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男性キャラのガレージキット製作代行依頼秘話:依頼記録編
太宰治&中原中也(文豪ストレイドッグス)のガレージキットを購入した。初のガレキ購入にあたり、自作するには行き成りハードルが高過ぎた。
国宝級の推しを、私なんぞの素人の手で穢す訳にはいかない。
そこで奮い立って依頼したら、幸いにも良縁に恵まれたので、そんな縁を残したくなった備忘録。
突然筆が乗ったので楽しい思い出を残そうと思い、これを機に初めてNoteに認めてみました。つまり自己紹介のようなものです。
※この記事に使用した写真は全て、此度の依頼を受けて下さった「もぐらぼ様」にご提供いただいたものです。転載しないこと。
依頼当初は男性フィギュアの記事が殆ど出てこなかったこともあり、同じ悩みを抱えている方の一寸した手助けになればいいなとも思います。
とはいえ、男性キャラクター特化な中身でもない気がするので、製作依頼したい方であれば参考にはなるやも。
不思議と長くなってしまったので、要点だけ見たい方は目次を活かして好きなところへどうぞ。
依頼したフィギュアについて
「文豪ストレイドッグス」太宰治・中原中也(1/7スケール)
【原型】太宰:naomi様
中也:naomi様&正義様
【塗装・製作】もぐらぼ様
元絵となる版権許諾取得済みフィギュアです。
キャラクターをご存じの方はサムネでお分かりかと思いますが、世界に一つだけの推しを作る目的で再現度を重視しつつ、最終的に元絵と表情や視線などを変えていただいている。
他にも立体物特有の造形や陰影などをはっきりさせるため、細かい色彩表現が異なっている。
圧倒的美!!顔善!!色気!!好!!凄!!
──これ以上語るとスクロールバーが微塵子になるため、この場では控える。
こんな事を纏めた
ガレージキット製作代行の見積もり依頼~製作~納品まで、一連のやり取りを掘り起こしながら備忘録として残しました。時々聞こえる人科の鳴き声は気にしないでください。
・製作代行の依頼をしたいけど、何からすればいいのか分からない
・ガレキの製作代行って、実際はどんな感じなんだろう
・依頼先が決まったら具体的にどんなやりとりをするのかな
なお、記事の一部はあくまで「もぐらぼ様に製作依頼した場合」という前提があるためご認識おき下さい。
個人で活動されている方が多い中、細かな部分は製作者様ごとに異なります。この場で解決できない疑問点は、依頼が決まった製作者様に確認をとること。
一例として、もぐらぼ様は全てメールでのやり取りでしたが、電話でのやり取り必須だったりX(Twitter)のDM指定の方も見かけました。
こういう重要ポイントは依頼受付のページに書いてあるかも。おそらく募集している媒体に依存すると思われます。
⒈ 事前準備
・ガレージキット
パーツチェックは事前に自分で確り行う事。
・金(予算)
一体につき、ミドルスペックのゲーミングPC買えるくらい。
・一般的な礼儀、製作者様への敬意
丁寧なコミュニケーションを心掛けるほど良い作品が完成する。
・推しの好きなところを、ありのままかつ具体的に伝える語彙力
何をどうして欲しいか伝われば問題ないと思う。
・彩色時に参考にしてほしい原画資料、作例写真
説明が不安な方は正解の資料を用意すべし。
私の場合、進捗写真に修正したい点を書き込んだりもした。
・製作期間中、綿密にやりとりをする時間
なお、ここでいう予算は製作代行依頼費のみを指します。
ガレージキット代は含まないのでご注意を。
⒉ 製作代行されている方を探す
▼私が実際に探した方法
調査の序盤に「男性フィギュアの場合は男性キャラの塗装経験がある方に頼んだ方がいい」という趣旨の記事を見つけて、ひたすら男性キャラの作例を掲載している方をピックアップ。女性キャラと比較すると一見するだけで塗り方とか面相とか全く異なるので「確かに」と納得していた。
製作代行をしている方自体は、ひたすらネットの海中から探し出す。
「男性フィギュア 製作代行」と検索してみたり、ある程度見つかったら横の繋がりを調べてみたりもした。「この方、製作代行してるよ!」というお得情報を同業者間で宣伝されていたりするから。そうしてまた男性キャラの塗装経験があるかどうかを確認するため、作例を拝見していく。
