自信家飲み会#0
本日をもって自信家としてのキャリアを踏み出したことをここに宣言致します。
社名は伏せますが、
社長の裁量によりグローバルな実績と優秀な人材の集まったベンチャー企業からの内定を頂きました。
というか、昼に社長面接があったんだけど、その最後にいきなり「今日夜飲み会あるから来なよ、雰囲気わかるし」と誘われたのである。
内定なんて一言も言われてないのに。
そしてLINEも追加された。社長のLINE。
社長面接はまぁいつも通りのことを聞かれただけだった。
強いて気になったことといえば、社長が裏紙にせっせこ面接内容をメモしていったことである。
「真の効率良い人は裏紙を使う」
これは一般常識だ。
なぜなら俺がそうだからである。
*
話のスケールがえぐすぎて口を開けるしかなかった。なんかもう覚えてない。
相変わらず社長も金目のものは何も身につけてないし、面接場所なんてただのカフェだし、
なのにやろうとしてることはめちゃくちゃにアクティブだった。
大手からわざわざそこに入ってくる人とか、
給料10/1以下になるのにエリートがそこで役員をやってるとか、
やっぱりなんかよくわかんなかった。
*
そして18時、自信家飲み会へと足を運ぶ。
慶應早稲田の中でも屈指の自信家たちが勢揃いした「自信家飲み会」。
正直、当初目論んでいたbig3(伊沢拓司、水溜りボンドのキイチ、ike atsu)は比較にならない程の強者たちが集っていた。
社員半分、パートとバイトとインターンが半分、みたいなthe ベンチャー企業。
給料も最低限しか出ない。
福利厚生なんて勿論ない。
目標はクソ高い。
前例もない事業を、少ないメンバーで完遂させる。個人の裁量にかかっている。
責任も重いし、その分追及だってすごい。
1人が言うには、コンサルでの2年間よりも御社での2ヶ月のほうがキツかったらしい。
*
インターン始めて3ヶ月の女の子が広報の全てを担っていた。
ニューヨーク育ちの女の子がひたすら日本語でメールを飛ばしていた。
お店の予約すらできないし、人差し指でレポートを仕上げるような男の子が、1ヶ月で1日100件テレアポをして、エクセルを使いこなすようになっていた。
みんな俺と同じ大学だし、同い年もいれば、歳下だっている。
そんな会社。
ただ偏差値は30なんて開いてないし、
議事録を見本通り書くだけで怒られたりしないし、
「中卒なんだろ?」と言われるだけの空虚な時間を過ごすこともないし、
ココアの淹れ方を学んで1日が終わることもない。
箒の持ち方で怒られることもないし、
スリッパの並べ方で貴重な1時間を失うこともないし、
罰金10万円のコンテストに強制参加させられることもないし、
ローン抱えて車を買わされることもない。
どんなに仕事の量がえぐいとしても、
ジムバッチをゲットする為のバトルであるなら、
努力値をカンストする為の作業であるなら、
伝説のポケモンに出会う為の道のりであるなら、
俺はいつだって夢中で取り組んできた。
「バスケが大好き」、それだけの理由で部活が終わった後チャリ漕いでリングを探したし、
「彼女に尽くしたい」、それだけの理由で毎日終電まで彼女の最寄りで過ごしたし、
「あいみょんで勃起したい」、それだけの理由で長野まで夜道に車を走らせた。
辛いことは嫌いじゃないんだ、
自分のやりたいことであれば。
意味のあることであれば。
いつだって好きなことに無限に時間を費やしたんだ。
家族にも心配されるだろうし、友達にも「またやめるよ」って笑われるかもしれない。
でもこれが俺の信じた道なんです。
夢中になれる場所をやっと見つけられたんだと思います。
自信家、始めました。
次回「シムニィ、会社辞めるってよ」
終
メモ
・同い年の初対面2人に、
A「え、ハナコの1番なんもしない人に似てるって言われません?」
B「え、それめちゃ思った。ずっと思ってた」
って言われた。
銀縁メガネに短髪七三になったことでより似てました。
・まぁキツかったら辞めればいい、って思ってます。
・#「怖い」「不安」「辛い」みたいなマイナスな感情を理由に選択を逃すことだけはしない人生を歩みたい。
・#信じた子にはしっかりと告白したい。
・#手段がないのならDMでナンパだってする。
・#選択して体験してみて辛くなったのならすぐ辞めよう。
・#最悪YouTuberになれる。
・#最悪地方のレストランでバイトすればいい。
・#不安しかない。
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