文房具アーカイブ#17『パイロット ライティブ』
アクティブイエロー軸が好みだった
パイロット ライティブ
商品スペック(パイロット公式より)
『ライティブ』が発売されるまでは初心者にはパイロット「カクノ」かプラチナ万年筆の「プレジール」をおススメしていたが今は予算に1,000円足してでも『ライティブ』を推したい。
『パイロット ライティブ』とは
プレスリリースのこの文章と価格のとおり万年筆を気軽に使ってほしいという思いのもと作られた一本。キャップの内部には気密性を確保するインナーキャップを搭載しており、インキの乾燥を防ぐことができるため、万年筆を毎日使わないような初心者でも安心。低価格万年筆に同じパイロットの「カクノ」は若干子ども寄りなデザインなので大人になって初めて万年筆を使いたい人にはちょっとなぁとは思っていた。これ以外の選択肢は同じくパイロットの「コクーン」(3000円)でちょっと価格が高くなるか、プラチナ万年筆の「プレジール」(1000円)の選択肢だった。「プレジール」も”スリップシールド機構”という内部インクが乾きにくい仕組みがついているのでもっぱら自分は初心者には「プレジール」を薦めていた。
使ってみた
実は手に入れて少なくとも2か月近くカートリッジを差しっぱなしにしていた(いつもならこんなことはしない)。普通ならインクがペン先で固まってしまい、ペン先を水で洗うなどしなければならず使うのに時間がかかってイライラするところだが普通に書き出せたのである。これだけでも結構アドバンテージ。パイロットのペン先は低価格帯でも安定しているうえに『ライティブ』はデザインも近代的になっているため大人が持っていても問題ない。クリップもついているので胸ポケットにも差せる。透明軸もあるため軸に入ったインクの色を楽しみたいインク沼の住民もニッコリ「I'll be back」して沼に沈んでいく様は涙なしでは見られないほど。
初心者にはまず低価格万年筆をおススメしたい理由
販売員をしていたくせに初心者には低価格万年筆を薦めるのには理由がある。売り上げだけ見れば何も言わずに初心者がイメージしている、絵に描いたような高い「THE 万年筆」を売ればいいのだが万年筆沼に突き落とす上で長期的に見れば使い勝手の分からない初心者が繊細な万年筆の使い方が分かる前にペン先をダメにする(金ニブだとペン先修理が高く付く)か内蔵インクが乾いて使えなくなって放置するのが関の山なのでダメにしてもいいような低価格帯で遊んでみてから徐々にステップアップしていくのが楽しい万年筆ライフに繋がる。
自分も幼少期によくわからないまま貰った万年筆をダメにして以来、最近まで万年筆を持つことが怖かったのだ。これを読んでいる方にはそうはなって欲しくないと切に願うばかりだ。
気になったら使ってみてほしい。
文房具との出会いは一期一会。気になったら買うんだ。
今回はここまで。
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