虹の橋を
昨夜、うちの猫が亡くなった。
15歳。あと一週間で16歳。
猫又を目指していたのに叶わぬ夢となった。
猫がきたのは15年前、二ヶ月くらいの頃。
その頃の私はひどい鬱で、猫の世話でもしていれば気が上向くと考えた父から提案された。
それから15年。
昨年の末からパートタイムで働けるようになった私をみて、役目は終えたとばかりに逝った。
老体からの急変、入院してから半日だった。
15年、毎年の検診以外は大病もすることなく、昨年ちょっと一週間入院したけど、病気という病気はしなかった。
抱っこも爪切りも嫌いで、食べ物の好き嫌いも多かったしトイレも気まぐれだったけど。
虹の橋を渡る、毛皮を着替える。
その言葉があまりピンとこないというか、生命の死を正面から受け止めていないのではないかといつも思っていた。
受け止めらんねーわ、こんなん。
婉曲に言わなければ口にして説明できやしない。
それを身をもって教えてくれた猫でもあった。
犬猫を失った人は割とすぐに次を迎えている感じがしていた。
え、もう?
という感じで。
耐えられないわこんなの。
その気持ちも今ならわかるわ。
でもいまは
まだ、元気な猫の写真や動画を見るのもつらいので、そっとネットから離れ……いや、生粋のネットの民な私がそんなことできるわけないな。
猫よ、猫よ。
早く着替えて戻っておいで。
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