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よくわかる! クトゥルフ神話TRPG 長編KPレスシナリオ「カリカドーズ」
2020年5月1日に「カリカドーズ」というシナリオをリリースしました。
システムはクトゥルフ神話TRPG、KP不要タイプ、いわゆる「KPレスシナリオ」と呼ばれるシナリオです。
「KPレスシナリオ」とは、クトゥルフ神話TRPGシナリオのうち、ゲームブック形式でPLひとりでダイスロールをして遊ぶタイプのシナリオを指して使われるファン発信の用語です。
★「カリカドーズ」の特徴
「カリカドーズ」は、以下の特徴を持つKPレスシナリオです。
・5万字という、KPレスシナリオとしては大規模な舞台設計
・用意した資料は31点
・「PCの意見を聞いてシナリオを進められる」という名目により、PCの行動をすべてダイスで決定できる
・SAN値は0もしくは1%~使用可能(SAN0の場合復活の可能性は低い)
すべてをダイスで決定する都合上、シナリオをどれくらいの長さ遊びたいかもPCの意見の一部ということで、長編と銘打ってはいるもののプレイタイムは最短で30分、読むのが早ければもっと早い人もいるかもしれません。
かなり意図的に、RTAできる仕様にしてあります。この点ご了承ください。
★「カリカドーズ」に適したPC・PL
あなたはこれまでに、なにか思い通りにならなかった覚えがあるのではないでしょうか。
意に沿わぬ不自由を強いられたり、誰かのために犠牲になったことがあるのではないでしょうか。
――「カリカドーズ」本文より
「カリカドーズ」に適しているPCは以下のようなキャラクターです。
・家族や職場環境といった様々な周囲に抑圧されてきた
・シナリオやそのほかのシーンで、周りに合わせて流されたことがある
・狂気状態や後遺症他の理由によって、意に添わぬ状態に置かれている
・かつて[NPC]だったことがあり、シナリオの都合に合わせて動いた
自分で決められなかった後悔や、小さなつかえがある探索者が、「自分自身で選ぶ」ことができるように、選択肢が提示されて自分で決定する、シナリオの長さも内容もある程度PCがコントロールできるという趣旨において、「すべてをダイスロールで決定できる」シナリオとしています。
また、以上のような点に関して、PCに負い目を感じている、自分のPCを尊重する方法がわからなくなり、その手段を探しているPLにも適しています。
このような要件の中には、「死に場所を探している」または「狂気状態や後遺症と折り合いをつけたい」という要望を満たす側面も含まれますが、これが叶うかどうかはすべてダイスロールの結果次第です。
★カリカドーズ作成の経緯について
「カリカドーズ」は、ライター自身のPCのために書かれたシナリオです。
このPCはもともとお助けNPCとして生まれ、その後もお助けNPCとして使用してきました。
いわゆる「KPC」という用語は、KP側PCをNPCとして使用する際、シナリオギミックとして作用し、PCの探索動機と密接に関係する場合を指すことが多いように思いますが、このPCに関してはKPCというわけではなく、「ステータスのあるお助けNPC」、場を温め、導線を調整し、状況に応じてヒントを出すNPCです。
しかし、継続運用をするうち、お助けNPCには必要のない、感情、情緒、好みといったものが少しずつ蓄積されていき、次第に普通の探索者としても使用するようになりました。
普通の探索者として使用するようになってからも、必要とあればお助けNPC、あるいはサポートPCという立ち位置で使用してきたのですが、様々なシナリオ上の都合、クトゥルフ神話技能の上昇、そして何より「お助け」してきたPCのロストによって、文字通り、「どこにも行けない」、どんなシナリオにも行けない状態になってしまいました。
非常に扱いにくく、特殊な状態になったPCの、今後の身の振り方を決める、あるいはせめて「今何を考えているのか」が知りたい、という状況を、他のKPに任せるのは難しいと考え、このようなシナリオを用意しました。
つまり、カリカドーズとは、ライター自身にもどうなるかわからない状況に、ライター自身のPCを置くために書かれたシナリオでした。
思い入れのあるPC(NPC)のために書いたシナリオですが、同じような状況、あるいは似たような状況にあって、誰にも頼めないが旅をしなくてはならないPC(NPC)を持っているPLの心を少しでも軽くできればと思います。
わたしたちはうっかりと架空の人間を深く愛してしまうのですが、愛してしまったことを重荷にする必要はないのです。たぶん。
探索者はある日、どこにも行けなくなってしまう。
あなたのふるさとは、帰るべき場所は、いったいどこにあるのだろう。
大丈夫。夢の中でなら、あなたは何もかもを手に入れる。
長編KPレスシナリオ「カリカドーズ」
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