九条ひかり=シャイニールミナス 『ふたりはプリキュア Max Heart』

”大きな物語~小さな物語へ” を急造で担わされた存在。オールスター映画が制作されて以降、プリキュアとして定義される。
光の園を治めるクイーンという ”巨人” が、ジャアクキングとの戦いで傷つき、”小さな存在” へと分散していったものの一つとして、ひかりが登場する。

”自分とは何か” と問い続けながら、なぎさやほのかたちとの交流を通じて、徐々にアイデンティティを確立していき、終盤での ”自分の意志” による決断をしていくプロセスが、ひかりを通じて描かれている。

なぎさとほのかがテンプレ的な対称性のコンビとして、ひたすら動き回っていたのに対し、ひかりはポジションの定まらない存在として、沈思黙考していたような、そんな印象を受ける。

日本の時代の潮目と、後のプリキュアシリーズに連なっているであろう要素を、一身に背負ってしまったといえるのが、ひかりという存在なのかもしれない。
プリキュアの定義拡大の発端となる ”輝き” は、シリーズ2年目にして既に放たれていたのかもしれない。

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