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~物理の小噺~ 第1話 

まえがき

 もっと全体的構想を練って順序立ててこれから書いていこうかとも思ったけど、とりあえず書いてみました。そのあたりご容赦して読んでいただけると幸いです。タイトル画像は偏光プリズムさんからお借りしました。ありがとうございます。

【世の中嘘だらけ】

 コロナ騒動以降に世の中に強い不信感を持たれた方も多いのではないだろうか。その不信感からこういう連想も当然起きそうだ。ウイルスやワクチンが嘘なら医学全体も嘘だらけ、医学全体が嘘だらけなら他の分野も嘘だらけ。そこで実際に調べて見ると、歴史、経済、政治、地学、地理、気象、環境、生物…どの分野も嘘だらけである事が明らかになった。実際の順序的には他の嘘を知っていたからウイルスの嘘に辿り着いた人が殆どだと思うし、自分もそうであった。

【物理や数学の分野にも嘘はあるの?】

 純粋に数学的な分野はどうなのだろう?ここの分野だけはそんな事ないのでは?こう考える人はそこそこ多いのではないだろうか。それには以下の大きな2つの理由がありそうだ。

A.科学技術の製品
 冷蔵庫、エアコンは快適に動いている。列車は止まらず、船は沈まず、飛行機は落ちずに飛び回っている。パソコンやスマホの精密機械もエラーを起こさずに稼働している。これらの仕組みは科学によって支えられている。その科学の土台には物理法則があり、その物理法則は数学で記述されている。

B.数学的世界
 数学的世界が存在していると恐らく人間の脳は認識していると思われる。朝に3個のリンゴ+暮れに4個のリンゴ=一日合計7個のリンゴの式の、3個や4個というもの概念が数学的世界の中に存在していて、足し算の足すという概念が数学的世界の中に存在すると認識している。今の例では個数や足し算という数学であったが、そういう数学的要素が厳密なロジックのもとに積み重ねられて現代の数学が成立している。

 数学の中に間違いがあるかや、悪用されている科学技術があるかどうかは別問題にして、この2つの理由により科学の根本的部分への信頼は一定ありそうだ。

【物理学】

・〇〇理論(ニュートン力学、マクスウェルの電磁気学、アインシュタインの重力理論、量子力学、、、等を個々の理論とする)

 これから少しずつ具体例を挙げて本題に入っていく前に物理学について少し触れたい。もしかしたら何となく持っている物理学のイメージとは少し異なるかも知れない。物理に携わる人でも今最新とされている理論が宇宙を記述するものとして正しいとは思っていないであろう。なぜなら、その時代における新しい理論はそれ以前の下位の理論の上位に成立していて、新しい理論が次々と誕生した歴史があり、これからもそれが続くと予想されているからだ。ニュートン力学を例に挙げると、その上位に重力理論が生まれたのだが、その時に初めてはっきりとニュートン力学の改良点が分かった事になり、その理論内でとりあえず矛盾がなく、扱う対象をうまく説明できていた事が分かった事になる。そういう意味では、仮にこれまでの重力を説明するアイデアとは全然違う角度、例えばエントロピーによって重力が説明可能な重力理論の直接的上位に立つ理論が誕生しても、重力理論の根本的間違いはその後も見つからず、一つの完成した理論として残る可能性は十分にある。

・仮説

 ウイルス学の捏造は仮説から始まっていた、もしかして物理学の仮説も怪しい?という発想はごく自然に起こるものであろう。そこで仮説について考察してみよう。実は物理学は仮説ばかりだ。物理学が始まったのはニュートンからとされている。物理学という言葉に特に定義はないので、ガリレオやもっと昔のギリシアの哲学者から始まったとするのもあろうが、ラプラスの悪魔に代表されるようにニュートン以降は宇宙は完全に物理法則で記述可能なものであると期待が持たれた。この観点からニュートンから物理学が始まったとさせて貰うことにする。

