Day112→“言える趣味”と“言えない趣味”。
「ひっそり楽しむ」主義。
皆様ご無沙汰気味です。というのは、ここしばらく謎に具合が悪く、noteを書くどころか読む事もままならないという案配。時間泥棒が搾取してるんじゃなかろうか、という具合に溜め込んでしまったので申し訳ない限り。
そもそも週休1日というのは余裕がないもので、法的に適っているとはいえ、世の流れからすれば明らかにブラックな香りが漂う弊社。慣習というのは簡単に抜けないモノで、今後も続くと思うと気が重い。
ちょいと東京圏に出掛ける用事が出来たはいいが、このご時世で大幅減便が行われたため交通の事情が悪く、矢鱈と時間が掛かるので、遠出をすると疲れが残るし他に何も出来ない。なんかいいことないかな。
さて本題。
私の入るnoteのメンバーシップから「趣味の話」というお題が出ているのだが、締切が迫っている。
記事化するための取材をする余裕も無いし、カラオケも以前使っちゃったし、音楽の話は皆様にご紹介しづらいアーティストが好きなので、アーティスト名を出して熱く語るのはなかなか難しい。
例えば「さめざめ」が好き。内容が内容だけに、誰かにオススメしづらいのだけど、感情のままに発するストレートな物言いが格好良い。一時期メジャーだったけど、今のほうがよりストレート。
ひっそりその1。
最近は少々忙しいので出来ていないのだが、深夜料金で入る「おひとり様レジャーホテル」も楽しい。コツは「ハピホテ」みたいなホテルの情報サイトで「ビジネス利用(お一人様)OK」と明記されているところ。
当然ながらホテル側がOKしているのでフリーパス。もちろん、お二人様のみのところはあえて行かない。他の利用者の方やホテル側のご迷惑にならないように楽しみたいものである。
誤解を生じないように念のため断っておくが、いわゆる派遣型サービスのお仕事の方を呼ぶようなことはしない。完全なお一人様利用。もちろんその手のサービスを利用したことは一度も無いのでご心配なく。
何が魅力的かといえば、大きな風呂。それに大型テレビにダブルベッド。一人で使うのは少々勿体ないのだが、邪魔が入らないから楽しい。リモコンでアルコールと美味いモノを頼むこともよくある。
ぐでーっとしてしばらく過ごすのだが、深夜なのでそれほどゆっくり出来ないのが少々辛い。しかし、しかしだ。何の後ろめたさもなく、呑んでそのまま寝るなんて最高じゃないか。Theプチ贅沢の極み。
ホテル業界も少々大変なようで、感染症対策はバッチリだとアピールしているので気兼ねなく使わせて頂いている。そりゃそうだ、元々他の利用者の方や従業員の方々と会わないようになっているシステムなのだから。
場所によっては温泉が出るところもあるので最高。私みたいに知らない人と会うのが苦手な方は一度お試しあれ。緊張するのは初めだけ、慣れれば大丈夫よ。実はここだけ追記している。大手を振って言いづらいので。
ひっそりその2。 MeltyMoment
これも書くかどうか迷ったのだが、読者の皆様に共感されないどころか、反感すらも受けてしまうことを承知の上でこっそり追記する。他に吐き出し口がないのでご容赦を。
好奇心から手にした雑誌に付録されていた、大人のゲーム(俗にいうアダルトPCゲーム)。折角収録されているし、サンプルでもやってみるかと思ったのが運の尽き。制作者の意図通り、うっかりハマってしまったのである。
「MeltyMoment」(HOOKSOFT、2014年1月31日発売)という、学校の文化祭をテーマにした恋愛アドベンチャーゲームなのだが、この作品は「萌えゲーアワード2014」純愛系作品賞・金賞を受賞している。
