金融崩壊のヒト雫
2020年11月18日、国際金融協会(IIF)はグローバル債務監視モニターが、「Attack of the Debt Tsunami (債務津波のアタック)」と題して、2020年末までに世界の債務残高は277兆ドル(GDP比365%)になるという予想を公表した。これは日本円で約2京9千兆円に達する。
https://www.iif.com/Research/Capital-Flows-and-Debt/Global-Debt-Monitor
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66424980Z11C20A1MM8000
金利が上昇した際に負債の利払いは増す。その場合、債務不履行(デフォルト)に陥る企業は急増するだろう。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGE075XW0X01C20A2000000
ゼロ金利及び資産買い入れの量的緩和策(QE)を中央銀行は維持せざるを得ない。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN16C7X0W0A211C2000000
市場の金余り状態(QE)を続けていられる限り、株価は下落を免れ、債権金利も上昇しないだろう。中央銀行の弾切れになる時点、そこから破局は始まりそうである。
危機を察知する指標となるハイイールド(ジャンク)債は炭鉱のカナリアと呼ばれている。だが今回はそれに疑問符が付くかもしれない。中毒性の高いQEという麻薬漬けで、市場機能がマヒしていることは想像に難くない。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57934090Q0A410C2K10100
https://fred.stlouisfed.org/series/BAMLH0A0HYM2EY
2008年の金融危機を予言した経済評論家は、社債マーケットはFRB(連邦準備制度理事会)によって崩壊させられたと述べている。
https://www.rt.com/business/509217-us-bond-market-broken-fed/amp/
金は「リスクが独立している資産」である。中央銀行バブルは崩壊の指標として、金相場が唯一のアラート役を担うかもしれない。
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