花寺のどか=キュアグレース 『ヒーリングっど♥プリキュア』
42話「のどかの選択!守らなきゃいけないもの」において、白熱教室を開講したプリキュア。
自我を持つものすべてが救いの対象なのか、ヒーロー・ヒロイン作品全てに通ずる。擬人化・比喩表現を整理した上で従来作品を見直すとまた観方が変わるかも(?)
『ヒープリ』での敵キャラクターは、病原体をモチーフとしている。菌なのか、ウイルスなのかはわからない。いずれにせよ、アニメーションにおいては、生物として考えてもいいのだろう。アニミズムゆえに。
その中の一人、ダルイゼンは、のどかに寄生したことによって成長し、分離・独立していく。
大ボスに吸収されることから逃れ、のどかに再び寄生し、匿ってもらうことを持ち掛ける。のどかはそれを拒絶し、ダルイゼンは大ボスに取り込まれていくことになる。
描写として、ダルイゼンが苦しみながら助けを求めるかのような様子であったためか、また”助けるべきだったか?” ”自分勝手だったろうか?” などとのどか自身も悩む描写があったためか、ダルイゼンへの同情・のどかへの批判の意見が見られたりもする。
設定・性質的に考えたら、自己犠牲・同情の対象とは思えないのだが、”擬人化” の効果たるや。
”自我を持っている” ”苦しそうにしている” が揃うことで、観てる側に設定・性質をうやむやにさせる印象を与えたか。
それは奇しくも、ヒーロー・ヒロイン作品における、”救いの対象” ”自己犠牲” を再考させる描写になったともいえる。