トムヤムクン ต้มยำกุ้ง
タイ料理について書いてみるシリーズ。
ガパオ、カオマンガイときたら、この料理に触れないわけには行きませんね。
トムヤムクン
タイに行ったことがなくても、この言葉だけは聞いたことがある人は多いでしょう。
誰がつけたか、世界三大スープなんて昔は言われておりましたね。
そう、タイ料理を代表するスープです。
トムヤムクンは一つの単語ではありません。トム (ต้ม)という煮るという単語とヤム (ยำ)という混ぜるという意味の単語がくっついて何故か酸っぱくて辛いスープであるトムヤムという単語になります。そこにエビという意味のクン (กุ้ง)が付いてトムヤムクンとなり。エビ入りトムヤムスープという意味になるのです。
では、スープの材料と作り方を簡単にご紹介します。
材料は、野菜・ハーブ、エビもしくはメインとなるもの、調味料の3つに大きく別れます。
基本のハーブは、生姜、レモングラス、こぶみかんの葉、唐辛子。場合によりガパオやホーラパーの葉なども
野菜はお好みで玉ねぎ、ナス、トマト、パクチーなど、外せないのがキノコ。ヘットファーンと呼ばれるフクロタケがよく好まれて使われますが、ヘットナンファーといわれるスギヒラタケの仲間やヘットフーヌーといわれるキクラゲなどもいれることがあります。
メインの具材については後述。
調味料は、柑橘系の絞り汁、ナンプラー、砂糖、塩、好みでナムプリックパオという唐辛子のペーストとココナッツミルクを使います。あと、大事なのは固形スープのもと^^; ほんだしでもOK。
スープと聞くと出汁をとったりアクを取ったり、作るのにけっこう手間がかかって大変な印象を受けますが、トムヤムクンの作り方は筆者も何度か作ったことがありますがかなりシンプルです。
1,レモングラス、コブミカンの葉、生の唐辛子、ショウガなどのハーブを沸騰したお湯で煮出します。そこにスープの素を投入。
2,そこにエビ(もしくはメインの具材)と野菜を投入。
3,ナンプラー、ナム・プリック・パオなどの調味料とライム(レモンでもシークヮーサーでもなんでもOK)の果汁で味を調える。
4,具に火が通ったら、最後に好みによってココナツミルクを入れて仕上げにパクチーの葉を加えるて出来上がり。
※ココナッツミルクの有無によって、ココナッツミルクの入っていない淡麗なナムサイ( น้ำใส)とココナッツミルクが入って乳濁したナムコン(น้ำข้น)と呼び方を変えます。
ナムサイ
ナムコン
メインの具材について、主にエビが使われますが、酸っぱくて辛いスープには豚でも鶏でも海鮮でも具材は自由なのです。また、エビはエビでもタイ人は海水のエビよりも淡水で取れるテナガエビのトムヤムを好みます。
それでは、他の具材のトムヤムスープもご紹介してみます。
牛すじのトムヤム
豚足のトムヤム
家庭で作るときは一般的な鶏のトムヤム
魚も色々と普通にトムヤムにします。
アジをつかったトムヤム
ナマズのトムヤム
イワシ缶をつかったトムヤム
イカも大人気、イカのトムヤム
ベジタリアンの方には豆腐のトムヤム
あと、具材は単品で入れるべしという決まりはないので、海鮮レストランなどでは海鮮トムヤムも人気ですね。
超豪華版
一般的なやつ
トムヤムは麺の味付けとしてもタイ人にとても好まれてます。
タイの麺クイッティアオを頼むときには麺の種類、具材、汁あり、汁なし、クリアスープかトムヤムスープかというジロリアンが使う呪文よりも長めの呪文が実は必要なんですwこれはまた、別の回に書きたいと思います。
トムヤム汁あり麺
トムヤム汁なし麺(まぜそば風)
トムヤムといえば、タイを代表するインスタントラーメンの味
業界シェアNo.1のママー社のインスタントラーメンといえば、トムヤムクン味がダントツの人気商品で他社も必ずトムヤムクン味はラインナップにはいっています。
日清食品でさえ、タイではトムヤムクン味がメイン商品。
最後に、トムヤムクンをタイの味噌汁のように思われている方もいるようですが、タイでも高級食材のエビを使うので、ちょっと豪華なハレの料理になり毎日食べるような料理では実はないのです。
今では日本でもトムヤムクンのスープペーストがスーパーに普通に売られる時代になり気軽に食することができますが、やっぱり本場で食べるフッレッシュなハーブとココナッツミルクのトムヤムクンの旨さにはかないません。一口含むと鮮烈なハーブの香りと辛さ、エビの旨味、ココナッツミルクの風味と甘さがあとから追いかけてきて、アジア----って感じになりますよね。
タイに来られた際はトムヤムクンだけではなく、色々なトムヤムを探して挑戦してみてください。
以上、今回はトムヤムクンをご紹介しました。
※使用している写真は主にタイ語のサイトからお借りしております^^;