見出し画像

⚗️沼が映画「50Sグレイ」と小説の「グレイ」を愉しんだ結果

私は音楽と漫画の世界で生きてるので、映画と小説は無知なんですが、異国情緒さんと花屋さんからのレコメンドとあっては、チェックしなくては…。異国情緒さんは私に「007」の面白さを教えてくださいましたし、花屋さんは日々のレコメンド作品から感性が近いと思いましたので…。

「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」(以降、「フィフティ・シェイズ・オブ~」部分を「50S」と略します。)は、ドSでイケメンな経営者と平凡ノーマルな就活生がお互い一目惚れをするが、性的嗜好が全く異なるので、非常に悩む、というお話です。
横柄なスパダリに振り回されるのは、どの時代の少女漫画でも鉄板シチュエーションなので、展開がわかっていても鑑賞しなければならない理由は3つありました。

①グレイが⚗️ぽいと界隈で噂になっている。
→ぜひどこらへんかを知りたい。
②グレイの嗜好はBDSM
→よっしゃぁ!これがなかなか居ないんだよ!憧れの世界を覗けるぞ!
③グレイはサイコの気がある。
→サイコパス観察は私のライフワーク❤

こんだけコンテンツが膨大にあると、時間を投資するにはそれなりの理由が必要な時代ですしね。観る理由がないと楽しめないと思われるので、全フォロワー様に胸を張ってレコメンドできないのは残念なところです。しかし、世界的大ヒット(累計1.5億冊以上)を記録しているので、これが好きという方は、ワールドワイドに通用する恋愛センスを持っているのかもしれないです。

私は、先に映画「50Sグレイ」を観て、その後に小説「グレイ」を読みました。下表(自作)の背景ピンクのやつだけです。

画像1

映画は続編があと2本あり、合計3本あります。小説は映画の3本分が存在しています。
タイトルの冒頭に「50S」とつくと、いずれも主人公は女性(アナスタシア・スティール)の作品です。何もないと男性(クリスチャン・グレイ)視点の作品です。
しかし、残念なことに、後者の「グレイ」は日本語版がありますが、「ダーカー」と「フリード」は英語版しか刊行されておりません。
ピンク以外の部分を鑑賞済みという方は、聞きたいことが山程ありますので、教えてください。

私は米映画はエンタメとして観るぐらいで、あまり共感はできないのですが、視聴直後に何故こんなにもストーリーそのものに入り込んだのか自分を不思議に思っていました。
すると舞台はアメリカでも原作者が英国人だと、たまゆりさんが教えて下さり、非常に納得しました。英国は今も昔も私を裏切らない。
映画の出来は原作に忠実でした。また、作家は、テレビ局(BBCらしい)の役員をやっていたバリキャリの女性だと本の最後に記載がありましした。必要な取材も十分にしているので、ヘリの操縦方法やビジネストーク、全てのシーンを誰が読んでも違和感がない描写になっています。元マスコミ業界ゆえの顔が効く情報収集力と拡散力、そして家族の理解があったことなど、磐石な環境に才能が乗っかって、大ヒットしたんだと思います。人脈と才能だけで第二の人生も成功できたなんて、なんとも羨ましい…。

さて、前段が長くなりましたが、ここからネタバレありなんで要らん方は閉じてください。

せっかく⚗️フリークなので、まずどこが似てると思ったかについて端的に述べます。
①ドSで調教好き:そもそもそれがメインテーマなんで。
②洋服にこだわりあり:クローゼットが表参道のブティックみたい。アナの着る服も勝手にオーダーしちゃう。
③車好き:気分によって乗ってる車が違う。完全にコントロールできるから乗り物が好きとのこと。
④赤白黒:プレイルームの基調色。映画でこの部屋をみたら過半数の仔犬は「あーね。⚗️の自宅の地下にあるわー。」って納得するレベル。
⑤「グッガール」:ってたまに言っちゃう。
⑥ルールに拘る:薔薇の国感ある。
⑦瞳:灰色(小説には記述あり)

とかなんとか、数え上げればキリがなかったと思います。が、もちろん決定的に違うことも沢山あります、職業とか。経営者と教育者はカリスマ性が試される所は似てますけど…雰囲気はだいぶ違うでしょうね。あとグレイ氏は子供の頃から養母を喜ばせるためにピアノを練習していたので、音楽好きな設定です。(小説に出てくる普段聞いてるBGMがとても私好み。フーファイとかモーターヘッドとか…Four Tetが出てきた時はガッツポーズを決めました。)⚗️も音楽好きそうですが、サム君のピアノを素直に褒めてるところからして、あまり自分では演奏しないのかな、と思っています。

