レスキューポリスシリーズ終焉とライダー復活
レスキューポリスシリーズ。
特撮ヒーロー史上において敵を倒す描写がない稀有な作品群。
「時代が望む時、仮面ライダーは必ず蘇る」
『ウインスペクター』1990年、『ソルブレイン』1991年は、視聴者目線では仮面ライダー空白期間。
仮面ライダーに代わるヒーローとして打ち出されたメタルヒーローにおいて、悪い人を「倒す」のではなく、「逮捕する」、命に危険があれば「助ける」というコペルニクス的転回(?)が描かれている。
「凶悪犯に対してもその姿勢を貫けるのか」
「権威を笠に着た暴力ではないのか」
「自衛隊に代わる軍事転用もできるのではないか」
などの矛盾もセリフを通して言及していて、人を救う、過ちから立ち直らせることの難しさも語っている。
『エクシードラフト』1992年、同年に『真・仮面ライダー序章』がビデオ発売、以後も『ZO』('93)『J』('94)と劇場版が公開。
翌の、オウム事件、阪神大震災など日本の混迷の顕在化を予見したかのように、現代の英雄が蘇る。
以降の特撮ヒーロー作品においても、敵を「倒す」描写がプロットとして固定化されてしまう。
『ゴーゴーファイブ』『デカレンジャー』『レスキューフォース』など、警察や救急をテーマにした作品はあるが、災厄に例えられた敵を「倒す」描写で統一されている。
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