今年を振り返って
今年を振り返ってみると、様々な出来事があったなあと思う反面、自分自身がそれほど努力をして動いていたという実感がないなあとぼんやりと感じる。就職活動や、心理療法や、仕事など、やるべきことはやっていたものの、「努力していない」と感じてしまうのは、やはり今までしてきた「創作」の活動量がグンと減ってしまったからだろう。
お仕事がパソコンを使うもので、しかもひたすらリサーチしているので、短時間ではあるけど、すごく目を酷使する。そういうこともあり、お仕事の終わりに、「小説でも書くかあ」という気持ちにはなれなかった。それで、結局今年は文学賞に作品をふたつしか出せなかった。
人間関係では、それまで親しくしていたひとと、春にとつぜんのお別れがあって、別れがあるということは、心理的な葛藤があったし、いろいろクヨクヨ考えては、人間不信に陥りそうだった。それでも、周囲の友人や支援してくれる方々のおかげもあり、そういう出来事も、人生におけるスパイスのひとつだと、なんとなく捉えられるようになった。すぐにではないけど。
自分の時間をちゃんと大事に過ごすこと。これが、今年の課題だった。友人がいても、友人には友人の楽しみたいことがある。それは共有できるもののあれば、共有できないものもある。好きでも四六時中一緒に、ということはできない。だからこそ、自分の時間をちゃんと大事に過ごすこと。孤独というと、重い響きがあるけど、ひとりを過ごせるひとは強いなと思う。そこに、ときおり孤独感がともなうとしても、成熟とはひとりの時間に生成されるものなのではないか……と考えたりする。
お仕事面では、今年の春過ぎに就職したばかりで、始めたばかりの頃は、とうていこの仕事をやりこなす自信がなく(今でもとてつもなく仕事が遅いのだけど)、嫌気が差して周りに「辞めたいです……」と根性のないことを口にしていた。それでも、デスクにへばりついてなんとか毎回ブレイクスルーしてきた。毎回過酷な登山をしている気分だった。今でもこの先どうなるのかわからないし、不安ばかりが駆けめぐるけど、考えたってどうしようもない。
来年はさらに自分を強化する。強化したいわけではないけど、どうも「自立」しなきゃいけない時期が来たみたいで、いろいろひとりでえっちらほっちらすることが多くなりそうだ。小説のほうも、来年はまた以前みたいに精力的に活動し、そして以前よりはいいものを、書いていけたらなと思う。
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