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コーチングで〇〇稼げます、という怪しい講座にお金を払ってはいけない理由

「河童の目線で人世を読み解く」市井カッパ(仮名)です。
「すべての組織と人間関係の悩みを祓い癒すために」をミッションに社会学的視点から文章を書いております。

御覧いただき、ありがとうございます。

さて、今回は以前に書く書くと言いながら、なかなか書いていなかったこのテーマについての文章となります。

コーチングというものが日本にやってきて、だいたい30年くらいになろうかと思います。最初にブームになったのは2001年頃で、当時、日産のCEOであったカルロス・ゴーン社長が、もともと自身もコーチングを受けていて、それを導入しようと社内でマネージャー向けにトレーニングをし始めたのが新聞などで紹介され、世に「コーチング研修」なるものを提供する謎の研修会社が増殖した頃でしょうか。

なぜ、「コーチング研修」をするのが謎かと言えば、研修なので長くても半日だと思いますが、そこで「コーチングを教える」という無茶をしてしまっているところ。そもそもコーチになる気のない人にコーチングを教えてどうするんだ?ということで、コーチングがスキル化してしまったところで、様々な問題を引き起こしました。

この当時、コーチング研修を受けた人はだいたいコーチングに対してネガティブな印象を持っていて、コーチング業界的には黒歴史です。

当時、コーチングをスキルとして学びたい/学ばせたい人は居ても、コーチングを受けたい、自分にコーチをつけたい、という人はほとんどいませんでした。コーチングを学びたいなら、まずは自分にコーチをつけるのが良いと思うのですが、おそらく研修の予算では、そこまではできなかったのかもしれません。

さて、時は流れて、最近では、やっとコーチングというものがパーソナルサービスとして認知されてきているかと思いますが、それでも、コーチになりたい人とコーチングを受けたい人のバランスは圧倒的に前者が多く、コーチ養成機関も増え、市場は飽和状態に見えます。ただし、ICF(国際コーチング連盟)では、業務の中でコーチングをする人もプロコーチとしていますので、こういう人たちが増えてくることは、社会にとってもとても良いことで、特に、支援サービスを行っている人たちがコーチングを学び、自分のサービスに取り入れることは、どんどん推奨していきたいと思っています。

ただし、一定数、そうではない方々も居て、この方々が問題なわけです。それは例えば、企業を退職するのでコーチングを学び、資格まで取ったけど、クライアントの当てがない、というような方。普通、まともなコーチ養成団体であれば、普通は資格を取るまでにクライアントを取ってセッション体験を積むわけですが、こういうのも業務上の取引先や部下など、苦労しないで言うこと聞いてくれる人にお願いしてしまっているケース。こういう方々は、会社を辞めて、いざ、クライアントを、と言っても当てがないわけです。

で、困っているなら、自分にコーチをつけろ、と思うんですが、なぜか自分がコーチングサービスを提供したいと思っているのに、そこはなぜか、コーチングでは解決しないと思ってしまう。

それで怪しい広告にひっかかってしまうわけです。(あくまでも架空の例です。)

そして某SNSなどでは、コーチングで〇〇稼げます、という怪しい講座の広告がばんばん流れるわけです。非常に迷惑なのでブロックするのですが、いくらブロックしてもしきれないほど、そういう講座をやる人が湧いてきます。なんでしょうね、あれ。どっかでそういう人を養殖しているんでしょうか?

ちなみに、こういう講座の主催者のプロフィールを見ると、独立後〇年でコーチング契約1000万円達成、とか、コーチングで1億の売上達成、とか書いています。もちろん、この数字が本当かどうかはわかりませんし、仮に本当であったとしても、その主催者ができた、ということであって、それが誰にでも再現可能であるという保証はありませんし、もし、誰にでも再現可能であれば、ハイパーインフレになって世の中が終わります。

このコーチングで〇〇稼げます、という怪しい講座ですが、唯一、参加してもいいな、と思う条件があるとしたら、「もし、約束の金額を稼げなかったら、全額返金致します。」という条件をつけて欲しいですね。結果にコミットしないんだったら、結果を宣伝に使わないで欲しいものです。

はい。ということで、ほぼ結論なんですが、なぜ、コーチングで〇〇稼げます、という怪しい講座にお金を払ってはいけないかと言いますと、その人はその講座で売上が欲しいわけです。ということは、その人は、その売上をコーチングで稼げない、ということになってしまいます。

昔の栄光をなんとかお金に変えられないか?

そう考えない限り、他人を儲けさせる講座なんて、そもそもやる意味がありません。

そして、そのための方法はコーチングではなく、講座というティーチングという方法を取った、と。

ということで、その人はコーチングをティーチングの下位に置いていることがわかります。

まだ、100歩譲って、コンサルします、なら良いかとは思います。しかし、本人がコーチを名乗っているのに、ティーチングします、というのはいったいどういうメンタリティなのか?と疑ってしまいます。コーチを名乗るなら、コーチングというサービスでそれを実現しなはれ、と思ってしまいます。

講座形式の無責任なところは、結果にコミットせず、ひたすらコンテンツを垂れ流してくることです。これは講座、つまりはティーチングの性質上、どうしようもないことです。

そして、もうひとつ重要なことですが、コーチングというのは極めて属人性の強いパーソナルサービスです。そうしたサービスにおいて、誰もが同じようにやればうまくいく、ということはありません。いわゆる「強み」だとか「経験」だとか、そして最も大事な「人格」などにより、成功するための行動計画というのは変わってくるはずです。

もし、あなたが本当にコーチングで稼ぐことが必要なら、こうした自分自身のファウンデーションを整える必要があり、そのために必要なものはむしろコーチングではないかと思うのです。

そして、それくらいにコーチングのパワーと言いますか、効能を信じられないのなら、やはり、プロコーチなんて辞めてしまった方がいいのではないかな、と思うのです。

ちなみに、プロコーチの無料登録サイト、コーチングバンクでは、お試しで無料コーチングを提供してくださっているコーチの方がたくさんいらっしゃいます。なにしろ無料ですから、こういうところにまずはアクセスしてみてもいいかもしれません。

現場からは以上です。お読みいただき、ありがとうございました。
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市井カッパ
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