メドレー作者によるコツ&小ワザ

5年前、王道な繋ぎ・重ね・構成面で憧れている方々に重ねや繋ぎのコツやキーやテンポを変える際の小ワザを教えていただきました。
メドレー制作初心者の助けになれば幸いです。
以下、原文ママ、敬称略となります。注釈はあります。


銀河P

重ね
コード進行の一致にこだわり過ぎない

  • コード進行が一致してもしっくりこない重ねがある。逆も然り
    →実際に重ねてみるのが一番手っ取り早い

繋ぎ
「メロディの流れ」を最も重視

  • 共通音でも流れがぶった切られるように感じる繋ぎは良い繋ぎとは言い難い

転調
±3(同主調への転調)や±5、+1転調など自然になりやすい転調以外は極力避ける

  • 場合によってはそれ以外でも自然になることもあり
    ◎一旦流れを止めてからバラード入りなどで転調するのはダメって書こうとしたけどよく考えたらSF[*1]でやってたしやってもいいかもしれない

テンポ
まず全体の構成を考え、それに当てはめてどういったテンポ変遷になるか決める

  • 速→遅→中→速 など

  • 「終盤に向けて盛り上げたい」「流れを大きく変えたい」などの意図に合わせてテンポチェンジをいい感じに演出する

ちゅるちん

キー変更
個人的にメドレーで転調するコツは「転調前後でコードを共通させる」ことです。
特に簡単でおすすめなのが「+5」の転調です。この場合、解決進行[*2]と呼ばれているコード進行を用います。
例えば「Cmajor→Fmajor」で+5の転調を行う場合、Cmajor側のⅠコードであるCはFmajorにおいてⅤコードに該当するため、解決進行によってFmajorのⅠコードであるFに誘導しやすくなります。
major側をⅠで終わらせ、Fmajor側をⅠで始まる曲にすることで、Cのコードが共通して違和感のない転調ができます。

繋ぎ
一般的なメドレーのように8,16小節で曲が切り替わる場面での繋ぎのコツは「弱起を前の曲に食い込ませること」だと思います。
例えば、3拍目で終わる曲の次は4拍目の弱起で始まる曲に繋ぐ、1拍目で終わる曲は3拍目の弱起に、などがあります。
経験的に、終わりのメロディーが1~2拍程度伸びる感じに繋ぐときれいになると思います。
駆け抜けるのような8小節以下の繋ぎでは、上記の弱起を意識することに加えて、曲同士の接続部分でのメロディーの音階を一致させるとなお良いです。

重ね
打ち込みメドレーの重ねは、曲同士のキーさえ合わせておけば悪くはならないと思います。
ただし、「ミとファ」や「シとド」のような半音階が同時に鳴るような重ねをすると、耳に不快感が残ってしまうので控えたほうがよいです。
個人的に重ねで意識しているのは「曲同士のシンコペーションの一致」です。
小節ごとのシンコペーションの有無なるべく合う曲を重ねると、リズム的に気持ちの良い重ねができるのでおすすめです。

8:51:22 pm

とりあえず書きかけ~[*3]

======== 重ねのコツ ========
・基本的に重ねは"できないものだ"
 ・無理して重ねると良い重ねにならない
 ・ただし"良い重ね"は"重ねようとしないと生まれない"ので、ここの心持ちの調整もがんばろう
・ピンと来たものだけ、重ねてみて違和感が"かなり少ない"ものだけ
・10分~15分の、低密度メドレーでは、5~10曲に1回程度の頻度が良さそう
・重ねがいっぱいのゾーンもありだが、
 はっきり言って難易度めちゃ高い (しかし、やると大いに盛り上がるのでできるならやっても良さそう)

Ex:
コード進行重視、4小節くくりで似たものを重ねてみる
 ・たとえば [4-5-3m-6mの曲] + [4-4-3m-6mの曲] のような
  コード進行の派生の領域の誤差は許容 (それらしくコードはアレンジする)

 ・たとえば[6m-4-5-1の曲] + [4-5-3m-6mの曲] の重ねでは、
  6mと4、4と5、5と3mは同時に鳴らすとほぼ間違いなくぶつかる
  メロディだけ重ねるとすれば、片方は伴奏としてのコード進行を捨てることに、
  つまりもとの曲の雰囲気のほとんどを捨てることになり、
  視聴者が曲を思い出しにくくなると思うからやらない
   ・コード進行を捨ててなお特徴的なリズムや雰囲気が残る場合は別に問題ない
   ・またコード進行を捨てたがわの重ねている曲を相当長く使う場合、
    またそうするにあたってコード進行に合わせたり不協和音を避けるなどの意味で
    メロディそのものをアレンジする場合は、曲を思い出させる最後の要素である
    "リズム"が強調されるように、音色はアタックの強いものを、ちゃんと聞こえるように
    EQ調整や音量調整を行うこと
    (該当曲のvolumeを上げるだけでなく、他を下げるなど全体的な視点で)

・たまにはコード進行だけにこだわらないことも大事
 ・音MAD作品に見られる「課題曲[*4]」のセンスも取り入れていける
  ・例:RED ZONEサビ + ナイト・オブ・ナイツ

メロディが同じタイミングで2度の和音になるなどマズイ響きが出たらさっさと諦める
 基本的に重ねはできないものであり、できるパターン自体稀少だという考え
 ・挑戦的・試験的にたくさん重ねをぶっこむのは自由だが、
  相当のコード進行や和音の響きに対する理解がないとどうしても
  音がぶつかり、マイナス点の重ねが出来がちで相当難しい

======== 繋ぎのコツ ========
・ニコニコメドレーとしては肝要な部分、積極的にやっていくべき
・コード進行を基本的に意識していこう
 ・前の曲の最後のコードの1個次のコードが、次の曲の最初のコードに重なればもういい
  ・前の曲の最後から2小節次までのコード進行が
   次の曲の最初2小節のコード進行に重なればもっとよい
    ・さらにメロディの最初1音も重なれば最高

・コード進行での繋ぎがあまりにもキツイ時
 ・コードの無いドラムソロを1~2小節入れる
  ・音MAD素材とか効果音を入れてコードがないゾーンも盛り上げる
 ・組曲[*5]とか七色[*6]みたいに間奏ぶっこむ
 ・コード進行をアレンジして自然にする (ニコニコ動画CMYの消失[*7]みたいな)

注釈
*1 ニコニコ動画Starlight Festival おそらく85〜89曲目付近の流れ
*2 ドミナント・モーションともいう(解説記事)
*3 「キー変更のコツ、テンポ変更のコツ、その他小技についてはもうちょっと待って」とのこと(5年前)
*4 特定の音MAD内でBGM以外に取り入れられる楽曲(解説記事)
*5 組曲『ニコニコ動画』 1曲目や16〜17曲目の間に原曲にはない間奏が入る
*6 七色のニコニコ動画 1〜2曲目や28〜29曲目、42曲目の後に原曲にはない間奏が入る
*7 ニコニコ動画CMYの65~67曲目の重ね繋ぎ どの曲とも違うコード改変をしている


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