この手のゲームに触れたことがない方向けに軽く紹介するが、選択肢によって主人公(男子)とヒロイン(女子)の関係値が変わっていくというのが基本で、選択肢次第で恋仲となる相手も変化していくという具合。
ゲームというよりも、プレイヤーは基本的に提示された選択肢を選ぶのみ。キャラクターが喋るサウンドノベル、と表現するほうがより分かりやすいだろうか。BGMや主題歌も作品の世界観に基づいている。
選択次第でバッドエンド(上手く行かない)ということもあり得るので、セーブをしながら慎重に選択肢を進めていく。もういいトシになって、何を今更と言いたいのはやまやまなのだが、ストーリーが最高。
主人公・柏瀬健くん(=CV無し)と、近所に住む幼なじみの織恵夕花さん(=CV・桃井いちごさん)がメインキャラクターとなっている。
※CV=キャラクターヴォイス。要は声優さん
文化祭の行事の一つとして行われる、生徒会役員選挙の選挙管理委員会としてクラス代表に選ばれた健くんと、委員会に集まる、個性的で愉快なキャラクターが委員会活動を通して深い友情関係になっていくというストーリー。
昔から健くんのことを好きだった夕花さんが、思い切った行動に出るまでには葛藤があるのだけど、その展開を描いたストーリーについ感情移入してしまい、甘酸っぱすぎてリアルジタバタしてしまった。
そして、夕花さんが「たけちゃん」と呼ぶ時の、桃井さんのプロフェッショナルなお仕事がたまらんのです。「攻略」する順番は任意で決められるのだけど、夕花さんを一番初めに攻略して良かったと思う。
学園でクールなキャラを隠し通そうとするも、ひょんなきっかけで素が出てしまい、クラスメイトに「告白」する彩咲すみれさんルートも、何気にいい話で感動モノ。いい話すぎじゃないか。
藤林操さんルートは、真面目キャラを前面に押し出している。「遊園地デート」という話が出てきたのだから、ストーリーに特別感を盛り込んで欲しかった気も。
天音菜月さんルートは、ラストでまさかあんな展開が起ころうとは。大団円がもう最高。何故僅差で2位だったのかはよく分からないが。というよりオシャレな街の設定が吉祥寺だったことにビックリ。
一条葵さんルートも、ラストで熱海っぽい設定のところに出掛けるのだが、作り込みと特別感がものすごいように感じてしまった。制作陣の思い入れと比例するのだろうけど。
ほか、サブキャラルートも興味深かった。オマケなのでそれほどストーリーを長く出来なかったのだろうが、恋人になるまでと、なってからの展開が性急すぎるのは少々残念。
どうやら、攻略自体はそれほど難しくなかった様子。とはいえ、フラグ(選択肢)への対応を丁寧に行って、1回恋人ルートを攻略するだけで10時間くらい掛かる。
休みが少ないと冒頭に書いているとおり、ゲームのプレイ時間に充てるのもなかなか大変で、進捗が悪く、2か月以上ずっとプレイしっぱなしでCGの回収が完了。遙かに予想を超えるボリュームだったのだ。
いろいろあってストレスMAX状態でプレイして、夕花さんのウキウキに気分が爆上がりしたり(現実とのギャップに)落ち込んだり、軽くジェットコースター状態にさせられてしまう(私は「たけちゃん」ではないのだが笑)。
明らかに超病んでるよな、ということは横に置いといて、なんか楽しいんだよね。どこかに夕花さんいないかなー、なんて。そもそも幼なじみがいないからその時点でアウトか。だいぶ暴走してしまった。失礼。
10年ほど前の作品なので、今のご時世的におやっと思う表現があるのは事実なのだが、それを割り引けば楽しめるんじゃないかと思う。DMMなどの配信サイトにもあるので、気になった方はぜひお試しを。
