金原正徳選手の強さと先入観について
私は金原正徳選手とは1〜2回しか練習した記憶が無いのですが
とても印象深かったエピソードを紹介します。
今回は金原正徳選手の強さと言うよりは
その強さを通して見た
《先入観や固定観念》についてをメインに
書いて行きます。
金原正徳選手が強いのは
もはや誰でも知ってますから
今更細かく説明する必要はありませんね(笑)
あれはおそらく2005〜2006年くらいだったと思うのですがスクランブル渋谷という格闘技のジムで
現ロータスパラエストラ世田谷代表の八隅孝平くんが主催するプロ向けのグラップリング練習会があり
私もそこに1年前後くらいの短い期間ではありますが
定期参加させていただいておりました。
※以下敬称略
佐藤ルミナ、宮田和幸、青木真也、北岡悟、植松直哉、今成正和、山田崇太郎、所英男、など
他にも格闘技界を代表するトップ選手たちが集い
密度の濃い練習をしておりました。
そんなある日
私は練習の為に沖縄から上京していた友人の砂辺光久選手を連れ
その練習会に参加したのですが
そこにはいつものメンバーに混じって見慣れない青年がいたのです。
専門誌でも全く見た事がない人だったので
プロ練に参加しているから弱くはないだろうけど
まあそんなに強くもないだろうな…
くらいに思って組んだらメチャ強くて
確かに油断もありましたが結局挽回出来ず
最後は三角まで入られかけて
金原選手に「めちゃくちゃ強いですね!」って話しかけたのを覚えています。
※その時たぶん名前も聞いたが忘れてしまい、専門誌やテレビに出てきた時に「金原さんって言うのか〜、やっぱりあの強い子、出てきたな!」と納得したのを覚えています。
で、その金原選手と初めて会った日なんですが
けっこう色んな参加者に「あの黒いTシャツの人(金原さん)って誰ですか?強くないですか?」と聞いたんですが
意外にも「う〜ん誰だろ?強い?そうかな〜」みたいな今ひとつのリアクションで
中には彼にコテンパンにされてる人までが同じような反応で(笑)
「え!何で?」って
ちょっとビックリしたんですよね。
全然悪い意味ではないんですが
やはり無名の人に苦戦すると
最初は自分の調子の悪さを疑ったりもするんで
仕方ない部分はあります。
そう言うポジティブシンキングも
強くなる上で大切なんで
否定は出来ないし、しないですよ。
その後すぐに
もちろん金原選手の強さは
練習会の誰もが認めるようになりました。
ちなみに私は組技格闘技において
大した強さも才能も無いんですが
唯一、強い人間を先入観無しで
等身大の実力を見抜く能力は
人よりも長けていると思っています。
昔柔術のトップ戦線で一緒に頑張っていた
荒牧誠くんと言う柔術家がいるのですが
初めて会った時に
お互いが白帯で彼の当時の所属道場であるパラエストラ江古田でスパーしたのですが
その日僕は彼の強さに驚き
スパー後「強いですね!」と話しかけたのですが
彼は「いや、みんなから弱いと言われてます…」と恥ずかしそうに答えていたんですね。
確かにその日も
そしてそれからも
出稽古に行くと
何故か彼は《弱いキャラ》に設定されイジられ
荒牧くんがボコボコにしている人にも「弱い」と言われていて
「なんやこの意味不明な状況は、、、」と思っていたんです(笑)
そして荒牧くん弱いキャラの設定は
彼が紫帯になるくらいまで続きました。
当時まだ紫帯の日本人は数えるくらいで
トップ選手のみでしたからね。
あなたの周りにも
過小評価されている隠れた強豪はいませんか?
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