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【実体験】フリーランスコンサルタントが案件を安定獲得する方法|初案件の取り方から継続案件の増やし方まで
はじめに
フリーランスコンサルタントとして独立してみたものの、「案件の獲得方法がわからない」「安定的に仕事を取り続けたい」と悩んでいませんか。私自身もコンサルティングファームを退職してフリーランスになった当初は、右も左もわからず苦労しました。
そこで今回は、自分の実体験を交えながら、フリーランスコンサルタントが案件を獲得するための具体的な方法をまとめています。初案件を得るステップから、継続的に安定収入を得るコツまで詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
0. 私の独立後のケース
私は、正直あまり準備をせずにコンサルファームを飛び出しました。いわゆる“勢いで辞めた”タイプです。当然、最初は「どうやって案件を探せばいいのだろう?」と暗中模索で、収入もゼロからのスタートですから、不安もかなり大きかったです。
そんな状況で助けになったのは、先に独立していた昔の同僚に「辞めたよ」と連絡を取ったこと。すると、運よく彼の紹介でプロジェクトマネジメントの仕事を受注できました。
同様に辞めた事を伝えると、他にも知人・友人経由でもいくつか案件を紹介してもえました。ただ、知人経由の案件だけだと、どうしても稼働時間や単価が十分ではなかったりで、当初は大きく稼ぐには至りませんでした。それでも、一定の収入が確保できるだけでも気持ちが楽になり、助かりましたね。
やはり、過去のキャリアで培った人脈を活用するのが一番、案件獲得に直結すると思います。私自身はしていませんが、FacebookやXなどのSNSで独立報告も非常に有効です。
ポイント①:とりあえず、身の回りの人に独立した報告を!
次に、収入を拡大するために取り組んだのが「フリーランスエージェント」の活用です。私は多数のエージェントに片っ端から登録し、面談や紹介を受けまくりました。最初はIT系中心の案件ばかり出されてうまくマッチしなかったり、キャリア的に微妙な仕事も出てきたりと苦労しましたが、数を当たるうちに自分のケイパビリティに合うプロジェクトが見つかりました。この辺りは、相性の問題なので、数を当たってみるしかないかなと思っています。エージェント経由で稼働が安定し、単価も上昇。結果、会社員時代の2倍近い年収を得られるようになりました。
ポイント②:フリーランスエージェントとの面談を繰り返す
今はさらに事業を拡大するため、営業活動を強化したり、マーケティング施策を取り入れたりして、案件獲得の仕組みを構築中です。
そんな私の経験から得たノウハウも含め、フリーランスコンサルタントが「案件を獲得し、安定収入を得るために大切なこと」を一般論を含めて、下記にまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
1. 案件獲得がうまく行かない人の特徴
フリーランスとして案件をうまく獲得できない人には、いくつか共通する課題があります。
● クライアントのニーズを理解していない
せっかく顧客との接点ができても、相手の求めるものをしっかり理解できていなければ、満足のいくサービスを提供できません。結果的に「スキル不足」と誤解され、次のリピート受注につながらないケースもあります。依頼者の真の課題や目的を把握できていないことが原因になりがちです。
● 自分の強み・市場価値を把握していない
自己分析不足で、自分が提供できる価値や得意分野を明確にできていないと失敗するリスクが高まります。得意領域が曖昧なまま手当たり次第営業してしまうと、ミスマッチな案件に時間を取られたり、うまく自分を売り込めなかったりして、結果的に収入が安定しません。
● 単価設定や営業アプローチのミス
適正価格を理解せず安売りしすぎると、疲弊するわりに収入が伸びず苦しくなります。逆に市場相場よりも高すぎる金額を提示すると、「この人には頼みづらい」と敬遠されがちです。さらに、営業活動のレスポンスが遅かったり、提案が的外れだったりすると、基本的なコミュニケーションの段階で信頼を失い、案件獲得を逃してしまいます。
● 人脈や過去の実績(ポートフォリオ)が不足している
案件を紹介してもらえる知人やコミュニティがないと、どうしてもスタートダッシュが難しくなります。さらに、自身のプロフィールや実績資料が整っていない場合、自分の強みや信頼性を十分に証明できません。そうなると、見ず知らずの相手に営業しても効果が上がりにくく、案件獲得に不利になります。
2. 代表的な案件獲得チャネル(人脈・Web・エージェント)
フリーランスコンサルタントが案件を探す際には、主に以下の3つのチャネルが利用されます。それぞれのメリット・デメリットを理解し、複数を並行活用して可能性を広げましょう。
