WERRA 1で冬の北海道を撮影したら、撮影できなくなった話
新年早々に購入したCarl Zeiss JenaのWERRA 1で撮った話です。
レンズキャップがフードとしても使えるとか、絞りとかシャッターチャージとか操作系が全部レンズ周りに集約されているとか、デザイン上の特徴はもちろんのこと、このカメラの一番の特徴はカールツァイスのレンズを搭載したコンパクトカメラ、ということです。
搭載されているTesserのレンズは「鷹の目」なんて表現されるほどで、シャープな絵を期待して撮影しました。
ここから失敗写真。
まず、予想通り、このカメラのピントは目測式だから、距離を見誤ってピンボケしている写真が多い。
体感的に5〜6mくらいの距離だと割とちゃんとピントが合うけど、1〜3mの間くらいは、思いっきりズレる。
もちろんちゃんと撮れている写真もあるわけで、この辺は慣れと距離感の問題だと思う。いちいちメジャーで測るわけにもいかないし。
で、さらに重大な失敗が、シャッターからの光線漏れである。
これはもう、見てもらった方が早い。
上にあげた写真は光線漏れがまだ部分的で、何が写っているか判別可能なものだけど、この他にも全面的に感光しちゃったりの写真もあって、36枚フィルムのうち、10枚くらいは白く感光してしまっている。
このカメラのシャッターはレンズシャッターで、レンズの絞りがそのままシャッターとして機能するタイプだけど、このシャッターが完全に閉まり切らないことで光が漏れてしまったようだ。
で、なぜそんなことが起きたか、だけど、どうやら、寒さで絞りの油分(グリスですね)が固着してしまったようだ。
レンズ漏れが起きた日の気温は−8℃。
北海道的にはそれほど寒い日ではないから油断していたけど、そもそも古いカメラだし、メルカリで買ったからメンテナンスされてるか不明だし、油が古くて劣化してるかもだしで、固着してしまったようだ。
確かに、最後の数枚でシャッターの閉まるタイミングが遅くなっているような感じがして、機械的な異常は察知していたけど、写真を現像してみると、異常を感じるよりも早いタイミングで光線漏れを起こしていたようだ。
冬山登山でそういった現象がおこることは聞いたことがあったけど、まさか自分に起こるとは思わなかった。
で、悪いことに固着したシャッターを何度か動かしているうちに、シャッター羽が噛んでしまったようで、動かなくなってしまった。
これは、メンテナンスに出すしかない。
それでも、なぜか最後に1枚だけちゃんと撮影できていました。
この写真を撮影したのは3月初旬だけど、実はこのアウトレットモールは今月をもって営業を取りやめる。
まだ営業しているうちに、と思って撮影しにきたのだけど、残念なことにことごとく失敗写真になってしまった。
それでも1枚だけ看板が撮影できたので、閉店(とカメラの故障)の記念にアップしておこうと思います。