母との時間
私の母は末期の胃がんでした。
(初めて私のnoteを読んで下さっている方は、マガジン「母の記録」にて、これまでに母と私達家族に起こった出来事を記していますので、よかったらそちらの方も読んでみて下さい。)
2024.1.29
今週からしばらくの間、ランチ営業を休んで母のお見舞いに行けるようにした。
下の子が学校へ行くと、私もすぐ家を出て病院まで向かった。片道1時間半かかるので、母と一緒に過ごせるのは4時間程度。仕事と家事に病院通い、今年に入って一日の平均睡眠時間は約3〜4時間。気が張っているせいか、少ない睡眠時間でも平気だったし、疲れたと感じる事もなかった。
ダンナと子ども達からは『大丈夫』と心配されていたけれど、その度に私は普段では後回しにしてしまうような事でもこなしていた。
母は癌の痛みと闘って頑張っている、
父もそんな母に寄り添い頑張っている。
私は母の痛みを代わってあげれないし、父がどんな気持ちで母と毎日を過ごしているのか…と考えると居ても立っても居られなかった。
午前9時30分
『おはよ〜、お母さん来たよ。』
私の事をチラ見しただけで、返事は返ってこなかった。
母が寝ているので椅子に腰掛けようとした瞬間、痛みがあるから背中を摩って欲しいと言われた。痩せ細って洗濯板の様な母の背中とベッドの間に手を入れて摩った。
10分程背中や腕、足をマッサージすると母の顔は落ち着いているかのように見えたけど、また10分もしないうちに痛みを訴えるので何度もマッサージを繰り返した。そのうちマッサージではどうにもならなくなり、ナースコールを鳴らして痛み止めをもらった。
しばらくすると痛み止めが効いたのか、母は眠りについたけどまたすぐに目が覚めて、喉が渇いたから氷をなめたい、アレはどうした、コレはどうした…と色々言い出し、病院にいることさえ分かっていなかった。
そろそろ帰らなければいけない時間になったので
『お母さん、仕事行って来るね』
と声をかけると、母は不思議そうにしていた。
また明日、母に会いに行きます。2024.1.29
#胃がん #末期がん #母 #緩和ケア
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