「株式会社山口達也」3か月経過 〜今までの活動、今後の期待と懸念〜
「株式会社山口達也」から3ヶ月経って
山口達也さんが株式会社山口達也を設立され、
それを公表してから3ヶ月たちました。
会社経営3ヶ月経過おめでとうございます。
個人的に、新しいことを始めた時は、1ヶ月、3ヶ月、半年、1年、3年が、区切りであり、山だと考えているので、1ヶ月3ヶ月が過ぎてよかったです。
会社設立発表直後に朝日新聞のインタビュー記事が掲載されました。
その後は、主にtwitterで活動状況を見ていました。
どうなることかと、ドキドキしながら。。
間の悪いことに、という言い方が適切かどうかわかりませんが、
そのすぐ後から、ジャニーズ事務所は揺れています。
今回はそれについては触れませんが、一言だけ。
飛鳥井望先生!
そんな大物呼べるならなぜもっと早くに対策をしなかったんだよーーーー!!!
ASKトークイベント
*現在は配信終了しています。
4月29日に、依存症のNPO法人ASKで行われた、配信トークイベント。
山口さんはこちらに参加されていました。
あとで配信で見たので、こちらの感想を述べたいと思います。
ちょっと時間が経ってしまったので、記憶での感想になるので、違う点がありましたらご容赦ください。
テーマは「アルコール依存症と飲酒運転」
最初は、飲酒運転の交通事故によってお子さんを亡くされた当事者の方と、山口さんとが並び、司会進行が2人という形式で、最近起きた飲酒運転による死亡事故の動画を挟みつつ話し合う形式でした。
最初の方は、「いきなりこれは重いなー」と見ていて思いました。
初っ端これはちょっとみるのが辛かったです。
免許の更新の時に見る交通安全の動画のような印象でした。
このトークイベントは、こういった身内を飲酒運転の死亡事故で亡くされた方がサポートというか費用を出して行われているんだそうです。
そういった活動をされている方もいらっしゃるんですね。
立派だと思います。
自分の子供と同じ目にあう人をなくそう、自分たちと同じ苦しみを持つ人をなくそう、と活動をされているわけですから。
活動のたびに亡くなったお子さんご家族を思いだすわけで、きっと辛いだろうな、とも思います。
こちらに参加されていた当事者の方は、飲酒運転の交通事故でお子さんを亡くされたんだそうです。
この当事者の方の加害者だったか、最近起こった同じような飲酒運転の死亡事故だったか忘れましたが、二人殺して刑期4年だったそうです。
これは、、、短いですね。
ただ、当事者と飲酒運転で事故を起こした側を並べて、、というのはどうかなーと思いました。山口さんも表情硬かった。。まあニコニコする内容でもないんですけど。。
その後は、
松本俊彦先生と山口さんの対談、
次に、他のASKで活動をされている方2名(いずれも依存症で治療を受けてこちらのNPOに繋がった方)と松本先生たち(もう1名は失念)とのトークという内容だったと思います。
松本俊彦先生といえば、
めっちゃ偉い依存症や自傷の偉い先生ですよ!
(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部 部長 兼 薬物依存症センターセンター長)
すごいとこきたなあ。
まあ、ASKの後見されているから、その関係とは思うんですが。
先生も山口さんの情報は聞かれていたようですね。まあそうですよね、、、
トークイベントを通しで見た感想としては、
順番を変えたらよかったのではないかなーと思いました。
だんだん和やかになっていったので、、、、
しかも、松本先生なんて御大呼んでいるのなら、
まず最初に今日のスケジュールとASKの紹介で、
次に、松本先生から総論に、グループ対談。アルコール依存症とは、飲酒運転とどう関係するか。
その後に、被害者当事者と対談。
最後に、当事者と医師のトーク。
とか、いかがでしょう。
私みたいに山口さん目当てで見た人もいたのではないかと思いますので、
最初に説明があった方がいいかなと思いました。
最初から重いテーマだと途中で脱落しちゃうので、最初はちょっと軽めで、後半重めで、最後に明るく締める、みたいのでどうでしょう。
山口さんは、HPやtwitter、朝日新聞の写真は見ましたが、動画で話しているところはこちらでみることができました。
もう何年振りになるのでしょうか。
見て聞くことができてよかったです。
声変わってない。。。当たり前だけど。。。
自助グループのこと楽しそうに話される山口さん。
本当に繋がってよかったなあ、と思いました。
同時に、何十人何百人に囲まれてても、不安で孤独だったのかな、と。
共感して自分をつくる、という表現が残りましたが、どんな自分がつくられたのか気になります。
その後の公演活動
その後は、主にtwitterと、株式会社のHPに講演活動状況に近況が上がっていたので、それを見ながら元気に活動しているようだなーと思っていました。
(見なくても、ネットニュースに載っていたりするんですよねえ。。。)
・東北福祉大学
福祉関係の学校で依存症の講演はよかったですね。
学生さんたちも興味を持って聞いてくれることでしょう。
・2023年度 神奈川県依存症利用拠点機関事業「支援者向け依存症研修会」
北里大学!
