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袴からヤンキー?

この間から『熊野』と『鶴亀』の舞台の映像を見ている。

今自分が習っている曲なのでとても面白い。

朝起きて『鶴亀』、仕事終わりに『鶴亀』と『熊野』、夕飯を食べる前に『鶴亀』、夕飯後に『熊野』と『鶴亀』という具合で、夫には呆れられている。

映像では、能楽堂で見たときよりもかなり近くで役者さんたちの姿を見ることができる。
見るたびに新しい発見があるのだが、あるとき変なところに目がいってしまった。地謡や鼓の方たちは、謡わないときや鼓を打たないときにあれは袴に手を入れているのだろうか。一瞬ヤンキーのように見えて、目が点になってしまった。ひとたびヤンキー?と思うと(決してそんなはずはないと思う)、もうそれとしか見えず、先日は集中力が途切れてしまって仕方がなかった。きっとあれはお作法なのだろう。タイミングをみて先生に聞いてみよう……。いや、またそんなことを聞いたら怒られるだろうか。

前回のお稽古で『鶴亀』を最後までおうむがえしをした。恐ろしいことに次は一人で最初から最後まで謡ってもらうかもと言われ、今とてもあせっている。

そして、おうむがえしというのは、せいぜい1~2文ずつなのかと思っていたら、3ページずつなどが普通で、それでも短いという。節回しの解読に必死な私には、数ページのおうむがえしというのは外国語をそらんじるより難しいことのように思われる。


『熊野』にいたっては、きれいな女性であるのに、あなたの熊野は武張っていると言われている。

お稽古を始めて3か月、能との交流は極めて一方通行である。

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