書籍レビュー:「デザイン思考が世界を変える」
たまたま自宅にあった、ティム・ブラウン氏の名著「デザイン思考が世界を変える」(千葉敏生訳)を読んでいるので序盤のレビューを徐々に書いていきたいと思います!
まず、ティム・ブラウン氏とは誰か??
デザインコンサルティング会社「IDEO」のCEOで、デザイン思考を世の中に広めた「デザイン思考の伝道者」とも呼ばれる人物。
まだ経営に対するデザインの重要性が認知される前から、経営者こそデザイン思考を身につけるべきだと提唱していたとにかくすごい方です。
デザイン思考とは何か?
従来デザインを考える際に用いられた手法をビジネスの局面で活用する思考様式のことです。
私はGoodpatchさんのブログを読んで全体像を掴みました。
要は、「良いものなんてもう世の中に溢れてるんだから、ちゃんとユーザーのこと考えながら刺さるもの作らないとダメだよね?」という考え方です。
とにかくハイスペックなモノを作って顧客にドッジボールのごとく投げるだけだと誰も受け取ってくれませんよということですね!
ビジネス現場にいますぐ応用する
ここからは本書の第1章と2章の内容と自身の体験を組み合わせた考察になります。
この章で最も印象に残ったパートを二つに分けてご紹介します。
それぞれ本書からの引用です。
①デザインはデザイナーだけに任せておくには重要すぎる。
②デザイン思考家は消費者と手を取る私たちでなければならない。
①デザインはデザイナーだけに任せておくには重要すぎる
この一文はデザインを表面的な装飾ではなく「課題解決の手段」として捉えよという意図も備えていると感じます。
デザインというとつい「かっこいい見た目」や「おしゃれなロゴ」を思い浮かべがちです。
しかし、この一文はデザインのより本質的な「誰のどんな課題を解決するのか?」という点にスポットライトを当てています。
私はIT教育ベンチャーで一部のサービス設計を担当しました。その際、ユーザーの問い合わせに対する適切なインタラクション(反応)を設計するのにデザイン思考を応用していました。
サービス設計もサービスの体験や印象を左右する点ではデザインスキルや思考が大きく役に立ちます。
サービスを運営しているとユーザーの問い合わせは多岐に渡ります。しかし、ユーザーの質問やクレームはほとんどが表面的です。従来は質問に対する答えやクレーム対応として望ましいものを返すオペレーションでした。
しかし、本当に重要なのは「顧客が本当に実現したいことは何か?」をしっかりと把握することです。
次に例を挙げてご紹介します。
①の補足:顧客が本当に実現したいこととは??
例えば、料金について質問してた顧客がいたとします。その際、「Aだと5000円、Bだと10000円です」のような返しは正しいようで最適だとは言えません。
ここで重要なのは「顧客の質問に答える」ことではなく「顧客は何を解決したくて質問しているのか」を見極めることです。
料金を質問するという行動一つとっても「他社の料金と比較したい」「予算感が合うか心配」「なんとなく不安でとりあえず料金を聞いておきたい」など多様な理由があります。
その点を押さえておけば、ただ質問に答えるだけでなく「他社との料金比較表を送付しましょうか?」や「料金のご質問をいただいた方はXXにも不安を抱いているケースが多いのですがこちらは大丈夫ですか?」など一歩踏み込んだ提案ができます。
このようにサービスを利用したユーザーがどう感じるか?ユーザーの真の課題を解決するためにどのような設計(デザイン)をするかを考えるのにデザイン思考は有効です。
②についてはまた後日
印象に残ったパート2つ目ですが、1つ目が意外と長くなったので次回のnoteでまとめたいと思います!笑
これ↓
②デザイン思考家は消費者と手を取る私たちでなければならない。
こうやって気軽にかけるところがnoteの良いところかなとも思いますね。その間、新たに着想や事例を得てパート2の部分を一層良い内容にできるよう精進したいと思います!
終わり