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ノーコードでスマート業務!Notion×Relay.appの日報自動化術
Notionのデータベースオートメーションを定期実行できるようになりました🙌
— 田原聖悟 (@shogocat) February 5, 2025
毎朝8時に期限切れタスクの日付を変えたり、
毎月1日にリマインド通知を送ったりできそうです。
また、テンプレートの繰り返し機能の拡張版としても使えますね。
自動でページを作った上でページURLをメール送信したり。 pic.twitter.com/JmkoUMQNir
先週のアップデートにより、Notionのオートメーション機能に定期実行トリガーが追加されました。これにより、ユーザーの手動操作なしで、あらかじめ設定したスケジュールに従って自動的に処理を実行できるようになりました。
さらに、従来はRelay.appのような自動化ツール内で複数のステップを必要としていた処理も、Notionのオートメーションを使い情報を集約することでRelay.app側のステップ数を大幅に削減できます。これにより、無料プランの使用制限内でも効率的なワークフローを実現できるようになりました。
本記事では、Notionの定期実行アップデートの特長と、Relay.appと連携した日報自動化システムの構築方法について、具体的な設定手順とともに解説します。
▼ Notion定期実行アップデートの概要
※Notionのオートメーション機能は有料プランのみ使用が可能です
▽ 定期実行トリガーの新機能紹介
Notionの最新アップデートでは、これまでユーザーがページの追加やプロパティの変更などの操作をトリガーにしていたオートメーション機能に加え、「〜ごと」と表記される定期実行トリガーが実装されました。
これにより、毎日、毎週、毎月、さらには2週間ごとや4週ごとなど、任意の周期で指定した処理を自動的に実行できるようになります。
加えて、タイムゾーンの設定や、特定の期間、または実行回数で終了する条件を指定できるため、柔軟な運用が可能となりました。
▽ アップデートのメリットとユースケース
この新機能により、外部ツール(Zapier、Make、GASなど)に頼らずNotion内で定期処理を完結できる点が大きな魅力です。
例えば、
毎朝定時に議事録ページを自動生成し、会議前に関係者へリマインド通知を送信する
タスクが完了してから一定期間経過後に自動でアーカイブする
期限切れタスクに自動でフラグを付ける
といった運用が実現可能です。
こうしたユースケースは、日々の業務を自動化し、ヒューマンエラーの削減と業務効率の向上に寄与します。
▼ 日報自動化システムの全体像
▽ システム概要
本記事で紹介する日報自動生成システムは、Notionの定期実行機能とRelay.appを連携させたもので、各種データベース(タスク管理、スケジュール管理)から情報を集約し、日報を自動作成します。
Notionの定期実行トリガーにより各種データを一カ所に集約し、Relay.appがその情報を基にAI処理とテンプレートを組み合わせて日報を自動生成します。
これにより、従来の自動化ツールで必要だった複雑な処理ステップを大幅に削減でき、自動化ツールの無料プランの利用制限内でより多くのワークフローを実行できるようになります。
▽ システム導入の効果
この仕組みにより、日々の手動入力作業が不要となり、業務担当者は本来の業務に集中できる環境が整います。
また、Relay.app側で実行されるステップ数が減少することで、無料プランにおける月あたりの使用制限の問題も緩和され、低コストで高い効率化が期待できます。
結果として、定期的なレポート作成が自動化され、業務の透明性と正確性が向上します。
▼ Notion側の準備と設定
▽ データベースの作成と連携
まずは、Notion上で以下の各種データベースを作成し、必要な情報を整理します。
タスク管理DB:各担当者のタスクや進捗状況を管理するデータベース
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スケジュール管理DB:各日の予定や会議、アポイントメントなどを管理するデータベース(GASで自動抽出)
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日報用DB:自動生成される日報の記録を保存するためのデータベース
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中間DB:タスク管理DBとスケジュール管理DBの情報をまとめ、日報作成用の中間情報として活用するデータベース
