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【CL2020愛知エクストラ使用構築】イライラゴリラ式グッズロック

エクストラレギュレーションの構築記事は初投稿です。

はじめに

本構築は、特に大きな結果を残したレシピでもなく、これを組めばエクストラ環境で安定してCSPを稼げるというようなものでもありません。

しかし、CL2020愛知の最終順位や直後のシティリーグの結果を受け、まだまだこのデッキタイプにも一定の需要・活躍の機会はあると考えデッキレシピを公開することにしました。

・エクストラのカード資産は少ないが、エクストラバトルの日やトレーナーズリーグで勝ちたい方

・相手の自由を奪いじわじわと追い詰める戦い方が好きな方

・ヤミラミLOを親の仇の如く怨んでいる方

このような方々には是非読んでいただきたいと思います。

それ以外の方も、投げ銭形式で読めるようにしたので読んでいってもらえれば幸いです。

構築経緯

時はCL東京終了後。

エクストラバトルの日の開催が発表され、環境を席捲した超越ガブギラも多くのキーパーツが禁止。ようやっと自分もエクストラレギュレーションに本格参戦しようと考えていた頃、10月のシティリーグ大阪エクストラにて、モクナシラフレシアフシギバナというデッキが優勝したことを知りました。

このデッキは、特性イライラかふんを持つラフレシアをモクロー&アローラナッシーGXのスーパーグロウで即座に着地させ、お互いのグッズ使用を縛って戦うというデッキタイプです。

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エクストラレギュでは強力なグッズが多いことからグッズ中心で戦うデッキが多く、多くのデッキを機能停止に追い込めるポテンシャルを持ちます。エクストラレギュレーションではあるものの、とーしんさんのビーチレジロックを決勝で破っての優勝ということで注目していた方も多かったのではないかと思います。

この結果を受け、PTCGOで同様のデッキタイプを組んだり、エクストラバトルの日に実際に持ち込んだりして、確かに色んなデッキに対して勝ち筋を持つ強力なデッキだなと感じていました。この時自分はエネルギー加速要員としてフシギバナではなく、特性ストロングチャージをもつクワガノンを使用していました。(それぞれの利点・欠点については後述します)

そしてCL愛知の参加〆切直前、公式から新拡張パック「ソード・シールド」にて収録されるあるカードの情報が公開されました。それがこの「ゴリランダー」です。

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このカードを見た瞬間、「モクナシラフレシアゴリランダー」というデッキを思いつき、そのままCL2020愛知はエクストラレギュレーションで応募することを決めました。

環境考察

今回のCLエクストラは、剣盾環境&先行サポート使用禁止となって初の大型大会であり、シティリーグシーズン1の上位デッキもいくつかは相対的な弱体化を受けていることから、非常に少ない情報からの考察スタートとなりました。

参加抽選を無事通過して同じくCLエクストラに参加する知人らと考察、調整した結果、シティS1の結果をベースに次のような予想をしていました。

増えると予想されるデッキタイプ
三神系(レシゼク・ゲコゾロ・ザシアン)、モクナシ(グッズロック)、ホロネク

減ると予想されるデッキタイプ
ゾロアーク系(ラッタ・ガマゲロゲ)、サナニンフ、オーロット、ガブギラ系

よくわからん
V max全般、ジムメダル、うらこうさくインテレオン

調整の結果自分はモクナシと三神ゲコゾロが候補に残りましたが、三神系に五分以上の勝ちの目があったこと、ホロネクに強めなこと、初見のロック系デッキに詰まされる危険性が少ないこと、直前のトレリ(8人参加)で優勝できたことなどから最終的にモクナシを選択しました。

デッキレシピ

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エクストラのデッキなのに実質50枚はスタンダードのカードで構成されています。びっくり。

既存デッキレシピとの相違

プレイヤーズクラブで確認できるシティリーグ大阪優勝のデッキレシピがこちらですが、私が組んだ構築はこれとはかなりかけ離れています。

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イライラかふんラフレシアを使う上では自分にもグッズロックがかかることから、構築段階で意識することとしては2パターンあります。

①初手でぶん回してグッズをほぼ使い切り、ラフレシアを立ててからはじっくり戦う

②グッズ少、サポート多の配分にしてサポート中心に戦う

シティ優勝の構築は①のパターンで、フシギバナによるエネルギー加速を効果的に働かせる(=毎ターンエネルギーを手貼りする)ためプラターヌ多めのサポート構成になっています。しかし、バトルサーチャーが使用できない=サポート回収手段が少ないこのデッキタイプにおいて、プラターヌの多投は中終盤に使いたいサポートを捨てざるを得ない状況が多く発生することから、自分にはあまり向いていませんでした。

