滋賀県高島市【熊沢蕃山入門懇願の跡】(藤樹書院)
かつて中江家の門は、このあたりにありました。
蕃山は「正直馬子」の話を聞いて、藤樹先生を訪ね教えを請いますが、
先生は「自分は師たるに足らざる」と断ります。
蕃山は一旦、桐原(近江八幡)へ帰り再び小川村を訪ね、
教えを請いますが許されません。
蕃山はこの場所に二夜座して懇願し、やっと先生の母のとりなしによって
許されました。
先生のもとで学問に励んだのは、僅か八ヶ月でしたが、
先生は「わが心友である」と別れを惜しみました。
蕃山は後に池田光政に仕え、異色の経世家として著名になりました。
その後、古河(茨城県)に幽閉されて亡くなりますが、
それまでの四十年間、命日には欠かさず先生の墓に詣でたのです。
ここは、そのような羨むばかりの師弟関係が生まれた場所です。
<所在地> 高島市安曇川町上小川211
<アクセス> JR安曇川駅下車徒歩約20分
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