1)人脈(知人の紹介)
前職の同僚・上司、取引先、友人・知人などから直接仕事を紹介してもらう方法です。あなたのことを理解している人経由なので、ミスマッチが起きにくく、信頼関係をベースにプロジェクトをスムーズに進めやすい利点があります。独立直後の案件探しには一番の近道です。コミュニティや勉強会でつながった人脈が案件に発展するケースもあるので、活動の幅を広げてみるとよいでしょう。
2)エージェント(案件仲介サービス)
フリーランス向けの案件を仲介する専門エージェントを利用する方法です。登録すると専任の担当者がつき、職務経歴やスキル、希望条件を踏まえて企業とマッチングしてくれます。契約手続きや報酬面の交渉も代行してくれるケースが多いので、営業が苦手な方や、面倒な事務作業を減らしたい人におすすめです。
エージェントごとに強みとする業界・案件が違うため、複数社に登録しておくと紹介案件の幅が広がり、自分に合った高単価・高条件の仕事に出会える可能性も高まります。特に実績が少ない初心者ほど、「第三者の推薦がある」という安心感を武器に案件を獲得しやすくなるので、エージェントを積極的に活用するのは大いにアリです。
さらに詳細なエージェントの活用方法については、以下にまとめています。
3)Web(直接営業)
クラウドソーシングサイトやSNS、個人ブログ・ホームページを活用して自力で案件を獲得する方法です。
クラウドソーシングサイト
CrowdWorksやLancersなどのプラットフォームを使い、発注者が募集している案件に提案するやり方です。オンラインで完結できる手軽さがあり、未経験案件も多いためフリーランス初心者でも取り組みやすいですが、相場は比較的低単価になりがちというデメリットも。SNSでの直接営業
TwitterやLinkedInなどのSNSで「#仕事募集中」「#フリーランスコンサル」などのハッシュタグを使って発信している企業や個人を探したり、自分自身が「コンサルタントとして案件受け付けています」とアピールする方法もあります。スタートアップ企業や個人事業主がSNSを活用してフリーランスを探すことも増えているので、思わぬ出会いがあるかもしれません。ブログやホームページ
独自のブログやホームページで、コンサル領域の知見を情報発信しつつ問い合わせフォームを設置しておくと、「この分野の人に相談したい」と思った企業や個人から直接連絡が入ることがあります。特に得意分野に特化した情報発信を継続すると、専門家としてのブランドを築けます。
3. 各チャネルで案件獲得を成功させるポイント
● 人脈を活用する場合
独立後すぐに周囲へ声かけ
元同僚や上司、友人などに「フリーランスとして活動を始めました!」と報告すると、意外なところから案件が舞い込むことがあります。ネットワークを拡げる
業界コミュニティや勉強会への参加も有効。新たな知人から案件紹介を受けるチャンスが広がります。紹介案件は丁寧に
知人の顔を立てるつもりで、その案件に真摯に取り組みましょう。期待以上の成果を上げればリピートや別の紹介につながります。
● Webを活用する場合
クラウドソーシングで差別化を図る
プロフィールをしっかり書き込み、得意分野や実績を具体的に示すことで競合と差別化します。提案内容も相手ごとにカスタマイズし、相手の課題に合わせた解決策を提示することが大切です。低単価でも評価や実績を増やす
最初は報酬を抑えてでも実績を増やし、評価やレビューを貯めていきましょう。一定数の実績が溜まると、次第に高単価案件も取りやすくなります。SNS・ブログ活用は継続が命
TwitterやLinkedInでの情報発信、ブログやホームページでのノウハウ公開などを続けると、時間はかかるものの「この分野は詳しい人だ」という印象を積み重ねていけます。結果として、ダイレクトメッセージや問い合わせフォームから仕事のオファーが来るケースが出てきます。
● エージェントを活用する場合
担当者とのコミュニケーションを大切に
登録後、担当者にスキルや経験、希望条件を伝える際は丁寧かつ誠実に。連絡のレスポンスを早くし、面談でも率直に話すことで、「この人は企業に紹介しやすい」と思ってもらえます。複数エージェントの登録で機会を広げる
1社のみだと紹介案件が限られる場合があります。複数エージェントに登録して、より多くの候補から自分に合った案件を探す方が効率的です。実績を積みながら市場価値UP
エージェント経由で獲得した案件で良い成果を出せば、「次も紹介したい」と担当者から声がかかります。案件を重ねるほど市場価値も上がり、単価アップにも繋がりやすくなる好循環が生まれます。
4. 初案件を得るコツ(実績がない状態で信頼を得る方法)
フリーランスとして実績の乏しい初心者が初めての案件を得るには、何より“信頼”の獲得が大切です。以下の工夫が効果的とされています。