まだ言いたい事ありますが、⚗️比較は、そんなところで。

次に、BDSM描写についてです。
ノーマルな人のセッをグレイ氏は「ヴァニラ・セッ○ス」と呼んでるんですが、結局、大半はこれです。もう前提をすっ飛ばして、ヴァニラしまくってらっしゃるんで、私はあの新宿の派手な宣伝トラックの音楽が脳内で鳴り続きけます。
「あれ?できないんじゃなかったのかよ?いいじゃん…ヴァニラできるんならそれで…。勃たないんだったら同情するけどさぁ…。」と始終ツッコミをいれながら、でらエロいシーンを追う羽目になります。が、それはそれで神に感謝です。

プレイルームでのBDSM行為は、映画は一回くらい、小説は二回くらいありました。一回目は鞭をメインに使ってました。全然痛そうな感じはしないです。むしろ気持ち良さげだなぁ、みたいな。あとは「なんでグレイ氏は半裸でジーンズなんだよ。」とか、「棚から目隠しの色を吟味してるのがいいな。」とか、妙な所が気にかかります。
小説の二回目の方は更に夢が広がってた…。音楽を使うんですよねw いや、笑ってはいけない。そう、ちょっと面白いんですよ、プレイルームのグレイ氏。専用のボールみたいなの二つ彼女の中に入れて尻を叩くみたいな行為もあったんで、ほえーっそんな事すんのかって感心したりもする。
ヴァニラはリアルなんでこっちまでエロい気分になりますが、プレイルームは何が起きているか興味津々で、断然こっちの方がエンタメになってます。ただまぁ、そこは🇬🇧、大袈裟にせずに官能的になれる範囲で仕上げてくれるのがボーテです。
欲を言えば、Bondageファッションセンスが私には足りなかった。拘束具モチーフが好きなんで、もっとそーゆーのが観たかったな…。

最後にサイコ感についてです。
私はここらへんの描写が一番刺さった。
映画はもう続編や原作を観る必要がないレベルに私の中では完璧だったんですが、気になったのは二点。
❶ なんで、「50」なの?
❷ なんで、一緒のベッドに寝れないの?
❶❷が気になり過ぎたので、他の関連作を漁って答えを探す事に決めました。続編は回答がありそうにないんで保留。答えが書いてそうな男性目線の「グレイ」を読む事に決定。私は小説を読まないので、合計1000ページ弱の文章はだいぶ目眩がしたけど、仕方ないから全集中で読む羽目になる。
「1ヶ月かかるんじゃね?」と思ったら、たった三日で読み終わった…。理由は、一人称がグレイ本人なのでワザとにロジカルな無駄のない文体にしているから。
「今すぐファックしたい。」
が何回出てきたか…ストレートでよい😂
あと内容が、ビジネス、契約内容、乗り物の操縦方法、メール本文、とかなんで、仕事の日報みたいな感じ。私に馴染む文体なのだ。だからスラスラ読めた。

結論、❷についてはわかった。
幼少期の悪夢を見て夜中に飛び起きるのと、人に触られるのが恐怖だから。
人に触られたくないのは、幼少期にママと無理矢理引き離されたから。
ここらへんの過去シーンはグレイ氏が夢を見てる前提で描かれるんだが、正直、胸が痛すぎて読み飛ばした。いや、ツラいって、やめろって。それまでに何百ページもグレイ氏の一人称でストーリーを追ってたからさ、もう他人事じゃないわけよ、辛いわけよ、ほんと。

極め付けは、彼女の尻を叩き過ぎた後の心理描写。アナスタシアは許してくれるはずだ、と自分を落ちつかせるために、必死に脳内で打開策を探しまくってる数ページがあるんだけど、もうこれが、辛くて。私は結末を映画で知ってるから尚更、可哀想でさぁ。
そうだよ、グレイは悪くねーよ、ルールに従っただけだよ。
だけどさ、ダメなんだよそれやっちゃ〜😭😭😭
ルールを盾にして、自分の都合を優先し、誰かの心を壊すとか…。

映画はそこまでグレイ氏の過去や感情がわからないので、別れるラストはそれなりに納得いったんだけど…小説の方はキツい、こーりゃキツい。
しかし、救われた事にラストシーンは、続編に続くべく、グレイ氏がアナスタシア奪還計画を練り始める明るいラストだから本当に、ほんっとーに救われた。

❶の件は結局わからなかった。
でも「101匹ワンちゃんも、数字にに意味ないよな?」って。
日本みたいにあんまり数字に意味をもたせない民族なのかもしれない…ほんとに?

もう、私は英語版しかない「ダーカー」と「フリード」が読みたいんで、誰も翻訳しないなら、私が翻訳したる…と思いはじめてるが、この錆びついた英語力では何年かかるやら。
やはり素直にプロの手でお願いしたい。
何とぞよろしくお願いします。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?