ふふっ…おもしれ〜双子…)

しばらく互いに顔見づらくなった
なんか、知らないかっこいい/かわいい人みたいで


・故郷はどごだが?

T:透、J:純、菟:木菟森
T「それでさぁ、反射的に蹴っ飛ばしちゃってさぁ」
J「川の真ん中ぐらいまで飛んでったよね」
木菟「あらら」
〜♪
木菟「あ、ちょっとすいません」
T,J「「んい」」
T「いやまじで許してくれて良かったよね」
J「ねー」
「…っぺ?」
T「…ん?」
「あ〜それはよがったです〜」
J「…?」
木菟「はい…はい…あーそうですか⤴、はい…わがりました⤴は〜い伝えておぎます〜はーい失礼します〜⤴」ピッ
木菟「…出掛けてるんでしょうか?」
T「訛ってる…」
木菟「!?」
J「方言だ…」
木菟「あら…聞こえてました?」
T「ごめんね、ちょっと聞こえちゃった」
木菟「いえ大丈夫ですよ」
J「誰だったの?」
木菟「親戚ですね、家に電話したけど誰もいなかったようなので」
J「…もしかしてちょっと北の県の方の?」
木菟「あら、よくわかりましたね?」
T「うちのお母さんの田舎の方も似たような話し方する人いるからそうかなぁって」
木菟「あらそうでしたの」
T「でもつくちゃんよく方言わかる上に喋れるよね?」
木菟「よく親戚の集まりがあって、昔からいろんな訛りを聞いてきたので自然と身についてしまいましたね〜」
J「へぇ〜、私達も毎年田舎に行くけど未だによくわかんない時あるのにすごいね」
T「ねー、たまに当てずっぽうで返事するときあるもん」
木菟「そんな大したものでもないですよ」
〜♪
T「お?次はどこからだ」
木菟「はいもしもし?」
T,J ドキドキ
木菟「あ〜ど〜も〜お久すぶりです〜。はい、わはげんぎですよ〜。なは?えぇ…あぁそれは何よりで。はい…はい…んだらばすすでも用意すときますね。はい…は〜い」ピッ
木菟「ふぅ」
T「…半分ぐらいわかんなかったんだけど」
J「…煤?」
木菟「今度親戚の集まりがあるのでお寿司でも用意しましょうかねって話をしてました」
J「寿司…すす…」
T「ちなみにどちらの方の?」
木菟「えーっと…東北の方でしたかね」
T「方言って広いなぁ…」
J「なんか方言喋ってみたくなってきた」
木菟「んー…でも人気のある方言って言うとやはり西の方が多いんじゃないでしょうか、私は東の方しか話せませんし」
T「あ〜何だっけ、だっちゃ?」
J「どこだっけ、九州だっけ?」
木菟「? だっちゃは北陸から東辺りだったと思うのですけど…」
T,J「「?」」
木菟「?」
J「…まぁいいや。でもつくちゃんが言うとかわいいよ」
木菟「え」
T「方言のギャップいいよね、方言お嬢様」
木菟「えぇ…」
J「一回だけっ、一回だけだっちゃ言ってみてっ」
T「聞きたーい!」
木菟「んん〜…」
T,J「「おねがーい!」」
木菟「…」

木菟「…北陸も東北もいいとこだっちゃ、一度は行ってみんさい」

T,J「「おお〜」」
木菟「はい!終わりです!そもそも私は標準語で育ったので合ってるかは保証出来ません!」
J「かわいいからオッケー」
T「うむ」
木菟「もー!」


T「あ、そういえば方言といえば前にお母さんが
『"き"じゃなくて"ぎ"って言ったら霞ヶ浦に沈めるぞ』
って言ってた」
J「自分は"ぎ"って言うくせにね〜」
木菟「…それ自分は"き"って言ってるつもりだと思いますよ」
T,J「「えっ」」




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