● 小さくても実績を作る(低単価案件も活用)
独立直後で実績がほぼ無い場合、最初から高額報酬を狙うのは難しいです。将来のステップアップのために、一時的に報酬度外視で案件を受け、成果物をポートフォリオに蓄積する戦略があります。
未経験からスタートしながらも「無料でもいいからまずは実績を…」という思いで最低単価の案件に応募し、短期間で初案件を獲得した成功事例もあるように、まずは「仕事をした」という事実を積むことが大事です。
● 仮のプロジェクトでもポートフォリオを充実させる
どうしても実案件が取れない場合、模擬案件や自主制作でも構いません。自分の得意分野を一つに絞り、そこに特化した成果物を作っておくと、クライアントに「任せられそう」と思ってもらいやすくなります。見せられるアウトプットがあるだけで、初めてのやり取りでも信頼感が大きく違います。
● 身近な信頼関係を活用する
前職の同僚や上司、取引先、友人などに「独立しました!」と声をかけ、仕事の機会を探すのは非常に有効です。相手はあなたの人柄や能力をある程度わかっているので、「公式には実績がなくても安心」という理由で仕事を振ってくれるケースが多々あります。私の場合も、独立直後に同僚へ連絡したところ、プロジェクトマネジメントの仕事を依頼してもらえました。
● 提案時に誠実さと熱意を示す
未経験や実績不足を補うのは、丁寧な提案と強い熱意です。応募メッセージや商談の初期段階で、「相手の課題をどう解決できるか」を整理し、仮のアイデアを提示すると効果的。自己紹介(経歴・専門分野)や具体的な解決策を簡潔にまとめると、「この人ならきちんと対応してくれるかも」と思ってもらいやすくなります。プロフィールだけでなく、提案内容そのものでも誠実さを伝える工夫を心がけましょう。
5. 継続的な案件確保のための営業術
フリーランスは、単発案件だけでは収入が安定しません。リピートや長期契約を獲得し、継続的に仕事を受注していく工夫が必要です。
● 納品後のフォローで短期案件を長期化
納品して「はい終わり」ではなく、追加提案やアフターフォローを実施してみましょう。プロジェクト終了後に「定期的に振り返りをしませんか?」と提案したり、別の改善ポイントや新たな施策を提案することで、スポット的な案件を継続案件に育てることができます。クライアントにとって「あの人にずっと任せたい」と思える存在を目指します。
● 顧客満足度を高める
レスポンスの速さや進捗報告の丁寧さなど、基本的なところで相手の期待値を上回る対応を心がけましょう。小さな要望でも真摯に答える姿勢が信頼につながり、「またこの人に依頼したい」「次回は単価を上げてもいいから引き続きお願いしたい」と思ってもらえます。
● 期待以上の成果を提供する
依頼された範囲だけでなく、関連領域や先を見越した提案など、プラスアルファを示すことでクライアントの満足度は一気に高まります。顧客の課題解決に深くコミットして、あなたにしかできない価値を感じてもらえるとリピート率が高まり、追加発注の可能性もアップします。
● 優良顧客とパートナー関係を築く
相性が良い顧客とは、顧問契約や長期契約を検討するのもおすすめです。月額固定フィーで定期的に関わる形にできれば、収入が大幅に安定します。また、このような関係を築くと新サービスの立ち上げ時などに「真っ先に相談する相手」として選ばれるようになります。さらに、顧客が知人企業を紹介してくれたりもするので、案件が途切れないパイプラインを形成しやすいです。
最後に、営業と案件獲得はフリーランスにとって「常に続く課題」です。既存顧客を深耕しつつ、新規開拓も同時並行で行うことで、安定した収入基盤を確立していきましょう。
まとめ
フリーランスコンサルタントが案件を安定的に獲得するためには、「自分の強みを明確にし、人脈や各種チャネルを活用しつつ、信頼を積み重ねること」がカギです。
独立当初は、まず人脈を頼りに初案件を掴む。
低単価や小さな案件でも実績を作り、ポートフォリオを充実させる。
エージェントを複数利用して高単価・高条件の案件を探す。
Webで情報発信を続け、長期的なブランディングを図る。
既存顧客のリピート獲得や紹介を通じて、さらに案件を安定化させる。
私自身も、独立直後は途方に暮れていましたが、人脈からスタートし、エージェントをフル活用することで年収が会社員時代の2倍にまで到達しました。今ではさらにビジネス拡大に向けて、新規顧客獲得の仕組みづくりやマーケティングにも力を入れています。
ぜひ、この記事で紹介した方法を参考にしながら、あなたも「フリーランスコンサルタントとしてのキャリア」を軌道に乗せてみてください。成功の鍵は一貫して「信頼」と「価値提供」にあります。少しずつでも実行していけば、きっと安定した案件獲得につながるはずです。頑張ってください!
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