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レーサムはどんな会社?事業概要から創業者の田中剛元会長、小町剛現社長についてまで。グループ会社の取り組みも調べてみました!
大手都市銀行における普通預金の金利は2024年12月の時点で0.100%、自由金利型定期預金(大口定期)の1ヵ月は0.1250%と、若干上昇しているものの、超・低金利が続いています。銀行に資産を預けておいてもほとんど増えることはありません。未だ景気の先行きは不透明。安定した老後を迎えるためには積極的な投資活動を考えていかなければならないでしょう。政府も投資に対する支援策を打ち出しています。そうした中、分散型投資が注目されています。株式や投資信託、不動産投資による資産運用にも関心が高まっています。不動産投資は投資家がワンルームマンションやアパート、オフィスビル、店舗などの不動産を購入し、その物件を第三者に貸し出し、家賃やテナント料を利益として受け取る投資方法と、不動産の価値が上がったときの売却で利益を受け取る投資方法が一般的です。
レーサムは富裕層向けの不動産投資・運用で高い評価を得てきた企業です。1992年、元会長の田中剛氏が設立しました。今回はこのレーサムと田中剛元会長、2018年に社長となった小町剛氏にスポットを当てたレポートを紹介します。
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レーサムの創業者は元会長の田中剛氏
1992年に創業し、2001年には上場
株式会社レーサムは富裕層向けに不動産資産運用サービスや建物・賃貸管理サービスを中心に事業展開している不動産会社。元取締役会長の田中剛氏が1992年、収益不動産による資産運用、資産形成コンサルティングを目的とした不動産コンサルティング会社、株式会社レーサムリサーチとして設立しました。
1999年10月にグローバル債権回収株式会社を買収し、100%子会社化。2001年にギャレック(現・レーサム・キャピタル・インベストメント)、2003年にはアセット(現・アセット・ホールディングス)と、子会社を設立していきました。
2003年に設立したアセット・ホールディングスは経営難に陥っていた群馬県のゴルフ場、プレスカントリークラブを買収。日本男子プロゴルフ界のトップトーナメントである「日本プロゴルフ選手権大会」が開催されるほどの名門ゴルフ場、レーサムゴルフ&スパリゾートとして再生したことでも知られます。
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日本初の国有不動産証券化というビッグビジネス実現のレーサムと元会長の田中剛氏
2000年9月には証券化を条件とした国有不動産の入札が初めて実施されたました。田中剛氏率いるレーサムリサーチはマンションなど、建物付きの不動産 8 件をまとめた国有不動産を証券化前提で落札。日本で初めてとなる国有財産の不動産を証券化しました。
田中剛元会長は1965年5月12日生まれです。つまり、35歳でこの国有不動産証券化という大きなビジネスを成功させています。このことがレーサムという企業の名、そしてレーサムを率いる田中剛氏の名前が世間に広く知られることとなりました。
田中剛元会長の強いリーダーシップで創業後、わずか9年でレーサムは上場
レーサムは2000年に日本初の国有不動産証券化を行ったあとも次々と大きなビジネスを成功させ、躍進していきます。まずは2001年4月に、IPO JASDAQに株式を上場。1992年にレーサムリサーチを設立してからわずか9年での上場です。
2005年に信託受益権販売業登録、2007年5月に投資顧問業者登録、2007年9月に第二種金融取引業および投資助言・代理業登録、と田中剛元会長は強いリーダーシップを発揮し、レーサムの事業を拡大していきました。
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レーサムと田中剛元会長は京都1928、東京広尾THE SCAPEなど、注目の不動産を再生・開発