正直なところ作例については写真だけで判断する都合上、撮影スキルなども関係してくるため、彩色の腕を目的に判断するには難しいところがありました。逆に面相の腕はしっかり確認できたと思っている。
やや上からの発言をしているように見えてしまい恐縮ですが、その方の持つスキルや上手い下手ではなく”色の塗り方が自分好みかどうか”はここで判断するしかありません。
そもそも代行を募集している時点で一定の実力、一定の実績があります。どの上手い人を選ぶか、という話。
▼納品時期のあれそれ
もぐらぼ様に限らず、製作依頼の受注は不定期募集が多いため、依頼予定があればそこも考慮する必要がある。納期厳守の商業彩色と並行して行っている所以である。
とはいえマークしている製作者様がいるならば、常識的な範囲で再開時期の目途を聞いてみるのは問題ないと思います。
上でも触れましたが、男性フィギュアの難しい点として塗れる方が少ない。そのため基本的には納品に二年以上待つらしい。契約維持が大変そう・・・と思ったりした。あとは私みたいに何年も推しが変わらない盲目オタクは少数派だと偏見を持っている。昔から周りがみんな気づいたらジャンル移動して一人取り残されているので・・・。
また「ワンダーフェスティバル」が開催される付近は、比較的依頼募集している方が増えるのかな?という印象を受けた。(これについては触れないので気になる方は自分で調べよう。)
調べても出てこない方(おそらくHPが無くXアカウントのみ等)もかなり居たので、最初からSNSで探してみても良いかもしれない。
太宰と中也の場合はすぐに依頼先が決まりサクサクと進んだ。
見積もり依頼をしたのが2月頭(受注抽選の発表が半ば)、製作開始が5月半ば(納期調整の結果)、完成が6/19、私側に諸事情あって納品が7月頭——というのが大まかな流れ。作業時間自体は伸びていないけれど、作業期間は予定よりすこし押したかも。
完成日について全く以て調整していないのだが、昼間から堂々と洋菓子をキメていた癖にもぐらぼ様が完成写真をX(Twitter)に上げているのを見て初めて「完成今日じゃん!?」と気付いた笑い話があったりする。前日まで最終調整していた癖に。
この日は太宰の生誕日であり桜桃忌である。
⒊ 見積もり依頼をする
依頼受付中の方々に直接連絡を取るフェーズ。
第一印象は大事なので、確りコミュニケーションを取ろう。
▼必要(だと思われる)情報
・依頼するガレージキットに版権許可が下りていることを証明する画像
販売イベントシールや版権シール等が付いている筈
・ディーラー様の名前、依頼したい作品名&キャラクター名
・パーツ説明書、作例などを写した画像
・合計パーツ数、アイデカールの有無
恐らく見積もり出すのに一番重要な情報
・台座の有無
・製作にあたっての希望事項(※以下は私が書いた参考例)
・台座がないので追加で作って欲しい
・マフィアらしく悪特有の色気を出して欲しい
・色味は原型師様の作例を参考にすること
・補足(あれば)
添付ファイル付きで依頼した為「何を送った」という説明を加えた
上記はもぐらぼ様のご質問に回答したもので、「ふむふむ、こういう情報を送ればいいのか」と思いそのまま流用していた。
受注口に必要情報が書いてあればそれに倣い、メッセージフォームのみの時などに参考としていただければよいと思う。
そんなこんなで、最終的に見積もりを依頼したのは9社。そのうち何名かはメールのトラブルや何かしらの事情で返信はなかった。サイト更新してないか何かで、今は受け付けてないのかな?と思って特に気にせず、返信が来た中から最終決定。
ちなみに見積もりいただいた中で、もぐらぼ様はちょうど真ん中あたりの金額掲示でした。そして前述したが受注枠は抽選で狭き門だった。
最終的な意思決定はただ只管に作例を見比べて一つを選ぶしかないのだが、私の場合は依頼した皆様の作例を今一度見直した上でもぐらぼ様にお願いしたい!!となっていたため当選した時にはスマホを投げて推し(※タペストリー)に向かって拝んでいた。
えっ、この二人が、家に来る・・・?