また立派なところでの公演でしたね。
こういった招かれた講演先は、当然彼の犯罪行為について認識しているでしょうが、同時に知名度や功績、今後の活動内容を天秤にかけて、お金をかけて呼ぶ価値があると判断されたのでしょう。
こういった大きな会場での公演も素晴らしいですが、
個人的には、
・株式会社竹千代 就労継続支援B型事業所「キミト☆ミライ」
こちらの作業所などへの訪問公演は意義のあることだと思います。
障害を抱えつつ仕事をし、社会復帰をされるのは大変なことです。
当事者の方々にとっては、山口さんみたいなテレビにでていた有名人が、自分達に会いに来てくれるのは、とても嬉しいことで、張り合いになるでしょう。(農福とかやっている人もいますしねえ)
まだ支援者として日も経験も浅い山口さんにとっても、多くの当事者と直に触れ合い、話し合うことは色々な人の状況や経験を得ることができ、今後の講演内容にも広がりや深みが出ると思います。
コスパは悪いかも知れませんが、ペイするようなら今後も検討いただきたいです。
・福島県郡山市「徳成寺」
お寺での公演(ではなかった、全機会)は予想外でした。
私の知っている人で、お寺の住職をやりつつ、臨床心理士の資格を持って病院で働いている方がいました。
森田療法もお寺ですし、お寺と心の問題は縁が深いものなのでしょう。
俗世と離れた静かな空間で自分を見つめ直す経験は、病院へ入院して治療をうけるのとは違った気づきが得られそうです。
懸念事項と対策案
やっぱり心配なの。
山口さんのような著名人が自ら依存症と公表し、講演して回ることによって、依存症に対する認知理解が進むことが期待され、とても意義のある活動だと思います。
元気そうな姿を動画で見ることができて、安心もしました。
しかし、安心と同じくらい、いやそれ以上に、心配しています。
HPで、お兄さんが、依存症の周囲や家族の支援を考えていると言われていたと思います。
確かに依存症当事者も周囲の人々も支援を必要としている人が多くいると思います。
ただ、それを山口さんがすることに、私は不安を感じています。
病気になった苦しい痛い悲しい家族が病気になった親が死んだ子供が死んだペットが死んだ子供ができない子供が引きこもり犯罪を犯した騙された受験に失敗した友達ができない友達といるのが辛い失恋した浮気されたSTDになった離婚した子供ができてしまった下ろしたレイプされた結婚できないパワハラにあったいじめられた仲間はずれにされた首になったお金がないもっと生きたいもう生きたくない死にたい、、、
人間生きていると色々な悩み苦しみを体験します。
これらの人生の悩み苦しみと、精神疾患は大きく関係しており、お互いに影響しあっています。
精神疾患の支援にあたっては、相手のこういった悩みに向き合い、相手の抱える悩み苦しみを支援する人間が少し抱えてあげる引き取ってあげる場面に出くわします。そういったことを繰り返すことによって、相手は徐々に回復していくこともあるのですが、引き取った支援者は引き取った悩み苦しみを自分で消化しなければなりません。
24時間テレビだったでしょうか、病気の子供の映像を見て、山口さんは涙ぐんでいました。その映像を覚えています。
また、可愛がっていた犬が死んでしまい、もう飼わないと言っていたと聞きました。
他人の苦しみを我がことのように受け止め感じる、共感という能力は、人間独自のものと思われ、非常に尊い素晴らしい力です。
それに、ペットという家族の喪失を悲しみ、悲しい体験を避けることは悪いことではありません。
しかし、他人を支援をする場合、支援を続ければ続けるほど、他者の悲しみを怒りを苦しみを、どうしようもない世の不条理を、何度も何度も何度も繰り返し繰り返し目の当たりにし、それを受け止めなければならなくなります。
共感する能力が高いほど、一緒に悲しみ辛い思いになります。
不安定な気分になれば、
再飲酒の危険が高まるでしょう。
スリップすれば、再度の犯罪の可能性も高まります。
自ら精神疾患を経験した方が、精神疾患の支援をしたい、というケースは結構あります。自分には相手の気持ちがわかるから、と。
だからこそ、
大丈夫かな、大丈夫かな、、
と心配しています。
対策1:心身の健康を保つ
とはいえ、
会社も設立し、活動を行っている状態で、
もうやめたーというわけにもいきません。
