原爆被爆の中を生き抜いたひとりの女性の生涯

「原爆の日」になると思い出す事が有ります。
コロナ渦初期の3年前、一人の老婦人が入院中だった。
90歳を超えるその女性は今は息子夫婦と東京で暮らしている。
彼女は中学生の時に広島で被爆。その地獄の惨状の広島を生き抜いた人でした。
私は生まれて初めて被爆者手帳と言うものを目にした。その同じ時代に今、その人と生きる私。もし話したい事が有るのならどんなに時間を割いてでも話を聞いておこうと思いました。
穏やかな口調と笑顔の中から時にフト出る言葉や表現。地獄の中を人はこう考え、こう行動し、生きて来たのか・・聞いてるだけでも息苦しい時も有ったけど、コレは誰かが聞いておかなければならない話であり、後世に何らかの形で残す義務さえ感じました。
そして、一番思う事・・それはどんなに過酷であろうとなり代わって生きる事など私達には出来ない。その中で彼女に対し思う事。
よく生きて下さいました。そして家族をもってくださいました。
そして貴女は貴女の歴史を作り、貴女自身の後世へ命のバトンを繋いでこの世界に残してくださいました。貴女の人生が幸せだったのか?満足だったのか?想像する力さえ持てませんが、私達は貴女の人生に感謝致します。
貴女達の人生が今の日本なのだと思うし、同時に亡くなった方達、戦火に散った英霊の御霊。ただただ感謝しかありません。

あれから3年・・あの知的な笑顔は今も変わりないだろうか?
退院の時、私は見送れなかったけどお礼のカードをナースセンターに残してくれていた。今も大切にしている。

100年の人生。楽しかった事も苦しかった事以上に有った事を
心から願います。

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