文ストのガレキはレア過ぎて、もはや直感だったのもある。若しかして他作品ならば「作品名 ガレージキット」とかでも製作者様がヒットするのではないだろうか。
刀剣◯舞とか原◯あたりのガレージキットであれば単純に母数も多いはずなので、少し調べるだけで同じガレキを塗装した方が見つかると思う。実際このフィギュアめっちゃ見るなとなったキャラクターもいた。同じガレキならば当然、作例から彩色比較がしやすく、好みの判断もしやすい。
面相となると描ける時点で人間辞めてると思うので、矢張り複数の作例を見比べて好みを見つける事が重要だと感じました。だって全部上手過ぎて真似出来ない。なら、敢えてひとりを選ぶなら、といった葛藤が生まれる。
見積もり依頼を出した手前、金額を掲示いただいたら相手は返信待ちの状態であるため、最低限の礼儀として個人的にはお断りの連絡も入れた方がよいと思います。実際したら驚いたような返信が返ってきてこちらが驚いたエピソードもあったりする。
⒋ 依頼先が決まったら
▼ガレージキットを送付
無事依頼先が決まり製作タイミングが来たら、先方が指定した通りに手元のガレージキットを送付する。
この時、推しの身体が欠損破損しないよう、厳重な状態に梱包すること。
送付タイミングもまちまちな印象を受けたが、恐らくは製作開始する直前に送付するスタイルが殆どなのではないだろうか。受け付けた人全員の高額なガレキを抱えておくのもストレスになりそうなので。
今回は製作スケジュールの調整をして頂き、推しの記念日に合わせたい!等あれば納期希望を伝える事が出来た。
これは一定期間分まとめて受注するタイプの方ならばおそらく可能だと思います。
そしてガレキが先方へ届くと、遂に製作段階へと進んでいく。
全体を通して相談しつつ製作しつつといった流れで、適宜お互いの情報を擦り合わせていた。
⒌ 太宰、中也、製作開始
▼展示方法の相談
・台座をどんな感じにするか(追加で台座の作成依頼をした場合)
セットで依頼したため、二人並べた構図をもぐらぼ様の方から提案いただいた。最初はシンプルなアクリル板で済ませる予定が、気づけば作中の床模様を疑似的に再現してもらっていた。もちろん課金加算。素材の向き不向きが分からなかったのでそこはお任せ。
・どんな場所(スペース)に展示する予定か
二人のために棚を買ったので商品リンクを送ったりした。二人セットで依頼した故の大きめな台座が入るかどうかの確認だったと思う。若しこれから展示ケースを購入する予定の方は、どんなものを買えばいいかの相談にも乗っていただける。
▼仮組みからの角度調整
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・台座上での設置角度の調整
台座に対してどの向きに立たせ、キャラの目線をどこへ向けるか。
・(二体セットだったので)二人の距離感の調整
以上をそれぞれ自分の理想形に至るまでやり取りする。
角度調整が完了次第、彩色の相談に入る。
▼彩色・質感の相談
事前に作例を参考にしてほしい旨を伝えていたので、そこから変わっていないかどうかの意識合わせをした。結果はご覧の通りである。
進捗報告として説明付きで都度連絡が来るので、修正点があればその時点で適宜連絡をしよう。
太宰と中也の場合に限った部分に少し触れると、それぞれ元絵が「アニメ」と「原作漫画」に分かれており、どちらに寄せるかとても迷いました。
というのもこの二人、アニメと原作に絵柄が分かれていながら同じシリーズのイラストである。だから揃って林檎を持っている。アニメ絵も原作絵も、元々どちらも大好き。
そして実はこの衣裳の組み合わせで並んでいる二人は非常にレアだったりする。極々僅かな公式イラストでしか見られない貴重な伝説の姿。太宰の頬のガーゼが無い・・・というのもまた極々一部の公式イラストでは有り得る話だったりする。この顔の元絵にあるのはさておき。
この様相の二人が並ぶ姿は、もう二度と見る事は叶わないのに、はぁ、フィギュアになっちゃってまァ・・・あァ~~~~~好きぃ・・・
原型のモデルとして選ばれたのも、立体的に捉えた時に映える構図を選んだのだと思い、全体の色合いもパキっとさせたかったため、最終的に二人ともアニメカラー基準で製作してもらうことに。原作カラーだとどうなるか気になるな・・・誰か購入されてませんか?
