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5分、10分、15分そして1時間

LINEの画面を見て飛び起きる。

「やばい、寝過ぎた。」

急いで謝罪のメッセージを送り、髪の毛を整える。本当は少し前から準備して化粧も整える予定だったのに。

今日は朝から寝不足だった。なぜか1時間ごとに目が覚めてしまって昼間も睡魔と闘いながらパソコンに向かっていた。勤務時間も終わり、少しの休憩時間。ここで初めから寝ておけばよかったのに。惰性のままYouTube を見て約束の時間まで時間を潰す。今日は大学の同期とビデオ通話をする予定だった。一通り登録しているチャンネルのパトロールを終える。

「少しだけ寝ておくか。」

携帯のタイマーを起動させ、時計のメモリーを5分に合わせる。この時から少し嫌な予感は正直していた。自分に甘い私のことだ。5分じゃすまないだろうな。きっとスヌーズを繰り返して最終的には15分くらいの休憩になるなーと目を閉じる。すると案の定、音が鳴っても物足りない気がして「繰り返す」のボタンを押す。

5分、10分、15分。。。

ここまでは記憶があったが、そこから先は記憶がない。気づけば1時間以上寝てしまっている。久しぶりに懐かしい人たちと顔を合わせるのに、こんなやらかしをしてしまうとは。でもあの「繰り返す」の誘いを断るなんてできなかった。不思議な引力。それに負けてしまう自分の弱さに呆れてしまう。

ビデオ参加するボタンをクリックして、会話が開始されると同時に謝罪する。みんな働いていたり、締切に追われていたりと忙しい人たちだ。貴重な時間を奪ってしまったのにも関わらず優しく迎えてくれる。ありがたい。この優しさに甘えっぱなしの大学時代だったが、卒業しても甘えさせてもらうことは続いてしまいそうだ。いつか恩返しできるように、ずっと大切にしていきたい。

また近いうちに集まろうね。

離れていてもオンラインで繋がることができる時代。あの頃と変わらない距離感で関われていることに感謝してまた明日も頑張ろう。

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