石川県とわたし

令和6年1月1日16:04
わたしは おやつに 回転寿司にいた。
お正月だしダラダラとした時間を満喫したいとお昼でもない夜でもない。これはおやつだとお寿司を食べた。

店内のお客様も少なくバイトの子達もピークを終えて少しトークしながらとゆるめな時間を過ごしていた。私ひとりにとってはなんとも楽な空間。本能のままにタッチパネルで選んで流れてくるお寿司をむしゃむしゃ食べて幸せを感じてた。

回転寿司の麺類が結構すき。怒られるけど…あいそもない感じが好きで〆の前に頼む。
 レーンに流れてきて受け取り、蓋を開けて1口スープをレンゲですくった。

そのときだった。
16:10

店内にいたみんなの携帯がけたたましく鳴り響いた。
なにごとかと思ったら じわじわと揺れ始めた。

わ……地震だ。と感じた瞬間に

 ガタガタガタガタ！！！！と左右に大きく揺れ始める。

店内からキャ！と声が聞こえ 厨房の方からは積み上げた皿が床に落下をする音が響く。

わたしのこの大きな体も左右に振られる。
机の上のお茶も机や床を濡らしてく。

私の頼んだラーメンもガタンガタンとスープを零しながら机に広がる。

 どのくらい揺れてたのだろう、初めてこんなに長く強く揺れた。止まらないのではないかと思うくらいに長かった。

揺れがゆっくりとなり治まった時、周りを見る余裕が出た

 机の下に隠れる人、泣きそうな顔してる人、何が起きたかと左右見渡す人。

そして、私は レンゲと携帯をもって唖然とする人だった。

机や床はわたしの頼んだラーメンのせいでぐちゃぐちゃになっていた。拭くにも拭けず。

周りを見渡して 店員さんもソワソワしている。

とりあえず席を立ち、店員さんに大丈夫ですか？と声をかけてみた。

大丈夫です。と笑って答えてくれて私がホッとする。少しでも揺れる前の時間を戻したかったからなのか。

ラーメンを床に零してしまったことを謝り
お会計をしても大丈夫？と聞くと 大丈夫ですよ！とレジをしてくれた。

そこからは早かった。
外に出て
車に急いで飛び乗った。

自分がドキドキしているのがよくわかる。
カーナビをテレビにして何が起きたかをみる。

震えた。けたたましくなるサイレン。
能登で地震の文字に
普段とは違う画面にいろいろな顔が浮かぶ。

わたしはLINEとXに 逃げて と書いた。

急いで帰宅して家に帰ると なにも変わらないままの家。
犬が2頭しっぽふり待っていた。

あれ？もしかしてそこまで……？と思ったけどテレビをつけて、唖然とした

信じられなかった。

津波。ニュースからは逃げて TSUNAMIの表記

私の地域はご年配も多い
仲良くしてる人もたくさんいる。

なにをしてなにをどうするか全くできなくて。

非常袋と犬にリードをつけ
猫をケースにいれた。

そして、2階に閉じ込めた。

あとは緊急地震速報とゴゴゴと揺れる音に感覚。

その中で近所の人の自宅を見て回る。

ずっと心が落ち着かない。

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あれから1年が経とうとしてます。
今年はなにもかも変わってしまったそんな1年だった気もします。

上の日記は震災後3ヶ月後に書いたもので投稿出来ずにいました。あの日あの時のこと今でも鮮明に覚えてます。

情報を知りたくてテレビに携帯にかじりつき、新しいことが出る度にたくさんの方の顔が浮かぶ。
そして、なぜか私には焦りが溢れて心がカシカシになる。

そして思い返すと私の場合ですが地震発生時より1週間、2週間……１ヶ月、3ヶ月…半年、8ヶ月…この頃が1番ピークで辛かったと思います。

なんというか、能登に居ないのに傷ついてるなんて烏滸がましい。被害者ぶるな。所詮金沢におるくせに。そんな空気があったような気がしてました。

でもね？今思えば私は心が痛くてちっぽけさも相まって傷ついていたんです。
その場面場面で状況はいつだって変わるんですが、この時だけは特に敏感ですぐに荒れた空気になったりして。
大好きなものも大嫌いにかわりそうになったりと頭も心も疲弊した気がします。

妙な焦りか？能登が好き、能登を思ってるってことを否定されたくない…自分の心を保つためにボランティアにもこっそり行きました。ビヨン酢じゃなくてビヨン素として。

だけど続きませんでした。
見て触れて感謝をされる度にあの時はなぜか辛かったんです。
自信がなかったのかもですね。いろいろと。

いろいろと思い、自分なりに考えました。

それから能登に来て欲しいという声が聞こえて

ビヨン酢として行けるようになった。
すごく嬉しかったです。

能登へ行くと能登が癒してくれたんです。

月日もたったのものあるけども、それぞれで想っていい。
それが未来への1歩になるならいい。

そうしっかりと思えるようになりました。
わたしはわたしだし、あなたはあなただし。

わたしは能登も好き。石川が好き。

能登も好き。

そしてね？なにもかも変わってしまったそんな1年と書きましたが、変わらないところにも気がつけた一年でもありました。

まだまだ能登、そして、石川。
歩まねばなりません。

わたしは大好きが増えるとそれが繋がると思ってます。
大好きを1人でも増やせられるように伝えられるように
これからも歩んでまいります。

本年はたくさんの皆様に支えられた年となりました。
 ありがとうございました！