シェア
哉村哉子
2016年2月16日 22:29
ときどきわたしは病気になる。 わたしは出口のない部屋にいる。体全体が痛く、なかでも脇腹が痛い。喉の奥につかえているものがあり、水を飲んでもそれは落ちていってくれない。夢の中でわたしは森の中にいて、そこは湿っていてどこまでも歩いて行ける。けれどすうっと空が見えてわたしは目をさます。そこはベッドの上で、腕を持ち上げると冷たい空気がある。「何時?」 わたしは尋ねる。「八時」 驚くほ