一方、山札から直接エネルギー加速ができるゴリランダーの登場によって、後に使いたいサポートを温存しつつ安定して立ち回る②のパターンが相対的に強化されており、自分の好みとも一致していることから②のパターンでデッキを構築することにしました。

採用カード解説

ポケモン

モクロー&アローラナッシーGX 3枚
メインアタッカー兼始動要員。エネ0で後1からグッズロックを発動できるインチキ技、HP270の高耐久に回復効果付き150打点、逆転の目を生む全エネバウンスと序盤中盤終盤隙のないポケモン。2体使用することも多いのでサイド落ち考慮3枚。

ナゾノクサ(SM11b)-クサイハナ(SM10)-ラフレシア(XY) 各2枚
両者にグッズロックをかけるラフレシア。できれば3枚ずつ採用したいところですが、枠の都合上2枚ずつの採用。ナゾノクサはマジカルシンフォニー追加効果で落ちないHP60を、クサイハナは直接進化した時に特性発動が狙えるたまらんかおりを採用。

シェイミ◇ 1枚
終盤のアタッカー兼逃げ0要員として採用。ゴリランダーのボルテージビート1回で動ける点も優秀です。プリズムスターなので1枚。

サルノリ(SA)-バチンキー(SA)-ゴリランダー(S1W) 各2枚
エネルギー加速要員。サルノリは草スターターのHP70を採用。バチンキーはスターターと拡張パックのどちらでも大差ないです。1体立てば基本OKなのでサイド落ち考慮で各2枚。

フシギバナと比較すると山札からの加速のため安定する点、1ターンに手貼りと合わせて最大3エネルギー増やせる点、火力が高い点、逃げ1たねの入手が容易な点がメリットとして挙げられます。(逃げ1フシギダネは名探偵ピカチュウにしか収録されていないため)

クワガノンと比較すると草2枚の加速なのでトロピカルアワー追加効果なしがすぐ撃てる点、シェイミ◇が手貼りなしで起動できる点、バチンキーからのスーパーグロウが可能な点(デンヂムシからのスーパーグロウができないため)、進化前が逃げ1である点がメリットとして挙げられます。

他方クワガノンのメリットとしてはエネルギーを2体に1枚ずつ付けられる柔軟さ、デンヂムシをエネルギーとして使用できる点、火力の高さ、雷エネ採用によりゼラオラGXを組み合わせることで小回りの利く立ち回りを実現できる点があります。

様々な要素を勘案し、今回はゴリラ型で組むことにしました。

ミュウ(XY) 1枚
ピッピ樋口「決め手は~はじまりのきおく♪」

4枚目のモクナシ、2枚目のシェイミ◇に化ける超優秀なカードです。モクナシへの被弾を避けたいときにこいつでスーパーグロウを宣言すると逃げ0でサイドを1枚しかとられないモクナシになります。これを採用したおかげで勝てた試合もありました。

カプ・テテフGX(SMJ) 1枚
ピンポイントで欲しいサポートを確実に持ってくるため1枚採用。エナジードライブで殴ることもあります。

グッズ

ネットボール 4枚
草タイプのたねポケモンもしくは草エネ1枚をノーコストでサーチできる非常に相性のいいグッズです。強いので4枚。

クイックボール 1枚
5枚目のボールとして採用。進化ポケモンは基本的にサーチ不要、テテフの特性も使えるのでハイパーでもネストでもなくクイックです。1枚。

ポケギア3.0 4枚
初ターンにサポートを多く引き込むために採用。最初はランダムレシーバーでしたが、サポート多めだし選択に柔軟性も欲しいところではあったので3日前に差し替えました。結果CL1戦目に対象なしを発動しやがりました。

サポート

ポケモンだいすきクラブ 3枚, アズサ 1枚
序盤のポケモン展開札を計4枚。アズサ4でもいいと思いますが、1枚しか持っていないのと、中盤にデッキを圧縮できたりカプ・テテフを手札に持ってきて次のサポートを確定できる点を評価してだいすきクラブを採用しました。Vmaxライジングが出たらソニアに換えましょう。

