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毎日、楽しいかぃ?

何かが待ち遠しくて、足早に家路に着くのではない。

家では母と生後8ヶ月の愛犬が私の帰宅を待っている。
いゃ、本当に私の帰宅を待っているのだろうか?

わからない。

この1人と一匹は、日々の時間を共に過ごしている。
私は単なる食事係に過ぎない。

食事係との自覚があればこそ、
きっと お腹を空かしているだろうと想像すればこそ、
家路を急がざるを得ないというものだ。

母は、この子(犬)と共に過ごす毎日が 結構 楽しいらしい。

昨年春、13年8ヶ月を共に暮らした愛犬と別れた時、
言葉にできない孤独、受け入れ難い現実と共に、燃え尽きた感を覚えた。

もう、どうでも良い。
しばらく、捨て鉢な考えで暮らしていた。

母も寂しさを紛らわす方法が見つからなかったようだった。

家の中は、すっかり火の消えたようだった。
自分の年齢を考えた。
そして、さんざん悩んだ。
結果、この子を迎えて良かった。

生後5ヶ月頃

母は毎日、楽しそうだ。

私はと言うと…勿論 楽しい。

手の掛かる時期ではある。
ただ楽しいばかりではないけれど、
この子の成長を見ることが出来る喜びは何にも代え難い。

犬の生後8ヶ月頃を人間に例えたら8歳〜13歳を指すらしい。

食欲旺盛、知恵がつき、力も強く、
ずっしりとした体躯たいくが誇らしい。

日々、生きる方向へ向かっている。

その反面、我が家の人間はと言うと、
長い歩みを続け、坂道を上り、峠を越え、人生も下り坂の頃。

すべての生物は、この世に生を受けた瞬間から、
死へ向かっているに違いないのだろうけど、
我が家の人間は老体化し、明らかに死ぬ方向へ向かっている。

・・・・・・・

日々、生命力に漲ったみなぎったこの子と暮らす私たち人間は、
この子から幾許かのいくばくかの生命力を分けて貰っているに違いない。

返事は返って来ないけど、何かにつけて聞いてみる。

毎日、楽しいかぃ?

・・・・・・・

今日は、尻尾フリフリが愛らしい、まいぽーさんの画をお借りしました。
楽しそうな画をありがとうございました。


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