カップラーメンを待つくらいの間でわかる音楽講座 ジャズの聴き方(その2) b labo vol.85
ジャズの聴き方(その2)
最初のテーマ演奏のときベースは2ビートで弾くのが通常です。
といってもドーン・ドーンみたいな単調なフレーズではなく、ハネたり細かなアクセントを入れてきますので惑わされないようにしましょう。
昨日も書いたようにしっかりと拍とテンポをキープすることが大切です。
テーマが終わるといよいよアドリブへ突入です。ここからベースが4ビートとなってランニングします。ボン・ボン・ボン・ボンと動くやつですね。
アドリブといってもただ自由にやるわけではなくルールがある。
コード進行と長さはテーマと同じというのが基本です。
1コーラスを1セットとして繰り返される。「もっと弾きたい」と思えば何コーラスでもつづけてよいですが、演奏する人数によって決まる場合が多い。
たとえば5人がアドリブを行う場合一人が8コーラスもやってしまったら
5×8で40コーラスになって曲がものすごくながくなる。
2コーラスまたは4コーラスというのが一般的ですかね。
それと音楽というのは「偶数を基本として考える」ものですから3とか5などの奇数は避けるのが一般的です。
さてアドリブにおいて各自はそれぞれいろいろなことをやってきますから、聴きながら即座に対応しなければいけません。
ブルーノートはメジャー・マイナーのどちらでもハマるので、メジャーなのにわざと使ったりする。
あるいはテンションノートを入れたり、スケールアウト(音階にはない音)することも多いので、代理コードや裏コードに変更するなどの対応をしています。
ちょっと難しいかもしれませんが、誰かが発した音に対して楽器で返答する「音の会話」が行われている、ということを意識して聴いてみてください。
「この音にこうやって返事しているのね」
とわかればとても楽しくなります。
アドリブをやる順番にも決まりはなく、その場の空気やリーダーの指示によって展開されます。ですがベースやドラムは後回しになることが多いです。通常はドラムの人が最後になりますが、ドラムは「バース」という形式でやるのが多い。バースの説明は次回につづくとします。