質感については、推しがどんな生地の服を着ているかを伝えればよさそうだった。ここで確定する必要はなく、最終確認のところで全体まとめて艶調整が入る。
▼塗装&仮組みで全体のバランス調整
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細かな進捗報告がこれより前に届くのだが、今回は省略。
この段階で既にて、天才か!?と口を衝いて出るほどのクオリティな写真が届いた。た、頼んでよかった!!と再認識するタイミング。
なんかあの、グラデーションすごい。どうなってンだ?
部位別にどこをどういった意図で塗ったか、何色を使ったか、服装それぞれに意識した素材感——等々を合わせて共有いただいた。
ちなみに彩色前からアニメ鑑賞を始められていた。色の把握が神速すぎる。
もぐらぼ様の場合はグリザイユ的な考え方で塗装しており、初回の塗装は陰影がハッキリしており全体的に明るめだった。私もクリエイティブな趣味を持っているので、こういった製作上の知見を共有いただけるのも楽しみの一つだった。
塗装は特に細かく話し合った部分のため詳細は別に纏めるとして。
抜粋すると太宰は「ブルベ」、中也は「イエベ」でお願いしますと伝えたりした。
こんな指定でもビックリするくらい上手く色の差異を出していただけたため、終始スタンディングオベーションするしかない。
ここから重ね塗りをして、納得のいく色合いになるまで繰り返し作業していただく。特に真っ黒とばかり思っていた二人のコートやスーツが、複数の色の複雑な混ざり合いで生まれる絶妙な色彩で表現された様は圧巻だった。
推しとはいえ、掛けている金額も高かったので独りよがりを防ぎたく、趣味友達にも写真を見せ付けまくり都度色彩解釈の擦り合わせを行った。皆総じてINTが地を這い動物園と化していて面白かった。
ヤベえ奴だ、と思われた自覚が十二分にある。
▼面相の相談
面相作業の参考にできるほどの高画質な元絵を用意できなかったのもあるが、推しの中でも特に好きな表情をしている画像を準備することをお勧めします。もちろん原型の凹凸に沿って描き込めることが前提だが、絵が描ける人は自分の手で表現するのも有りだろう。
眉の角度、瞳の開き具合、視線の向き、口角のバランス、ハイライトのサイズ・位置・有無——等々、細やかな全てが黄金比率で調和することで最ッ高の推しが出来上がる。一番拘り抜くべきは当たり前にこの工程だと思った。
少しでも気になるところは、必ずその工程作業中に全部修正してもらうこと。とはいえ全身のバランスを見て気づくポイントもあるので中々難しい。(うみ様、その節は大変ご迷惑をおかけして申し訳なく・・・。)
わ~!推しの生首だ!(第一声)
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面相作業自体は大まかに下描き→着彩→調整といった流れ。
下描きでバランスの大枠を決めるが、色が乗ると全く雰囲気が変わる上に繊細な微調整になるので、依頼する側としても他のパーツより修正したい部分を伝える難易度がちょっと高かった。
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瞳の艶加減もこの工程で擦り合わせるが、
艶あり→ドールのような可愛らしさが出る、撮影時に照明が反射する
艶なし→アイペイントの色味が馴染む、希望が無い方へのお勧めはこっち
という違いが主にあるらしい。
男性フィギュアだと艶なしが王道らしいのでアドバイス通りに選択。
正直下描きで完成でもいいのでは?と思った。
クオリティ高杉。
めでたく面相も完成!見て見てしたくなってしまう。晒し首だ!