ところどころ誤字脱字が散見されるのはご愛敬か。全部直したいくらい。キャラクターの名前が間違っているのもあったりする。どういうワケか私、細かいところに気づいてしまうのよね。
ゲームだから、いつかは終わりが来るのだけど、ゲームを終わらせたくない!この世界に溶け込みたい!と後を引いてしまっている。これは相当重症なのかもしれない。
それと、一通り終えて、「サブキャラルート」という新たなミッションはあったとしても、全フラグ回収後に特段何も無いのがちょっとだけガッカリ。今更思ってもしょうがないことなのだけど。
ひっそりその3。 夏ノ終熄
需要があるかどうかよく分からないのと、表にしづらいことばかり書いてるので、この辺りでやめとこうかなと思ったけど、思うところがあったので、さらにもうひとネタ。
同じゲーム雑誌にサンプルとして掲載されていた、「夏ノ終熄」(CUBE、2022年8月26日発売)という、微妙に現実とクロスしそうな題材を扱った恋愛アドベンチャーゲーム。
大卒で入った広告代理店で先輩から嫌がらせを受けて祖父母の住む田舎へ移住し、田舎暮らしを紹介する「MeTube」(動画配信)を始めた主人公・ユウジだが、世界的な伝染病の影響により次々と村人が倒れてしまう。
そして、街での生活に辟易して逃げてきたミオが、海を目指して道に迷い、集落の道端でユウジと出会う。ひょんな事からミオが住み着いて、山の暮らしをするという若干荒唐無稽な設定なのだが、これが意外とイイ。
世界的な伝染病が元で、争ったり奪い合ったりする残酷な部分と、都会での生活が嫌になって逃げてきたのに、偶然にも出会ってしまった二人の関係やいかに、というところの対比が興味深い。
実は私も都会で疲れて地元に戻ってきたというのもあって、このゲームとも共感ポイント。あり得ないけど、こんな出会い方するのも面白いよな、などと。但しユウジくんはイケメン、ミオさんはかわいいんだよねー。笑
ゲーム内で使われているBGMがなにげに上品なのと、ユルかったりノリのいい感じまで、自由自在の幅広い演技をこなす、CV・三咲里奈さんのお仕事がプロフェッショナルなのです。
作中でも語られる通り、田舎のねっとりとした関係は大変でもあるのだけど、あえてその辺りを省いた(集落に住人がいなくなった)設定が、ストーリーに華を持たせている。住人がいたら、村中の噂になっただろうし。
基本は家事をしたり、山や川に行って食糧や燃料を確保したりと、平坦な日常の繰り返し、なのだけど、その中での微妙な距離の詰め方だったり、ちょっとした幸せを探すことを大切にしている二人がとても羨ましいと思う。
それにしても、良い感じに進んでいたように思っていたのだが、初手は結局Bad Endで終わり。夏の終わりじゃなくて、もはや世界の終わりじゃないか。後味の悪さよ。なかなか精神的ブラクラ感が半端ないのだが…汗。
で、もう一度新たに進めてみると、別の選択肢が登場してるじゃないか。一度はBad Endを見なければいけないのかぁ。なるほど。しきりにユウジくんが言っていたアレを軸に進めると、Happy(True) Endになれるようだ。
それと、日の終わりと日の始まりに登場する、ミオさんの独白タイムにも気を遣うと、ゲーム展開が良い方向に進む。物資不足でどうにもならない事も多いのだけど、別な手段でどう解決させるか思案するのも大切。
ちなみにガチのBad Endは、「症状」が現れて死期を察したミオさんが、忘れ物を取りに帰るとかなんとかで自宅に帰ってしまい、そのまま帰ってこなかった…という、何ともいえない終わり方。なお結論は語られていない。
攻略サイトによれば、一度BadかGoodを通らないとHappy Endには行けないらしい。しかもHappyにも複数パターンある。私は何も無いHappy Endになったけど、なかなか凝っている。やりこんでほしいという意図だろうか。
