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ボイン君の実録ブラック企業5:内田監督を全面肯定するオーナー社長

「あの件は内田監督は何も悪くないやろ!学生に忠誠心がないっちゅーことや。年上の人間の言うこともろくに聞けないような若造なんかろくでもないぞ、わかっとるんか、タケサワ君」

求人広告を扱う企業で採用担当を務めるタケサワ氏は、オーナー社長からそう同意を求められたという。

「もともと、オーナー社長のトップダウン色が強い会社で、何をやるにしても社長の決裁が出ないと前に進みません。社長は、意見があればわしに意見してこいといいますが、したらしたでパワハラまがいの恫喝と人事査定での低評価が待っているので、基本イエスマンしか残っていないです。」

この会社は、毎年50人程度の新卒採用を行うのだが、重要なのは体育会に所属していたかどうかであることで、「文化系」は忌避する文化だそうだ。

「勉強しとったようなやつは好かんのや。喧嘩を売りに行くような度胸と、一日20時間仕事できる体力、あとわしの言うことをそのまま実行にうつせる素直さやな!そういう奴をとってこい。ワシの言うことだけやれておれば業績は伸びるんや」

そんな考え方であるということを聞くと、最初に述べたような発言が社長から出た、いうのは特に驚きもしない事実であろう。

「採用チームは社長と昼食を一ヶ月に一回取るんですが、日大アメフト部の件で意見を求められて、学生がかわいそうであったが、立派であった。ということを言ったところ、箸を投げつけられて激怒されましたw」

果たして、こんなやり取りのあと、社長は次のように言ったそうだ。

「上司と会社に対する忠誠心!上司と会社に対するインテグリティ!重要なのはこれや。全力で上司を守って殉死する精神を持った人間を採用するんや。会社にどれだけ時間を使っているか。これを重視せえ。上司に意見することをやる気を勘違いしとるような小僧は採用せんでええ。いまの社員もその観点で評価しなおしや。にしても、最近の体育会はレベルが低くなったで。監督やコーチを貶めるような小細工を働かすろくでもないのが幅を利かすんやから、、でも悪いのは世間やな!内田監督は可愛そうやで・・」

このような社長の会社が扱う求人広告とは一体、、
いや、それに触れるのは怖いしやめておこう。と、思い、私はタケサワ氏の会社のサイトはまだ見ていない。

※この記事は実話をもとに登場人物や企業を再構成し直したフィクションです。

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