 ニュートン以降に新しい理論がいくつも誕生したのだが、新しい発見は大体は仮説から入っている。そして数学の進歩とともに、仮説は直感的に受け入れがたいものが増えてきた。ウイルスは大きいので古典的物質として観測可能であるが、ウイルスより遥かに小さくなると量子的振る舞いが現れ確率の問題が発生する。確率だけでも日常の感覚からは実感しにくいが、実体が数学的抽象的なもの、存在するか存在しないか説明過程で特に気にならないもの等だらけである。少しだけ例を挙げてみよう。小柴さんが、理論で存在が予測されていたニュートリノを実験で観測したとされているが、五感からくる通常の「見て」観測したいうのではなく、確率統計をもとにしてニュートリノの存在が確かめられた。ニュートリノと同じく小さいクォークの振る舞いは群論や他の数学から説明されるが、それらは抽象的でその説明が難しい。同じく小さいものであるタキオンは時間を逆行するので存在すると大いに困り存在しない事になっているのだが、存在しないとの断りの後にすぐ登場して来て活躍したりする。ニュートリノやクォークはそれ以上細分化出来ない小さな基本粒子とされているが、宇宙の根源的神秘を探っていくと、基本粒子そのものではなくエントロピー等で表現される数学的抽象的世界に辿り着いたりする。小さな粒子を点ではなく長さを持つ「ひも」として考えると、扱う次元が拡張されて、やはり話が抽象的になっていく。他にも怪しいものとして有名な?モノポール、エーテル、ダークマター等の仮説は多数ある。

 重力理論の重力は4つの相互作用(※1)の中でも異質のものであるし、アインシュタインの重力理論(場の古典論)の後に存在が提唱されたグラビトンはかなり特殊なものであるし、重力理論は量子力学との相性も悪く統一が困難であるし、重力理論は物理界の中でもほんの少し怪しい雰囲気がある。陰謀論(※2)からも重力理論は怪しい候補に挙がっているようだ。最初のニュートンの重力についての仮説に問題があったのかも知れない。そこでニュートンの話に戻って再考してみる。「ニュートンがリンゴが木から落ちるのを見て万有引力を思いついた」というエピソードがあるが、ニュートン以前はなぜ木からリンゴが落ちるかは謎であった。謎を説明するためには、何か仮説が必要とされるのはごく普通に受け入れられる事である。その仮説のもとに数式を用いて現象が記述され、その理論予測が観測結果と高い精度で合致していたら、理論はとりあえず完成している事になる。ニュートン力学やその上位の重力理論、量子力学その他の大体の理論はどれ程怪しくてもそういう意味で完成されていると言える。

【逆襲の陰謀論】

 ここまで物理学擁護に映る立場を取ってきたと思う。怪しかったり、直感的に受け入れられなかったり、存在が分からなかったり、抽象的世界の話になったり、挙句の果てには間違っていても理論が完成していると主張しているのだから、確かに物理学擁護に映るであろう。これでは真実を追求する陰謀論者の方は納得いかないと思うので反撃したい。

 地球上には過去に高度の文明が存在していた証拠(証拠らしきもの)が非常に多く存在する。その文明は現在のものより非常に高度であった可能性が十分にある。その頃の数学・物理レベルは現在より遥かに高かった可能性がある。そうなると、一応こういう可能性が浮上してくる。昔の高度な文明の情報を知っている人達がいて、世の中を騙すために、そして決して現代の物理数学レベルではその嘘がバレないように現代物理学までを作った。

ん、、、?嘘がバレないように、、、?嘘の物理学を作った、、、?
「お前バカじゃないの!!!???頭悪いだろ!!!???そんな事をして何のメリットがあるんだ!!!」
デーブ・スペクターなら血相を変えてこう叫ぶのであるが(※3)、ここは少し冷静になってみて物理に具体的な嘘があるかどうかを検証していきたい。

その2に続く(※4)

※1 重力、電磁気力、強い力、弱い力の4つの力、相互作用
※2 陰謀論という言葉は好きではないが、すっかり定着してしまったので仕方なく使うことにした
※3 9.11についてのテレビ討論でのデーブスペクター発言
※4 具体的検証といいつつ、第2話ではFeynmanについて書くかも。
 

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