スケジュールの都合で面相以外の彩色は叶いませんでしたが… pic.twitter.com/BEMV6XIk8s
— うみ@もぐらぼ (@umiha_hiroina3) June 15, 2024
▼本台座へ移設、全身を見て色味調整
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細部の彩色まで済み、再度組み立てた状態の写真が送られてくるので、全体のバランスを確認する。この工程でほぼ最終段階に差し掛かるため、推しの身体を嘗め回すように凝視してボディーチェックを綿密に行うこと。
拘りの強すぎる私はここで「太宰の虹彩の縁を若干太く」する修正を追加依頼した。原文ママ、正直にメールに書き込んだ。
(そんな僅かな修正で何が変わるんだ?という人は別に纏めた方を読もう。)
▼艶調整
云わずもがな、マフィア特有の悪役染みた色気は全身から溢れ出るよう表現していただいたけれど、表情にもマシマシにしたい。
ということで相談の結果「唇にグロス」を依頼。
オーバー(女性フィギュアレベル?)に付けるくらいでちょうどよかった。
また二人の大部分が黒系統で統一されていることと、革や布地など素材の違いを表す為、部位によって艶加減を変えてもらう調整もお願いした。
ここまで来ると流石に語彙力を使い果たして「なんかやべえもんができた」あたりの感想しか出なくなってくる。この頃は必死に人語を肉付けしてメールを返信していた。
さてはて、こちらの理想系に辿り着けば最終確認は完了。
仕上げに組み立て・接着作業をしていただき、滔々完成となる。
⒍ 完成!
文豪ストレイドッグスより「太宰治 中原中也」完成です。
— もぐらぼ (@moguramania_GK) June 19, 2024
原型制作 naomi様(@NaomiJeon)
太宰と中也、2体同時制作でしたので折角なので同じ台座に並べて展示する方法をとりました。
久々の男性フィギュアの制作代行、アニメの履修をしながら楽しく作業させていただきました。 pic.twitter.com/30LX2kuO3K
ハァッ、ヴァッ・・・ア、ア"ッッ、・・・ミ"テ"、ワ"タシノ、オシ・・・エッ、コレ、ウチニクルノ・・・??マ??オレ、キョウ、シヌノ??
——とまあこんな風に、Xアカウントがある場合は完成報告がアップされる。(6/19という素晴らしき日付と共に)
依頼完了後も密かにもぐらぼ様のアカウントを拝見しているのだが、他の方の完成写真も回ってくるのでとても見応えがある。楽しい。
この報告を正気で見れるオタク──いるのか?