にしても、だ。Happy Endにさせるにしても、攻略サイトに載っている手順では、なかなかキツい描写を通らないといけないのは結構辛い。キレイゴトだけじゃないし、生きるってそうだよね…。共感しかないけど。
登場人物はユウジくんとミオさんの二人だけなのだけど、これでストーリーが成立するのが凄い。Happy Endも時流を色濃く反映している部分も多い大団円という感じで、とても良かった。
ちなみに私は、ひとしきりプレイしてから、ネット上の攻略を参考にしてCGを100%回収するのがセオリー。お盆の頃に感じる、何とも言えない寂しさの、「夏の終わり」の頃にプレイするのもオススメ。
しかしまあ、この手のゲームって基本はX指定なので、オトコの欲望の塊が詰まったような雑なゲームが多い(誤字脱字が多いのも特徴?)のだけど、「夏ノ終熄」は描写がものすごく丁寧なので好感。
とはいえ、やはり見つけてしまった誤字脱字。それとHappy Endの音割れが気になった。発売から1年、今のところアップデータは出ていないので直すつもりはないのだろう。折角良い作品なのだから直してほしいものである。
私の激推しゲームなのだけど、如何せん内容が内容だけに、派手に告知するワケにはいかない。この場を借りてひっそりと「激推し」する次第。そんなに高価くないので、耐性のある方はプレイされるといいのでは。
購入するまではねぇ…と思った方は、上にある「夏ノ終熄」公式サイトから試用版がダウンロード出来るので、ものは試しと思って、ぜひ一度お試しを。何のインセンティブも受け取ってないし、回し者でもありませんよ。
オススメしといてなんだけど、実はそれほど性描写に興味ないんだよねー。でもストーリー自体はものすごく共感するし、ミオさんとのやりとりが楽しい。そういうゲームなのだと割り切れば、意外と行ける…のかも?
ひっそりその4。 サメと生きる七日間
ほかにCUBEのゲームを試してみたけど、ストーリーがB級ホラーのような「サメと生きる七日間」と学園モノの「海と雪のシアンブルー」が面白そう。夏ノ終熄と同じく、BGMが「Peak A Soul+」なのも好感。
にしても、だ。後述する「海と雪のシアンブルー」は純粋に愉しめたのだけど。「サメと生きる七日間」(2022年11月25日発売)は、ほのぼの系と真逆で気持ち悪さが残る。B級サメ映画も真っ青な、オカルトものの展開。
物語の舞台は本州の南のほうにある、離島の「鮫島」。地図には載っていない上に、東京(本土)まではお金持ちにしか行けないという。太平洋戦争の際、補給基地化するためにこっそりと島の中に要塞を作ったらしい。
実在のところでいえば小笠原辺りだろうか。「蛸神様」が島民を守るご神体で、タコを食すこと自体が禁忌。島の中には「野蛸」という、陸上を這い回る謎の生物が動き回る。野蛸の正体はいずれ明かされる。
そんな中、訳あり「人食いザメ」が出没し、島民を襲う。あらゆる仕業が「サメのせい」とされる理不尽な世界で、主人公・深海恭平くんが、どう解決に導いていくかというストーリー。
CUBEの作品は誰を追いかけるかのヒントをくれる親切設計になっているから、無駄に選択肢を探らなくてもいい。特に「サメなな」は選択肢を誤ると即ゲームオーバー(ふりだしに戻る)だから助かる。
壮大な社会実験を操る「黒幕」と、公務員なのに島の様々なお仕事を兼務する「船堀お姉さん」の謎。最高の幼なじみ・保城麗水さんへの夢を諦めさせる冷酷な態度に、無性に腹が立ってきた。笑
何故か恭平宅に居候することになるくーこ、同居人の麗水、サメハンター天竺天音、オタク気質の眠深真瑠璃、秀才で医者を目指す吉切遠花。この5キャラを追いかけることとなる。
