芥川龍之介、その知性に感服する
現在版桃太郎、芥川龍之介による現在版桃太郎、及び猿蟹合戦が非常に辛辣です。
岩波文庫の芥川龍之介を読んだのですが。
おとぎ話をここまで、皮肉れるものかと思う程面白い、
さらに、この話は現在の世の中にも当てはまるので、思わず現在の話?と思わず読み返してしまったのです。
考えてみれば、芥川龍之介が活躍したのは大正時代であり、「ぼんやりした不安」として、自殺したことはご存じの方も多いかと思います。
特に桃太郎はに関しては、中々辛辣で、桃太郎が限りなく悪役として表現されています。
鬼ヶ島の鬼は、非常に友好的であり平和主義者、桃太郎が乗り込んで悪逆の限りを行うと言う内容ですが、この背景には日清戦争以後の中国(当時は清)に対する日本人(世論)の優越感が背景にあったと言えそうです。
こうした点を理解してないと、この作品を理解できないのです。
私自身も、実はこの作品は初めてだったのでちょっとした驚きを感じるとともに、意外と現在の私たちの生活にも同じようなことがないだろうかと思ってしまうわけで。
色々と考えさせられる作品ではありました。
青空文庫に、芥川龍之介、桃太郎がありましたので。
併せてアップしておきます。
他にも、現在にも十分通用するような社会の皮肉ったものとして、芥川龍之介の猿蟹合戦等もちょっと毒が効いた大人の童話と言えるかもしれませんね。
猿蟹合戦、非常に世の中を皮肉っているものの現在の社会問題にもあると言えそうで、思わず戦慄してしまいます。