シロナ&カトレア 2枚
サーチャーが使えなくなる中、サポートを使いまわしつつドローができる好相性なサポートです。

グズマ 2枚
ベンチを引きずり出すカード。逃げ0が場にいることが基本なのでフラダリよりこっち。

マオ&スイレン 2枚
回復兼入れ替えカード。コストには使用できなくなったグッズやいらないポケモンを切ればよく、逃げ0も基本場にいるので使いやすいカードです。

N, マリィ 各2枚
相手の手札に干渉する札計4枚。マリィは相手がサイドを取っていなくても枚数を大きく減らせる他、同じカードを引き直さないので手札に来てしまった進化ポケモンをスーパーグロウでの進化用に確実に山に戻せる点が優秀です。一方相手がグッズを貯めこんだ場合それらをもう一度引かせることができないので、序盤にマリィ、終盤にNを使えることが理想です。

アララギ博士 1枚
手札が芳しくない時に多くドローするため補助用に1枚採用。

モノマネむすめ 1枚
グッズロックにより相手が手札を貯めこむため有効できるように1枚採用。

ザオボー 1枚
サナニンフのワンダーエネルギー、ダストダス(ダストオキシン)にあらかじめ付けられたどうぐ、混沌のうねり等を対策できるように1枚採用。

タケシのガッツ 1枚
ポケモン・エネルギー回収札として1枚採用。

ポケモンレンジャー 1枚
対三神を安定させるために採用。

スタジアム

ライフフォレスト◇ 1枚
回復手段として1枚採用。混沌のうねり採用のデッキが多く、あまり有効に働くシーンが多くなかったです。

無人発電所 2枚
相手のカプ・テテフGXやデデンネGX、ゾロアークGXで強引に対抗策を作られないように採用。

エネルギー

基本草エネルギー 11枚
シェイミ◇が最終的に270~300ダメージを出せるような枚数。

立ち回り解説

1ターン目
引いたグッズを全部使いきる。最低限モクナシとナゾノクサを場に出す。スーパーグロウでラフレシアに進化させる。

2ターン目
スーパーグロウでサルノリをゴリランダーに進化させる。

3ターン目以降
状況に応じてサポートを使い分けつつゴリラでエネ加速して殴る。あとは相手がグッズロックで苦しんでいるのを最大限の笑顔でニコニコ見守りましょう。

注意することとして、手札に進化ポケモンがいる場合スーパーグロウが失敗に終わる可能性があるので、山札に進化ラインが揃っているかどうかを確認しておきましょう。山札にエネが何枚残っていて、シェイミが最終的にどのくらいの火力を出せるかも計算しておくといいです。ゴリラを立てるターンには無理にサポートを撃たなくても大丈夫。Nはモクナシが1体倒されてから使いましょう。

戦績

1戦目 vsモルペコVmaxサンダースEX 後攻 負け 2-6
2戦目 vsホロネクオクタン 先行 勝ち 6-0
3戦目 vsカビゴンVmaxゾロアーク 後攻 負け 2-6
4戦目 vsロトム塵吹雪キュウコン 後攻 勝ち 6-3
5戦目 vs三神三鳥レシゼク 後攻 勝ち 6-5 
6戦目 vsカビゴンVmaxチラチーノ 先行 負け 0-6
3勝3敗 152位 0pt

反省

環境考察と上の結果を見てお分かりの通り、見事にVmax(特にカビゴン)への対策が足りていなかったということが見て取れます。これは、調整メンバー間でカビゴンはVmaxを放置して裏を倒し続けたり、三鳥のGX技でシェイミEXやチラチーノを一掃することで対処可能だからそこまで増えないだろうという認識で一致したことが大きいと思います。

実際はカビゴンVmaxのシェアが多く、それを中心としたメタゲームが展開され始めているような環境だったと思われます。特に無人発電所で止められないチラチーノ型カビゴンはこのデッキでは対処が困難でした。また、調整メンバーの1人は三神ザシアンで予選完走しましたが、カビゴンには全敗だったようです。

一方、最終結果のベスト8を見るとヤミラミLOとオーロット&ヨノワールハンデスがほとんどでした。しかも優勝のヤミラミLOはラフレシア対策を完全に切っていたようです。これを踏まえると、デッキ選択自体は間違ってなかったのかなと思います。一度でもLOと当たりたかったな……。

先日行われたシティリーグシーズン2エクストラでも早速LOとハンデスが上位の最大シェアを占めたようです。今後の環境推移と新規カード次第ではありますが、まだまだモクナシグッズロックは戦えると信じたいですね。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

おまけとしてCL5戦目で残りサイド6対1から大逆転した試合のレポートを置いておくので、記事が参考になったという方、対戦内容が気になった方、このデッキの戦い方をもっと知りたいという方は是非購入してくださると嬉しいです。


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