私はくーこ→麗水→天音→真瑠璃→遠花と進めて行ったのだけど、島の秘密を知ってしまう割合としては、大きい順に麗水→くーこ→真瑠璃→天音→遠花だと思う。どのルートを通っても誰かしら犠牲になるのが辛い。
私はくーこが一番この島の核心に迫るストーリーじゃないかと思ったが、違った。麗水ルートだけは島に平和が戻るのだけど、くーこルート、天音ルート、真瑠璃ルート、遠花ルート、いずれも島に平和はやって来ない。
5ルートを攻略すると船堀お姉さんに進めるのだが、まさかのどんでん返し。全てがリセットされ、悪の組織の仲間入りを果たす恭平くん。管理者モードに入った恭平くんは、筆舌に尽くしがたい仕打ちを受けることとなる。
これは余談だが、5ルートではなかなかの悪役として描かれている船堀お姉さん。管理者モードに入った途端、私は評価が揺れてしまった。船堀お姉さんもまた犠牲者なのだから。
そこを通ると「グランドルート」が開通することになるのだが、管理者モードでの知見を生かし、全てがリセットされる前に奇策を用いて敵を欺き、本当の平和が戻ることになる。
だがしかし、戻ったら戻ったでさあ大変。ある特殊能力を用いたがために皆から「甲斐性無し」を問われることになるのだが、ラストで特定の誰かと結ばれたのかどうか、結論は語られない。
全てをクリアしたが、後味の悪さと純粋に愉しめないストーリーが辛い。B級ホラー映画とサスペンス、謎解き要素がお好きな方には楽しめるゲームではないかと思う。クリアしたとはいえ、私はお腹一杯すぎてちょっとムリ。
それにしても後半部分、「保険」と「憶」の誤変換ぶりが気になるほど目立つので、デバッグが少々甘い印象を受ける。もうひとつ余談だが、台詞にペーパーノイズが乗っていた部分がある。明らかな編集ミスだろう。
更に余談だが、夏祭りの出店で売られているものの中に「ダンプリン」(※検索すると青春映画のタイトルがヒットする)という「洋風すいとん」が紹介されている。小笠原では「ダンプレン」と呼ばれている郷土料理らしい。
小笠原の観光について紹介しているブログ記事によれば、「ダンプレン」は元日の海開きに参加者に対して振る舞われているとのこと。ご当地モノとしては実に興味深い逸品。
世の中の様々な当たり前や常識は誰かが作ったもので、実は誰かに操作されているかもしれない。それを疑って掛かるのは大切なことだ、ということをこのゲームは教えてくれる。
ひっそりその5。 海と雪のシアンブルー
というワケで、某ゲームサイトで半額になっていたのを良い事に買ってしまった「海と雪のシアンブルー」(CUBE、2021年4月30日発売)。ひと通りクリアして、秀逸な物語を楽しませてくれた。
主人公の名前が青野志音だから、ものすごく青色に寄せてるのが面白い。とりわけ印刷で色を表す時に用いるCMYKの「C」=シアン(青色)だからそのまんまじゃないか、と思った。
ストーリーとしては、東京の大学へ進学を目指す志音が、残り半年となった学園生活で何かやり残したことがあるのではないか、と青春の思い出作りに奔走する、という話。
この作品は海が一つのキーワードで、重要なストーリー展開の前には主人公が海を訪れる。キービジュアルがものすごくヒントになっているのかと思ったが、残念ながら作中でこのシーンが登場することはなかった。
ちなみに具体的な地名は出て来ないが、東京まで新幹線を使って片道3時間程度で、冬には程々に雪の降る、ちょっと田舎で海が近い地域らしい。実際の地名で言うなら仙台近郊だろうか。
選択肢は少ないので、誰を攻略するかを決めるのは割と容易い。だけどストーリーが良い。どういうワケか初手が萩野夢さんになってしまったのだけど、これがもう共感しまくり。