活動を継続し、支援をしつつ、スリップのリスクを減らすためにはどうしたら良いか。
やはり一番は、
自らの心身の健康を保つこと
でしょう。
十分な睡眠、バランスの良い食事、規則正しい生活、適度な運動、十分な休養に気分転換、通院の継続、あれば定期的な内服、。。。
地味な方法ですが、これを続けていくことが一番です。
そして、一番蔑ろにされやすく、一番難しいことでもあります。
久里浜は依存症の総本山みたいなところなので繋がって良かったですが、やはり少し遠いので、通院継続は大変だと思います。面倒になることもあると思います。とにかく通院を優先に続けていってほしいです。
気持ちの安定にはカウンセリングもお勧めです。
対策2:仕事は職場に置いて帰宅する
仕事とプライベートを分けることも大事です。
勤め人だと、9−5時とか勤務時間がはっきりしているので、それが終わればアフターファイブとなり、区切りがつけやすいですが、自分で会社をしている、となると、どこが仕事かどこが私かわかりにくくなると思います。
仕事関係はオフィスでやるとか、仕事用とプライベートの携帯やパソコンを分けて、夜は仕事の対応をしないとか、道具や場所と関連付けて、意識して区切りをつけることをお勧めします。
家では仕事関係のことは考えない。
とにかく家ではリラックスする。
結構大事です。
特に山口さんの場合は、自助グループへの参加とか、プライベートか仕事か線引きが難しい活動もあるので、1つ1つを置いてくる習慣がつけられるといいな、と思います。
対策3:仕事関係以外の場所やつながりをもつ
私個人の話になりますが、以前動物関係のボランティアをしたり、趣味のサークルに参加していたことがありました。
そういったところでは、仕事の人間関係や地位が全く関係なくて、一番新人だったりと新鮮な気持ちで過ごすことができました。
頭を切り替えられました。
今は引越ししたのと忙しくなってしまったので、参加できていませんが、また余裕ができたら参加したいと思っています。
こういった、仕事とも家庭とも違う、第3の場所や人とのつながりを持つのもお勧めです。
フットサルや家庭菜園をみんなでやっていたのは国分さんだったでしょうか。
松岡さんみたいにゴルフもいいかもしれません。
年取ってからもできそうですし。
ただ、山口さんの場合は、週4で自助グループに参加して、通院もあって、講演に出かけて講演してとなると、多分準備や打ち合わせもあり、それについての勉強もあって、会社の社長として会計や経営方針もあり、、
となると、そこまでは手が回らないかもしれません。
休養日を取る方が大事なので、もし余裕があったら、ぐらいの提案ですかね。
1健康、2家族、3友人仲間、4趣味気分転換、5仕事
の優先順位がお勧めです。
少し余裕がある少しものたりなりぐらいにしておくほうが、トラブルの時対応も可能です。
対策4:相談し助けを求める
依存症は孤独の病です。
講演にしても支援にしても会社経営にしても、彼にとっては初めてのことでしょう(飛行機に一人で乗るのも!)
ASKという組織に所属しており、そちらには長年に渡って依存症関係の活動をされてきた方がいるようですし、会社経営についてもどこぞの株式会社の社長など相談相手がいるでしょう。
そういった周囲の人に相談し時に助けを求める。
これはとても大事な能力です。
自分の能力を見極め、対象の案件を見極め、自分で対処可能なものか判断し、無理と判断すれば可能な人に紹介する。
これも大事な能力です。
支援者が潰れてしまうと支援を受ける側も潰れてしまい、共倒れになります。
支援とは何か。
みんながみんなをみんなで少しづつ助け合うことだと思います。
助けてもらったら、お礼を言い、その人が助けが必要な時に助けてあげればいいのです。
社会はそうして回っています。
とにかく一人で抱え込まないでください。
でもまだ3ヶ月
以前は私は、彼は宮大工になるのがいいのではないかーと勝手に夢想していました。
まあ近いことはしているかもしれませんし、お寺での作業は是非続けていってほしいと思っています。
もう3ヶ月ですが、まだ3ヶ月です。
まだまだこれからですから、ゆっくり焦らずに、会社を続けていってほしいと願っております。
可能なら、焦らず楽しく仕事ができると良いと思います。
これからもドキドキしながら見守っていきますね。