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クリスマス仔犬祭用クル監構想

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クルーウェル先生、今日はどこで何をしていますか?
私の国では、クリスマス・イヴは大事な人と過ごす日です。
先生はおモテになるから、マネキンのように美しい女性を連れて、師走のゴージャスな街を楽しんでるんだと思います。
先生に会えないホリデー、私はずっと苦しいです。

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⚗️「ん、んー。この色は目がチカチカする!もう少し淡くて、でも存在感のある品はないか?」
老舗デパートの売り場で女性店員と⚗️がストールを吟味している。
「それではこちらはいかがでしょう?クリスマスローズの花弁の色を細かく再現した一品になります。」
⚗️「Excellent!見事なグラデーションだ、これにしてくれ。」
若い男性の店員が割って入ってきて、声をかける。
「サー、全ての商品の準備が完了しました。」

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クリスマス仕様のショップバッグを両手いっぱいにもった⚗️に続いて、更に大量のショップバッグを運ぶ男性店員が店舗のドアをくぐる。
道端に駐車された赤いクラシックカーのトランクと、助手席に商品が置かれる。
⚗️「どうもありがとう。また来年もよろしく。」
男女店員2名のポケットに魔法で大量のマドルを添える。
「Thank you very much, sir. 素敵なクリスマスを!」
まるでサンタのそりのような車は、星で飾られた目抜き通りを消えていく。

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モストロラウンジで、退屈そうなフロイドと寂しそうな顔をした監督生はグリムを抱きながら、寄り添ってB級ホラー映画を見ている。ジェイドはテラリウムを作成中、アズールは税金の年末調整で忙しそうだ。

🦈「あは!あのゾンビ、イシダイにそっくりじゃね?」
🐶「ほんとだ!しかも今、グッボーイって言ったよ(笑)」
突然ドアが開いて冷たい空気が入ってきた。

⚗️「いい子にしてるか、仔犬ども?」
生徒「!?クルーウェル先生!?」
特にビビっているのはフロイドと監督生。

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🐙「どうしたんですか、急に」
⚗️「クリスマスだからな!お前達には特別にプレゼントを渡しにきた!」
🦈「げぇぇぇぇ、ぜってぇ宿題だぜ、これ。」
🐬「おや…でも、ほんとのプレゼントもありますよ?わ!完売で入手できなかったクリスマスティーです!嬉しい!」
⚗️「フフ…サンタ様よりクルーウェル様だ、よく覚えておけ!あと各自のウィークポイントをカヴァーする宿題を出す。年明けのテストに期待しているぞ!」

⚗️はプレゼントと、追加の宿題を渡していった。
フロイドには、木製で形の良いシューキーパー、アズールには著名なデザイナーを記念して作成された入手困難な北欧のコイン、グリムには最高級の毛ブラシ。監督生には・・・
「君にはこれだ。」

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淡いピンクを貴重としたストールが渡された。
放心状態の仔犬。
🐙「クルーウェル先生、お心遣いに感謝いたします。今から一緒にお食事でもいかがですか?すぐに手配します。」
⚗️「いや、必要ない。これからパーティーを5件、ディナーを3件ハシゴだ!交友関係が広いと辛いな。」
🦈「すげぇ~。それで今日、キメッキメなんだぁ~!」
⚗️「そうだ、キメッキメだ!ついでにカラダも仕上げている。」
🐬「わぉ!見せてください。」
⚗️「いや、もう出発しないと法定速度で帰れない。それでは仔犬たち、良い夜を。」
⚗️は颯爽と出ていってしまった。

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🦈「すんげ~機嫌よかったな、イシダイ。」
🐬「さて、私達も今夜はチキンを焼きましょうか?」
🐙「仕方ない、ケーキでも揃えるか。」
グ「やった~!」
おもむろに夕飯の支度をはじめようとする3名と一匹を横目に監督生がラウンジの外へ出ていく。

⚗️は、駐車場まで近道をしようと道を外れて、新雪の上を歩いていた。魔法で靴をコーティングしているので、埋もれずに普通に歩ける。
🐶「せん・・・せぇ!」
遠くから、声が聞こえて振り返る。

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ズボッと雪にはまった監督生が見えた。
⚗️「何やってるんだ!コートも着ないで!」
慌てて助けに行く⚗️。
🐶「先生の、コレあるからあったかいです、ありがと…ございます。」
⚗️は、無造作に巻かれたストールが美学に反したので魔法で良い感じに結び直した。
⚗️「これでよし。よく似合ってる。」
頭をポンポンと叩いて、軽く微笑んだ後、監督生を背にするが、袖を掴まれてしまった。
振り向いた⚗️は、ギョッとする。

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彼女がボロボロと泣いているのだ。
⚗️「おい!なぜ泣くんだ、どうした?」
🐶「きょ・・・せんせにあえてほんと・・・うれしくて・・・」
⚗️「なにも泣くことはないだろう!」
⚗️は周囲を見回した後、監督生を毛皮に中に隠す。

P.10
⚗️「コラ、駄犬。命令だ。早く泣きやめ。」
🐶「むり・・・です」
⚗️「あぁ、もう!遅刻決定だな。」

真っ白な世界に監督生をスッポリうずめた先生は、空を見上げてしばらく動けないでいた。

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