キャラをざっくり説明すれば、元からコミュ障気味だったのだが、いろいろ学園生活でストレスを受け、保健室登校になってしまった。志音くんがメンヘラの夢さんをどのように立ち直らせるかがポイントのひとつ。
微笑ましいというか…なんか凄い。このストーリーを書いたのは誰かは分からないが、とてもよく出来ていると思う。ちなみに私はメンヘラでも構わないので宜しく、って何のアピールだよ笑。
EDテーマの後に本当のラストがあるのだけど…オイオイ、それで締めかよ!結構な無茶振りだなぁ…というのがちょっと残念。ラストの展開をもう少し丁寧に描いてほしかったなぁ、なんて。
それと、各キャラの性描写が矢鱈と長い。この構成はちょっと飽きる。…元々性描写に興味無いので萎えるというか。締めに無理くり1回挟むことで、折角の感動シーンが台無しに感じてしまった。これは「蛇足」。笑
底抜けの明るさの裏に影がある、後輩の菜畑いなばさん。文学少女でもあるのだが、その深い闇に隠れたストーリーが気になったが、どうやら毒親フラグのようだ。ううむ、ウチと五十歩百歩か。
いなばさんは、ストーリーが展開するに従って秘密を「告白」するのだが、バカっぽいように感じるキャラの裏には、ものすごい努力が隠されている。それと栞に挟まれた花言葉の裏に隠された本音がポイント。
学園の先生、松木衣良さんは堅物で真面目が故に、誤解されるキャラ。実は物凄く情熱的な先生だった、ということがストーリーの進行とともに明かされる。ちなみに七さんルートで、出来る先生ぶりを発揮している。
何故か衣良先生にだけ、志音くんが強引に迫るところがあって、ちょっとビックリ。堅物過ぎて「このくらいしないと」振り向いてもらえない、ということなのだろうか。訳あって日常ではメガネを着用していない。
親同士が再婚し、志音くんの妹となった七さん。聡明で勘が鋭い反面、転校前は友だちがいなかったとのことで、家で料理を作ることが趣味となっていたようだ。まさに「才能の塊」。
ちなみに、作品内でおでんの具として紹介される「ちくわぶ」は、主に関東地方で食される、小麦のグルテンを固めて竹輪に似せた団子状のもの。関東以外の地域ではあまり馴染みが無いようだ。私はあまり好きではない。
志音くんの同級生で、実は意外な音楽の趣味を持っている清木琴羽さん。優等生タイプで、志音くんと卒業アルバム作りに励むのだが、さてどのように展開していくのかが楽しみ。
明るさの影にある「引っかかり」の部分には、ストーリー上の大きな秘密が隠されているのだが、「楔を打ち込む」ために、あんな展開になろうとは。思わずのけぞってしまった。こういう無茶振り、私は全然アリ。
それにサブキャラとして、志音くんの幼なじみで喫茶店のマスターでもある空木群青さん。恋愛下手の志音くんと女性に良きアドバイスを提供するナイスキャラ。ちなみに攻略対象外。
コミュニティが狭いが故に何でも情報が集まってくるそうで、時折冗談が過ぎるのだが、幼い頃から抱いている志音くんの、群青さんへの想いが「過去形」なのか否か、物語のどこかで明かされる。
誰かにフラグを立てないと、特定のキャラへのルートに自動移行することになるのだが、個人的には、誰とも結ばれないと群青さんとヨリを戻すルート、というのも作ってほしかった。
なぜ群青さんと関係する展開が描かれなかったのかは知る由もないが、制作上の都合だったりするのだろうか、あるいはストーリーの関係上なのだろうか。オマケがあればもうひと盛り上がりしただろうに。率直に残念。
愉快なキャラクターが華を添えるのだが、甲乙捨てがたい。七さんは聡明で魅力的だし、衣良センセも素敵。琴羽さんも真面目ないい子で、いなばさんは努力家。猫のように自由で和ませてくれる萩野さんが一番好きかも。
