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その5.ウノハナ先生 『官能リマインダー』

アクリルコースターをオーナメントにしてスワッグを制作。宗平が「アオメアブみたいだ…」とつぶやいたルカスの瞳をリボンで表しました

花材:ひば、コニファーブルーアイス、シダ(漂白)、松かさ、シナモン、スターアニスほか

BLとクリスマスを過ごす幸せを

クリスマスシーズン到来です。
いけばなを始めてから、クリスマスいけばなをいけるだけでなく、スワッグを制作するようになりました。
ヒバ、もみの木や檜などの針葉樹を使うため、部屋がウッディーな香りで満たされます。

そもそもスワッグは、家に幸福を呼び込むためのもの。
だったら、好きなBLと一緒に幸せになりたい! と思って制作したのが、今回の作品『官能リマインダー』です。

街中や自然の中で、虫や生きものを見つけて、独自の視点で写真を撮る宗平。
彼が「アオメアブみたい」とつぶやいたルカスの瞳をどんな花材に託すのか……

いつかいけばなにしたいと、気に留めていましたが、なかなかアイデアが浮かびません。
と、たまたま出かけた花材店で、なんだか気になるリボンを発見💡

本作品は、私が持っている唯一のアクリルコースター。
できれば傷つけたくない。でも飾りたい。
どうしたものかと、手持ちのボール紙を台紙に、裏面に「貼ってはがせる」両面テープを取り付けました。
ほっ、これで安心。

アクリルコースターをメインのオーナメントにしましたが、周囲の装飾に松ぼっくりやスパイスを使いました。

ルカスが宗平に贈った(で、宗平が捨てた)シャンプーの甘い匂い。
宗平が覚えてしまったルカスの匂い。
ちょっと甘くてスパイシーな香りではないかと妄想し、シナモンとスターアニスを添えました。

自由に飛びまわるのは誰?

アクリルコースターと同じ表紙。構図に心臓バクバク(キュン)

ウノハナ先生の作品はすべて、本編はもちろん言うまでもなく素敵なのですが、私は脇役と巻末の番外編が大好物です。
本編を楽しんだ後、余韻として残るのが、決まってワキと巻末なんです。

本作では、宗平が思いを寄せる彰大。
宗平を気にかけ、才能を見出し、持ち前の行動力でぐいぐい引っぱって世話を焼く。
それは果たして友情? 執着? もしかして愛情……?
解釈の余地が残されているのがたまりません。

彰大に呼び止められたルカスが放つのは

無意識に
抑えつけてた
何かが
引っぱり出されるのが
怖いとか?

『官能リマインダー』(ウノハナ著/徳間書店刊)

ドキッ!
彰大にも、幸せになってほしいです。

さて、自分の欲求を知り、自分に正直に生きているように見えるルカスですが。
番外編では、宗平に夢中になりすぎている自身を「虫かごの中」に入っていると自覚します。

一番縛りがキツそうに見える宗平は、ルカスの存在を通して、一番自由に飛びまわる蝶になってしまったのかもしれません🪷

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