▼支払い回りのこと
さあ貢ぐ時間がやってきた。今こそ感謝を物理で伝え、財布を真っ逆さまにする機会です。
個人的感想としては、依頼〜納期の間が広がるほど分割払いの気分(??)になり、金額による心労が軽くなった(??)。見ての通り推しの魅力によって財布の紐が吹き飛び、かなり適当な事を云っている。
現実では脅威の人気を誇り作中筆頭の最恐最悪の力を持ち合わせ七年来の相棒関係であり運命の双黒を一般市民にさえなれない私程度の金で買えるなんてだいぶお得では──!?とさえ思っていた。
ちなみに太宰治(CV.宮野真守)&中原中也(CV.谷山紀章)なのでよろしければぜひ。劇場版から見るのも”アリ”です。
——閑話休題。
調べた限りでは皆さん振込のみの対応かな?今はオンラインでも出来るので忘れないうちに請求額を確認してお支払いしましょう。
先払いパターンと後払いパターンを両方見かけたので、先方の説明はよく読むこと。
もぐらぼ様の場合、見積もり時と実際の請求額の乖離が全くと云っていいほど無く、むしろ台座を追加したのに若干安くなっていた。太宰と中也の年齢(※原作軸)ぴったりの金額でひどく興奮したのはここだけの話。若しかして身代金・・・いやいや安すぎる。
パーツの状態次第では、最終的に大きく金額が変わりそうな方もいたので(見積もり時にかなり曖昧な判断をされた為)、気になる場合は事前に細かく確認する必要がありそう。
あと送料についてもどちらが負担するかまちまちだった。
ガレキであれば比較的小さな状態で送れると思うが、完成品の場合は緩衝材などでかなり大きくなり、箱数も増える場合がある。
今回の場合、初回送付時はこちらが負担、完成後の納品はもぐらぼ様に負担いただいた。
そうしてお金を払うと、遂に、推しが家に——。
⒎ 納品・展示
届いた当時「画面の向こう側に居た推しが、なんか目の前におる・・・」と今まで感じた事のない昂揚感が身の内で暴れ出し、そのくせ冷静に正座をしていた。
生まれてこの方、オタク趣味の矛先が二次元からブレたことがないからかもしれない。
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もぐらぼ様はとにかく梱包が丁寧で、これで推しが欠損していたら逆に凄いなと思うレベルの緊縛プレイ(※プチプチ包み)で届いた。
梱包作業中の写真も送って下さり、「こうやって開封すると綺麗に取り出せます」といった説明がついていた。サポートが手厚くて安心しかない。
太宰も中也も肩掛け状態でコートを羽織っていて、これらは受け取り後に自分で簡易組み立てをする必要があった。これがまたものすっっごくて、軸無しのパーツ造形のみでしっかり身体にハマる作りになっており、はちゃめちゃに感動した。これ普通?みんな天才か?
そして折れないよう安置に避難していた太宰の腕も「ばぁ!」と装着。作中で腕取れたごっこをしやがるクソ男なので正直興奮した。
あと地震対策を確りしたほうが良いとアドバイスを受けた。確かにこんな高額かつ一生モノの蒐集を地震ごときで壊す訳にはいかない。重力操作も使えないし。
丁度大き目な震度にも耐えられるジェルを別件で購入していたので、今はそれを台座の裏に貼っている。さらに棚扉に錠も付けた。
ところで棚の内側にはセンサー付きのLEDライトを付けたのだが、扉を開けると二人がライトアップされる仕様になってす~んばらしい事になっている。配置によっては逆光になるがオススメです。
テープライトやラウンド型とも迷っていたが、こっそり宣伝するとこちらのライトを購入した。これまた参考までに。
感想と感謝
一貫して運とタイミングが良かったな、という気持ちが強い。
良い出会いにも恵まれ、製作から完成までの間コンテンツのように楽しむことも出来て、届くのがただただ待ち遠しかった。
ほぼもぐらぼ様のダイマをさせていただいた訳だが、徐々に商業依頼が増えて個人依頼の比重は減少傾向にあるそうだ。しかし私の方も二人以外のガレキを手に入れる予定が現在無いため、「もぐらぼ様に塗ってもらったフィギュアを持ってるぜ!」という強気なスタンスを守り続けようと思います。今後のご活躍も期待して応援しています。
最後の方は、そんなやり取りで締め括った。
依頼予定があり偶然この記事を見つけ参考にしてくださった方も、ガレージキットとはなんだ?という初心者の方も、ここまで読んでいただき感謝します。こんな楽しい文化もあるんだと知る切っ掛けにもなれたら嬉しいです。
最後に
原型を作ってくださったnaomi様、正義様(@NaomiJeon)
塗装・製作をしてくださったもぐらぼ様(@moguramania_GK)
これ以上ないほど最高で素敵な宝物を作り上げることが叶い、本当に本当に嬉しく思います。
大切にします。ありがとうございました!
もぐらぼ様のHPはこちら。過去作その他諸々が並んでいるのでぜひとも。
(諸々の掲載許可もありがとうございます!)
次回、「男性キャラのガレージキット製作依頼秘話:発狂実況編」へ続く──