Covid-19&USAMRIID
イタリアで2019年9月から2020年3月の間に採取した血液サンプルから、covid-19に対する抗体が検出されたと伊国立がん研究所が発表した。959人中111人から検出されたが、注目すべきは2019年9月のサンプルから抗体が検出されたことである。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0300891620974755
これは2020年の3月に、NPR(米公共ラヂオ)で紹介された伊マリオネグリ薬理学研究所のジュゼッペ・レムッティ博士のインタビューを裏付けている。
博士:特に12月、さらには11月に高齢者たちの間で見られた非常に重度でとりわけ奇妙な肺炎を一般開業医らは覚えています。この流行が中国で発生していると気づく前に、少なくともロンバルディア(イタリア北西部)で広まっていたことを意味します。
これがもし事実なら、2019年の12月に中国湖北省武漢市の海鮮卸売市場で発生したとされるcovid-19は重大な修正を迫られることになる。さらにまた、武漢ウィルス研究所からの流出の疑いも同様だ。この件に関してはすでに米国の安全保障に関わる諜報活動を指揮監督するリチャード・グレネル国家情報長官代理が、ウィルスは(武漢の)実験室で製造されたものではないと述べている。
では一体このcovid-19はどこからやって来たのだろうか。この問いかけへのヒントは現時点で2つあると思われる。
その1つに米スタンフォード大学で行われた研究がある。2020年8月11日に発表された研究は、covid-19のウィルス検査を受けた若者の間で電子タバコを吸引した者は、使用しなかった者に較べて5〜7倍もcovid-19に感染するリスクが高まることを示した。
「電子タバコ」と聞いて覚えている方もいるかもしれない。昨年の2019年の7月から全米で大流行した電子タバコによる呼吸器疾患がある。9月にはCDC(米疾病予防管理センター)が、『電子タバコに関連した急性リポイド肺炎の発生』と題したレポートを公表し注意を促している。もちろん日本でも報道された。
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6836e1.htm
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20191005-00145393/
もう1つのヒントに、2020年3月は米下院の新型コロナウィルスに関する公聴会でのやり取りがある。ハーレー・ルーダ議員の質問に米疾病予防管理センターのロバート・レッドフィールド所長が応答している。
議員:米国には、コロナウィルスに感染して亡くなったのに、インフルエンザによる死亡とされた人がいるのか。
所長:今日までに、そのように診断されたケースがいくつかあります。
https://www.c-span.org/video/?470224-1/dr-fauci-warns-congress-coronavirus-outbreak-worse
ここから12月は武漢でのアウトブレイクより前のイタリアと同じく、アメリカにおいてもcovid-19はすでに広まっていたのかも知れないのである。
① スタンフォード大学の研究、電子タバコ使用者のコロナウィルス感染率の上昇。
② 下院公聴会、インフルエンザ関連の死因とcovid-19による死者とを取り違える証言。
これら2つのヒントを敷衍してみる。2019年9月から始まるインフルエンザシーズンにcovid-19による死者が確認できるなら、2019年の7月から始まる「電子タバコ」パンデミックにcovid-19による感染者が紛れ込んでいる可能性はないのだろうか。コロナウィルスに感染した患者とインフルエンザに罹患している患者を見分けるのは容易ではない。同じように、電子タバコの急性リポイド肺炎とインフルエンザ肺炎を区別することは専門医でさえ手を焼くのである。
電子タバコ製品の使用に関連した肺障害を「EVALI」(e-cigarette or vaping product use associated lung injury)と言う。
2019年7月、フォート・デトリックの米陸軍細菌・生物兵器研究所(USAMRIID)が汚染水漏れを起こし、CDCは緊急閉鎖をしている。
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