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丸パクリを脱却する一歩
最近の静止画MADは同じような演出ばっかりとか、そのままパクってるの多いよな的な議論について、じゃあどないせいっていうねん!と思った方向けの記事です。
最も頻繁に見る演出を、自分が使うとしたら、どうなるかを考えてみました。
思いつきで書いてるからどう着地するかは不明です。あと、普段はここまで詳しく参考元の内容について考えてない。(ちゃんとやれ
パクリたい演出の好きなところはどこか
頻出演出の宝庫、NanatsukiさんのMADの中でもやはりこれがここ一年で一番多いのは異論ないでしょう。
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まず、この演出の何が良いのかを考えます。
・おしゃれな雰囲気
・所々色が入っていてアクセントになっている
・木の影が揺れていることでコントラストと動きの情報量がある
・いろんな画像が使える
・ソースとの親和性の高さ
・写真をピンで止める、付箋を貼るという学校活動らしさ
・生徒会の活動の記録
・生徒会メンバーのキャラクター性の提示
・程よくキャラモーション等も入っていて見てて飽きない
・画像が登場するタイミングを調整できるので、音ハメがしやすい
・画像を変えれば代替しやすい(よういに見える)
・技術的には難しくないため、真似しやすい
個人的にはやはり下の二つが、この演出をよく見る一番の理由ではないかと思います。
まず考えたいのは、果たしてこの演出をそのまま使うのは本当に汎用性が高いのかどうかです。
元々の演出意図
では、MAD自体を通して見ながら、ここの演出意図を考えてみます。
原作未読なので、このMADから得られる情報だけで考えた演出意図ですが、MAD内の時系列からすると
・進級が怪しい主人公が生徒会に入る
・主人公は学校生活を謳歌できていなさそう(冒頭のテキストや主人公一人の描写と対比する複数クラスメートの描写)
・生徒会への加入とメンバーの紹介(各キャラに色を割り振り)
・カレンダーの日付が進んでいく(慌ただしくてor楽しすぎてあっという間に時が過ぎてる?)
この後に続く演出であることを踏まえると伝えたい内容としては、
・一気に進んだカレンダーの中身を紹介
・振り返りなので記念や記録といった表現が合う
・いろんなことが毎日起こっている
・主人公と生徒会メンバーの関係性を見せる
・結構ぶっ飛んだキャラが多そう
・キャラ紹介の色を使ってるので、誰がメインの画像かわかりやすい
・カレンダーからすると、2、3ヶ月だけなので、生徒会では濃密な時間を過ごしている
・この集団の一員として馴染んでいってる
ではないかと予想します。
なんならこの演出は
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この二つをつなぐ役割というのがメインなんじゃないかなぁと思えてきたからこの演出単体で見て汎用性がどうとか言うのが野暮という気持ちが出てきた。。。というかNanatsukiさんの演出大体こうだから下手に手を出すと気付かずヤケドすること多い。。。
続けます。
つまり、この演出をそのまま使おうとすると、
部活動(特に文科系活動やマネージャー業務)、大学のサークル活動等の団体活動がメインである
今まで主人公はこういう活動とは違う環境にいた
それを振り返って見ることで時間経過による変化に繋げる
あたりが必須になりそうです。最近見たMADソースでいうと、パッと浮かんだのはここ数話の展開のルリドラゴンとか?名前覚えるための努力として写真+名前の付箋というのは良さそう。でも多分ルリはこういうやり方では、やらんのよなぁ(これやれる子ならとっくに覚えてるw)。
丸パクリじゃなくてアレンジする
じゃあお前はどうやってこの演出を使うんだい?というのを去年作ったあかね噺でやってみようと思います。ここで大事なのは、伝えたい内容を参考にするのか、伝える手段を参考にするのかです。
自分のソースとの親和性等前提の整理
まず伝えたい内容を参考にした場合、使う場面としては、いろいろあったなぁと振り返っている時なので、
・師匠や兄弟子からの教え
・原点の父との思い出
・刺激をもらった他のキャラの演目
などを見せるときに使えそうです。
伝える手段としては、複数の画像を何回かに分けて登場させるのは、成長過程として採用できそうですが、写真をピン止めしたり付箋を貼ったりは振り返ってる内容やキャラとは合わないし朱音も使わなさそうだし、変更が必要そうです。
そのため、複数の画像を何回かに分けて登場させて思い出を振り返るという演出を参考に、登場のさせ方や使うアイテムを自分の作りたいソースに合わせて変更します。
アレンジの仕方を考える
ここからは、ブレインストーミング的にとにかく案を出します。
・ネタ帳を使う
・高座返し(座布団をひっくり返す)
・メクリ(演者の名前が書かれたやつ)を使う
・手ぬぐいを置く
・扇子の開閉、扇子で床を叩く
・演目に出てくるアイテム(饅頭や蛇など)
・・・etc
最初に浮かんだネタ帳に書き込んでいくとかが使いやすそうです。できる演目が増えるときに演目名を筆文字で入れて、教えてくれた師匠や兄弟子との画像が出てくる(筆文字なんでインクにじみのトランジションとか相性がよさそう)。変化をつけるためにページをめくって画像等をリセットする。
これで2,3カット作れそうですね。途中で扇子一本分は違う種類の演目じゃないとダメという原作内の説明を拾うような確認作業をするのもいいかもしれません。
手段を参考にしたい場合は、なかなか難しいですし、順番も前後しますが、シャチハタさんの石上MADのコルクボード写真の演出とかの方向性はあるかもしれませんね。
丸パクリが怖くて投稿できない人へ
一番怖いのは「とりあえず尺埋めるために良さそうな演出そのままもってきたんだな」と受け取られてしまうことじゃないかと思います。というかこれを続けている限り成長しにくいとも言えます。
演出を参考にする際に大事なのは、自分はこの場面で何を伝えたいのかを忘れないことです。
〇〇という情報や気持ちを伝えたいけど、どうしたらいいのかわからない→人の演出を参考に作る。
という思考順になっていれば、自分の引き出しが増えるにつれて、アレンジの幅が広がっていきます。
逆になんとなく使いやすくて見栄えがいいからという思考だと、何を伝えたいのかが整理できない(しようとしない)ままです。
焦らずまずはトレースでもいいから自分の好きなソース、好きな曲にしっかり落とし込んでいくことです。
ソースや曲に向き合ってばっちり合ってれば、うまくリスペクトしてるなぁとか、原作が好きなのが伝わるなぁとかになると思うので、まずは作りきって投稿してみましょう!
そして色んなイベントに参加してみるのはどうでしょう?普段聞けないような感想も色々聞けてきっと刺激になるはずです!(各種イベント盛り上がれ!!)