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▽ スケジュール管理DBについて
Googleカレンダー ➔ Notion DBの連携ツールを作ったのでマニュアルと一緒に配布します。
— いまにゅ(今西 航平)|非エンジニア×プログラミング×AI (@03Imanyu) November 9, 2024
いいね、フォロー、「〇〇」とリプくださいってやつやろうとしましたがめんどいので、リプにマニュアルリンク記載しました。
どうぞご自由にお使いください。 pic.twitter.com/4vaPnb6n2b
いまにゅさんが配布されているこちらのツールを使うと、Googleカレンダーの予定をNotionのデータベースに取り込むことができます。
▽中間DBについて
このデータベースは情報を集約する専用のものです。今回はタスクとスケジュールの連携のみですが、議事録なども追加することで、より充実した日報を作成できます。
▽ オートメーション機能の設定
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次に、Notion内で定期実行トリガーを設定します。
対象データベースの右上にある⚡アイコンをクリックし、オートメーション設定画面を開きます。
「新規トリガー」を選択し、一覧から「〜ごと」をクリック。
実行頻度(例:毎朝8時や毎週月曜日の午前9時など)を指定し、必要に応じてタイムゾーンや終了条件(期間限定、回数限定)も設定します。
定期実行時に、中間DBに新規ページを作成し、タスク管理DBやスケジュール管理DBから今日の情報をフィルターで抽出し、自動的に関連付けるアクションを追加します。
この設定により、毎日決まった時刻に中間DBに該当日の情報が自動でまとめられ、後続のRelay.app連携のための準備が整います。
▼ Relay.appでのワークフロー構築
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▽ ワークフロー全体の流れ
Relay.app側では、Notionからまとめた情報を受け取り、AI処理やテンプレート適用を行い、最終的な日報を生成する一連のワークフローを構築します。
基本の流れとしては、Notion内の中間DBに作成されたページがトリガーとなり、Relay.appが1分程度の遅延後に自動で動作を開始。これにより、Notionで集約された情報を元に、効率的に日報を自動生成する仕組みが完成します。
▽ 具体的な設定手順
以下、Relay.appでの日報自動化ワークフローの具体的な設定手順です。
■ トリガー設定
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Relay.app側で定期実行のスケジュールを設定し、Notionからの情報受け渡しタイミングを最適化します
実行時間はNotionでの定期実行後1分後に設定し、情報の反映が確実に完了している状態で処理を開始できるように調整
万一のエラー発生時の通知設定も行い、迅速な対応ができるようにします
■ データベース検索設定
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Relay.app内で、Notionの中間DBから対象のページを検索する条件を定義します
タスクやスケジュール情報が正しく抽出されるよう、フィルター条件やソート順を設定し、必要なデータだけをピックアップするように調整します
■ AI処理の設定
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抽出された情報を基に、AIを活用して日報の本文を自動生成するプロセスを組み込みます
プロンプト(入力文)やパラメーターの調整、出力フォーマットの定義を行い、見やすく、かつ必要な情報が網羅された日報を生成できるように最適化します
#概要
与えられた「スケジュール」と「タスク」情報をもとに、プロフェッショナルな日報を作成してください。入力されるスケジュールやタスクは例示のものに限らず、様々な内容が考えられます。したがって、どのような場合でも適用できる柔軟な出力を目指してください。
#入力情報
スケジュール:1日の時間帯ごとの活動内容(例:08:30~09:00:出社、メールチェック、など)
タスク:当日実施した主要なタスクのリスト(例:新規顧客へのアプローチ、訪問営業、業務整理、など)
(任意)追加の成果、反省、フィードバック、その他のメモ
日報に含めるべき必須要素
日付(もし入力されていれば)