2003年に設立したアセット・ホールディングスが所有している群馬県安中市にあるレーサムゴルフ&スパリゾートは元々、上毛新聞と佐鳥グループが経営母体で建設、運営されていたプレスカントリークラブというゴルフ場でした。その後、新潟中央銀行系に経営が移行しましたが、経営難に陥り、2003年に破綻。それを救済したのが田中剛氏率いるレーサムでした。
また、レーサムは京都市登録文化財の再生も手がけています。昭和3年(1928年)築の90年以上の歴史を重ねてきた毎日新聞社京都支局のビル、京都1928ビルの中長期保全を目指す改修を手がけ、新しい価値を生み出しました。
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都心渋谷区広尾の高台にある高級賃貸マンション、THE SCAPEもレーサムが手がけた物件です。サービスオフィスとして建てられた建物をレーサムは取得後、眼前にある旧薩摩藩下屋敷の緑豊かな庭園を全住戸で堪能できる仕様にフルリノベーション。高級賃貸マンションとして再生しました。改修後はこのマンションは高稼働、高収益が続いています。
この他にも西麻布のTOKI-ON西麻布、京都「たわら庵」など、田中剛会長率いるレーサムは特徴ある物件の再生や不動産開発を手がけてきました。また、最近も子供の預け先に困る働く母親と地元の切実な声に耳を傾け、豊洲駅前の遊技場、都心一等地の大型オフィスビル、クリニックビル、美術館、研修施設を保育園5施設に転換しています。
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第二地銀とも提携を進め、評価高めたレーサムの元会長・田中剛氏
レーサムが富裕層の顧客向けに提供している不動産資産運用サービスは物件をリノベーションし、収益化するというものです。
資産運用サービスを提供提供する富裕層向け不動産資産運用サービスは高いパフォーマンスを上げてきたことが評価され、銀行もレーサムのサービス紹介を始めています。都心部では古い建物を大規模改修、耐震補強を施し、用途変更などをしていくことで時代にマッチしたテナント誘致を行い、成功してきています。また、地方ではインバウンド旅行者の生活文化体験を提供するコミュニティホステルを全国に展開してきました。
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田中剛元会長の経営方針でレーサムが展開してきた事業は高い投資効果を挙げており、これに銀行が着目。レーサムの投資サービスを紹介する業務を銀行がスタートしています。2020年には第二地方銀行の島根銀行や福島銀行との業務提携が発表されました。
田中剛元会長が打ち出した7つのレーサムイズム
ところで、レーサムには創業者の田中元会長を作り上げた7つのレーサムイズムがあります。このレーサムイズムは今もレーサムの全社員に受け継がれています。ここでそのレーサムイズムを紹介しましょう。
1. 真にお客様のためになる不動産は、社会の優良資産にもなる。真に社会のためになる不動産は、お客様の優良資産にもなる。
2. 過去の成功体験を捨て、未来からの逆算で考える。そうしなければ、社会に必要とされ、かつ資産価値を生む不動産は創れない。
3. 紋切り型を排する。お客様×物件の数だけ理想形がある。1件1件オートクチュール。社内の知を結集し、理想を実現する。
4. “面倒”を厭わず、むしろみずから“面倒”に突っ込む。“面倒”の先にこそ、新しい価値が生まれる。
5. 安易なスクラップ&ビルドは、文化と社会を破壊する。受け継ぐべきものを受け継ぐために、全力を尽くす。
6. 売って終わりは、お客様と街に失礼。中長期の価値向上に尽くしてこそ、レーサムの仕事である。
7. お客様との信頼関係、地域・社会との信頼関係、そして社員同士の信頼関係。レーサムにとって、これ以上に大切なものは存在しない。
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レーサムは新時代へ!
