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植毛クリニックの機械の違いとは?①

みなさん、こんにちは。アルモ形成クリニック 植毛医の内田です。

今週からnoteを始めました。デザインが洗練されており、使いやすく
ブログが苦手な私でも続けられそうだなと思っており、感心しております。

ブログもアメーバブログ、ハテナブログ、ノートなど色々種類があり、特徴がありますが、医療行為、植毛治療でも同様です。
クリニックにより、全く別物の結果や工程となってしまうと言っても過言ではありません。

植毛手術において、FUE法(follicular unit excision)(後頭部や側頭部などの採取部から1つずつ特殊な器具を用いて毛包単位で採取していく方法)でも
クリニックにより方法や工程が全く異なります。

よく、いろいろなクリニックで器具の違いについて皆様もご説明受けると思いますが、代表的なものとしては、


ハンドピース


このようなハンドピースを使用して回転させて組織を切り、グラフトを採取し、吸引をかけてホール作成も兼ねて行います。機械は一方向回転(正回転)を示しており、力をかけずに、clean cut(切断面がきれいで愛護的にグラフトを採取すること)を可能とします。


ゲージ針

クリニックによっては、移植床(穴)作成の際に、このような原始的なゲージ針を使用してFUE法を行う場合がありますが、これはおすすめできません。価格が非常に安いため汎用されて使用されやすいのですが、
このようなゲージ針は、陰圧がかけられず、単純に手の力と刃の力のみで組織を切るだけなので圧倒的に穴の中に組織が残りやすくなってしまいます。つまり挫滅しやすいと考えられます。
賛否両論ある流行りの振り子用運動のパンチも若干内部組織が挫滅しやすい傾向にある(出血はその分少ない)と考えています。

つまり、毛嚢炎(ニキビ)やinclusion cyst(表皮が穴に入り込んでしまう)といった生着不良を起こす要素をかなりの確率で生み出してしまうのです。

また、穴の大きさが既存のゲージの針のみで直径で決定されてしまったり、持ち手が不安定のため、小さな穴として高密度で開けにくい点が挙げられます。
当然、回転がないため、組織がきれいにカット(clean cut)されにくく、グラフトが穴の内壁に密着しにくいといった現象が生じやすい点が挙げられます。

一方で、先ほどのハンドピースと専用パンチブレードの組み合わせは、機械で一定の回転数で回し、組織がclean cutされ、グラフトが綺麗に密着すると生着しやすいと考えられます。
また。パンチは特注で、ホール作成時、直径が極めて小さく(0.65mm)、採取時もグラフトが傷つきにくい内部構造となっています。(詳しくはカウンセリングで聞いてみてください)

きれいにグラフトが採取され、適切な毛根鞘が付着した状態(chubby graft)の状態で採取が可能となります。

ホール作成時も、均一にランダムに、かつ、高密度に移植床作成が可能となります。


まとわりつくように毛根鞘が付着している
(これがあまりついていない、もしくは上の方にのみ付着していると生着不良を起こす)

丁寧な採取作業、丁寧なグラフトの確認、丁寧な移植床作成が揃ってやっと
移植作業を行なったときに、高い生着率を実現することができます。

パート①としては、主に、ハンドピースを使用した方法についてご説明しました。

次回は、パート②として、他にはどんな器具ややり方があるのか、またその特徴について説明していきます。

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