共通展開として、上京するときに何故か渋谷の109前っぽいところが登場するのだが、それぞれ行き先が違うはずなのに、コレ1枚で全てを完結させているところがちょっと残念。背景を作る予算が無かったのだろうか。
主題歌のDucaさん「Ordinary day」、Rin'caさん「青い春は君と。」は、作品の世界観に寄せているからしっくり来る。しかし残念ながらショートバージョンしか聴けない。いつか配信リリースされないかな、なんて。
※Rin'ca「青い春は君と。」は、3rdアルバム「Piece of Rin'ca~natural~」に収録されている。知らない曲ばっかりだけど、Rin'caさんのヴォーカルが素敵で聴き入ってしまう。特に「君といるコト」が秀逸。
Duca「Ordinary day」は現時点でリリースされていないが、「Duca20thアニバーサリーゲームソングコンプリートボックス」(CD20枚組)には収録予定。全200曲入りだそうだが、購入するか悩む。
いつもの通りネットを漁ってみるが、秀逸な考察があったので紹介。残念ながらリンクを貼るとnoteが受け付けないので、興味ある方は「soulfeeler316さんの「海と雪のシアンブルー」の感想」で検索して頂きたい。
https:// erogamescape. dyndns. org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/memo.php?game=30263&uid=soulfeeler316
※リンク回避のためスペースを挿入しています
この方の考察を拝見するに、ああなるほど、そういう意味なのか…と深く頷いてしまった。薄くネタバレ有りなので、一度プレイした後にこの考察を読んでもう1周プレイすると、ひと味違う感動を受けることに違いない。
この作品ではシナリオライターが3人クレジットされているが、それぞれ書いたのは私が想像するに、【七・いなば】、【夢・琴羽】、【衣良】ではないだろうか。
七さん、いなばさんのストーリーを書いた方は文学や美術、映画に造詣が深い方なのだろう。私は元ネタを知らないので、知っているとより楽しめるのかも。
余談だが、私がプレイしたのは夢→いなば→衣良→琴羽→七の順。それぞれの展開が重ならないので、どこからプレイしても問題無さそう。七さんがラストのほうが感動もひとしお。
また、各キャラのお誕生日の日に起動すると、特別なメッセージが現れるというオマケはあるが、このテのゲームではお馴染みの、CG回収が100%になると現れるオマケは存在しないので、達成感がイマイチな気が。
それと前述の通り、選択肢も多くないので、いわゆる「バッドエンド」も存在しない。つまり、パターンを変えて何度か挑戦する「やりこみ要素」が無いのは少々残念に感じてしまったが、それでも充分オススメ出来る作品。
ひっそりその6。こあくまちゃんの誘惑っ!
久々に時間があったので、新たにリリースされた「こあくまちゃんの誘惑っ!」(Clover GAME、2023年12月22日ダウンロード開始・2024年6月28日パッケージ発売)をプレイしてみる。
おやっ?と思ったのも束の間、鈴森芽衣さん(CV.夏和小さん)と、前述の「海と雪のシアンブルー」、菜畑いなばさんのキャラがものすごーく似ているように感じた。
それもそのはず、企画・シナリオの双葉亮一さん、原画の兼清みわさんは「海と雪のシアンブルー」も担当しているので、意識して作ったのかもしれない。夏和小さんは「さめナナ」のくーこ役。プロってすごい!