レーサムは2018年、既存事業の変革から大型、海外案件の強化、さらには新規事業の拡大でスピードアップを図るために、新たな経営体制を構築しました。創業者の田中剛氏はレーサムグループをさらに強化し、新たなステージへ導くため、グループ全体を率いる取締役会長に就任されました。それに伴い、常務取締役だった小町剛氏は代表取締役社長、取締役副社長だった飯塚達也氏は代表取締役副社長に昇進しています。
そして創業者の田中剛会長は2021年、会長職も辞任。後進の小町剛社長に道を譲り、レーサムは新時代へ突入しました。
レーサム社長・小町剛氏はどんな人?その人物像を探る
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2018年6月、社長に就任し、現在もレーサムの経営トップとして同社のさまざまな事業を牽引する小町剛社長についても見ていきましょう。
銀行員から転身した小町剛氏
小町剛氏は1972年生まれ。1996年に慶應義塾大学を卒業し、同年、三和銀行(現在の三菱UFJ銀行)に入行されます。2005年、レーサムに入社し、2007年には常務取締役に就任、経営企画や戦略投資本部、資産運用本部などの部門トップを歴任。2018年、レーサムの代表取締役社長に就任されました。
チャレンジする人を大切にする小町剛社長
チャレンジは、常に一人の発言、思いからスタートします。一度始めたチャレンジは、チーム一丸となって取組みます。その結果が、今日のレーサムであり、レーサムそのものです。だから、一人ひとりのチャレンジを大切にします。
レーサムの新卒採用サイトにおける「社長メッセージ」で小町剛社長はこのように述べていらっしゃます。チャレンジする人を大切にするという小町剛社長の意向を反映して、社内にはチャレンジできる環境が作られています。
レーサムでは入社後、社員が早い段階から、仕事を任せるようにしているほか、社内における議論も常にオープンにできる体制を作っているそうです。
社員のチャレンジしたいマインドを受け入れるレーサムの文化
小町剛社長は自社の強みとして、「チャレンジしたいというマインドを受け入れる文化があること」を挙げています。
例えば、都内の駅から徒歩10分以上で繁華街から外れた通りにあり、ニーズ掘り起こしに苦戦しそうな築古の店舗住宅ビルを取得し、商業ビルを新築するというチャレンジ、複雑な条件が重なり合い、建替が困難だった、東京・新宿にある築50年の商業ビルの権利関係整理など、一般の不動産会社では手をつけない、手をつけたくないような物件の再生を実現できたのはチャレンジするというマインドを受け入れる社内の体制があったからではないでしょうか。
小町剛社長が掲げた理念「不動産を変えるチカラ。」
小町剛社長になってから、RAYSUMはその企業理念として「不動産を変えるチカラ。」を掲げています。
不動産を変えるチカラ。
不動産価値の本質を見極め、お客様と社会の優良資産にする。
RAYSUMはお客様と共に、不動産を変える。
不動産から、世の中を変える。
レーサムが「不動産を変えた」
レーサムはこれまでにも多くの歴史的な建築物・不動産を再生し、顧客の資産へと変えてきました。同社が再生した物件は京都1928ビルや京都たわら庵だけではありません。
国の登録有形文化財にも指定されている築110年、神戸市の海岸ビルヂングの再生も代表的なものと言えます。また、目黒駅近隣にあった築48年の旧・礼拝堂建物を高度医療健診クリニックとして生まれ変わらせたことも話題となりました。
小町剛社長の理念を具現化した海岸ビルヂングのリノベーション
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株式会社レーサムの小町剛社長は自身が思うことを書き連ねているブログ「note」のプロフィールに次のような言葉があります。
時代の中で価値を失いつつある不動産を、知を結集して生まれ変わらせる。社会的に意味のある、心が、想いが主人公の街を創る。
神戸市の海岸ビルヂングを再生するリノベーションプロジェクトはこの小松池剛社長の言葉通りに行われました。海岸ビルヂング、レーサムの購入前はテナントが半分も入らず、半ば倉庫のような状態になっていたといいます。この物件のリノベーションに当たった同社のスタッフは当時の建築物に使われていた建具を探すなど、ビルの持つビンテージの雰囲気を壊すことなく、丁寧に再生。生まれ変わらせたのです。
まとめ
レーサムは2024年、大手不動産会社ヒューリック傘下となりました。小町剛社長は次のように、意気込みを表明しています。
「ヒューリック社が当社のありのままを理解し、そのうえで最上級の評価をしてくれたことに、レーサムとしては、自分たちの独自性、社会的存在意義、そして未来へのさらなる成長性を全社員で再確認したところである。この評価でのご縁を恩としてお返ししたい。そして当社は現行体制を軸として、ヒューリック社の幅広いお取引先との関係性、そして高い信用力によって、さらにレーサムらしく進化、成長していくことをここに約束したい」(小町剛社長)。
レーサムはきっとこの約束通り、大きく進化、成長していくのではないでしょうか。
レーサムの企業概要
会社名:株式会社レーサム
代表者:代表取締役社長 小町剛
創業者:元取締役会長 田中剛
本社所在地:〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-2-1霞が関コモンゲート西館36階
電話番号:03-5157-8888 (代表)
レーサム採用情報 :engage(エンゲージ)
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