##本日の業務概要
スケジュールに沿った各時間帯での活動の要約
活動内容が分かるよう、具体的に記述すること
##本日の成果と反省
成果:各活動で達成した事項、成功事例、具体的な数字や実績など
反省点:課題や改善が必要な点、今後の対策案など
##次回へのアクションアイテム
明日以降に実施するべき具体的な行動計画や改善策
##まとめ・総括
一日の全体的な振り返り
今後の目標や方向性の確認
#書式とトーンの指示
出力はプレーンテキスト形式とし、# やその他記号を使って見出しやセクションを分かりやすくすること。
トーンはプロフェッショナルで前向き、かつ客観的に振り返る内容とする。
具体的な数値やエピソードなど、可能な限り詳細に記述すること。
入力情報に応じて柔軟に対応し、スケジュールやタスクがどのような内容であっても、上記の各セクションを含む日報を生成すること。
#出力例(フォーマット参考)
【日報】
1. 本日の業務概要
[時間帯]:[活動内容の詳細記述]
[時間帯]:[活動内容の詳細記述] (例:08:30~09:00:出社・メールチェック、09:00~10:00:チームミーティング など)
2. 本日の成果と反省
成果:
- [具体的な成功事例や実績、例:新規リードへのアプローチ件数、アップセル提案の成功など]
反省点:
- [改善すべき点や課題、例:訪問営業での資料説明の不十分な部分など]
3. 次回へのアクションアイテム
[具体的な改善策やフォローアップの予定、例:新規リードへの早急なフォローアップ、デモ資料のアップデートなど]
4. まとめ・総括
[一日の全体的な振り返り、今後の目標や方向性の記述]
指示まとめ
提供されたスケジュールとタスク情報を読み取り、上記の各セクションを含む詳細な日報を生成してください。
出力はどのようなスケジュール・タスクが入力されても対応できるように、柔軟かつ汎用的に作成すること。
プロフェッショナルで分かりやすい日報となるよう、各セクションで具体的な情報を盛り込み、整理された構成で出力すること。
このプロンプトを利用することで、入力されたスケジュールやタスク情報に応じた詳細かつ汎用的な日報を自動生成できるようになります。
■ 日報作成処理
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Relay.appのワークフロー内で、日報のページを作成します
AIで出力したMarkdownを、ページコンテンツに反映させます
■ クリーンアップ処理(なくてもOK)
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日報作成後、Notionの中間DBに残る一時的なページや不要なデータを自動で削除する処理をRelay.app側で組み込みます
これにより、DB内のデータが整理され、次回以降の処理に影響を与えないように保守性も向上させます
▼ まとめと今後の展望
▽ 自動化による業務効率化のまとめ
今回ご紹介したNotionの定期実行トリガーのアップデートと、Relay.appとの連携による日報自動生成システムは、いずれもノーコードで業務プロセスを大幅に効率化するための革新的な手法です。
Notion内で情報を自動集約し、Relay.appでのAI処理をすることで、従来の複雑な自動化ステップを大幅に削減できる点は、特に無料プラン利用時のコストパフォーマンス向上に直結します。
これにより、担当者は定型業務から解放され、本来注力すべきクリエイティブな業務へとシフトすることが可能となります。
▽ 今後の活用事例とアップデートへの期待
今回のシステムは、日報自動生成に留まらず、週次・月次レポート、タスクの進捗管理、会議の議事録自動作成など、さまざまな業務プロセスでの自動化が期待されます。
NotionとRelay.appの連携は今後も進化し、さらなる機能拡張が期待される中で、ユーザー自身が独自の業務フローを構築するための強力な武器となるでしょう。
また、ノーコードツール同士の連携が進むことで、業務全体の自動化がより一層促進され、組織全体の生産性向上に寄与することは間違いありません。
このツールは絶対使ったほうが良い。https://t.co/F4CmQvVNHZでタスク分解が一瞬で完了!Notion連携を活用したこのノーコードツールは、複雑なタスクを自動で分解し、効率的なワークフローを実現します。今回、基礎から操作方法を学べる攻略ガイドを無料プレゼント。今すぐその使い方をマスターしまし… pic.twitter.com/nx039QXjTv
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