ターミナル駅より電車で数駅のところに住んでいる、主人公の鳴無澄哉さん(みゃーくん)と、幼なじみで「こあくまちゃん」の鈴森芽衣さんが、夏休み前から夏休みにかけて繰り広げる、あまあまなストーリー。
どこからどう見ても池袋駅っぽい背景画が出てくるのが軽くツボ。となると、練馬か板橋辺りが舞台になっているのだろうか。余談だが有限会社CUFFSは上池袋にある。※背景画は上記の公式サイトで確認出来る。
恋愛に興味が無く、「幼なじみの程良い距離感の関係」を壊したくないみゃーくんに、夏休みまでにどうしたら振り向いてもらえるかを画策する芽衣さんのけなげさ。
このゲームでは、一部台詞がバイノーラル録音されているのが特徴で、ポイントポイントで夏和小さんの台詞にゾワゾワさせられるのですよ。芽衣さんの危なっかしくもがんばり屋のキャラがかわいくてたまらんです。
なお、この作品は芽衣さんしかCVが入っていないので、お友達の草津凜音さんとのやりとりは、ちょっとだけ違和感が。予算との兼ね合いなのだろうから致し方ない。
また、共通ルートから分かれるAルートとBルートのイベントが重ならないのが意外すぎる。あまあまなのと、なかなか際どいアブノーマルなのと、どちらも楽しめる。
Aルートのほうは夏休みの終わりにやりがちなアレ、Bルートは外でやるとこうなるよねという、なかなかベタなオチで終わるのも微笑ましい。締めコメントとしてはAルートのほうが好き。
余談だが、ゲームの攻略サイトに書いてある通り、AとBのフラグを同数にすると「ノーマルEND」が見られるのだが、何とも締まらないオチがついて振り出しに戻る。
ゲームとしてはミドルサイズなので、そこまで時間を掛けずにプレイできるのもマル。盛りだくさんというほどではないにしても、しっかりと楽しませてくれる良作。夏休みのころにプレイしてみるといいかも。
いわゆるエ○ゲーばっかりやって、しょうもない奴だなと思われたそこの貴方。意外かもしれないが、実生活でも役立っているのですよ。恋愛偏差値の低い私にとっては、学ぶべきものがあると断言できる。
少なくとも私の中の発想には無い表現だったりするし、恋愛に奥手な主人公が、どのように結ばれていくかという描かれ方をしている作品なのだから、大いに参考材料となり得るのである。
(※追記ここまで。「ひっそり」のところを大幅に加筆しています。元記事の倍以上になっているのはここだけの秘密。)
ポケGOとかピクミンも記事化するほどやりこんでないし、マッチングアプリは趣味じゃない。趣味だったら良かったのだが。笑
というワケで、以下趣味の話。お好きな方だけ読んで頂ければ有り難い。
「おばさん」のアツいトーク。
このnoteでは度々取り上げているので、ご存知の方もいらっしゃるかと思うが、ポッドキャスト番組「OVER THE SUN」(毎週金曜・午後5時頃更新)がアツい。
作詞家でコラムニストのジェーン・スーさん、元TBSアナウンサーの堀井美香さんがパーソナリティを務めているのだが、大っぴらにしづらいことを縦横無尽に語り尽くす。これが愉快。
最新エピソード(2022/11/21現在=Ep.111)ではLINEのオープンチャットで出会った「互助会*」の皆さんが集まって高尾山で山登りをする話だったり、スーさんの「しっぽり」話(Ep.109)も奥行きがあって楽しい。
*当番組内ではリスナーのことを「互助会」と表現している。
TBSラジオ「生活は踊る」のほうも面白いが、昼の番組だし、当然ながら放送なので配慮が要るし、下世話な込み入った話はしづらい。しかしポッドキャストは制約が無いので、少々無茶苦茶な話であってもOK。
開けっぴろげで留まるところを知らないスーさん、堀井さんのオバさんトークと、「互助会」の皆さんから投稿される熱いメッセージが番組に彩りを添えている。
また、時々登場するスポンサーの方が「互助会」だったり、番組独自のイベントが行われるなど、番組を応援する様々な方々を巻き込んで、盛り上がりを見せているところが興味深い。
今までポッドキャストはオリジナルコンテンツが少なく、ラジオ番組のオマケ的な意味合いが強かったのだが、独自の進化を続けて人気を得ている「OVER THE SUN」に今、注目している。
以前も書いたとおり、私にトークスキルは無いので音声配信するつもりは無いが、かつての業務上、ノウハウだけは持っているので宝の持ち腐れ状態だったりする。今後も恐らく使う事は無いだろうけど。
追記…黒歴史化したポエムや文章を披露するEp.112「わたしのブルースがくだを巻く。」が最高すぎる。黒歴史ポエム、皆様もお持ちだろうか。noteに公開するのもまた一興かも?