あなたが見ているその子は、ほんの一部でしかない。
車の中で高3次女がこんなことを話してくれた。
「(友達の)Mはさ、塾と学校でしか勉強しないわけ。家ではしないから、Mのお母さんは勉強してないと思っててすんごいうるさいんだって。なんでそうなるん?って思うよ。」と、ちょっと怒りながら。
そーかそーかと聞きながら思い出したことがある。
次女がまだヨチヨチ歩きくらいの頃。
当時私は子育てコーチの仕事が忙しく、週末も家を空けることが多かった。
そんな時は、夫が次女をみてくれていて、よくマンションの中庭で遊ばせていたのだ。
平日のある日、私が次女を連れて中庭を歩いていると、近所のパパと遭遇した。そのパパは次女にこんな風に声をかけた。
「お!今日は珍しくママと一緒なんだね!良かったね~!」
(へ?珍しくってなんだ?)
一瞬、どういう意味か分からなかった。
挨拶して別れて、ややしばらくしてから、「あ、そうか、彼は、週末にうちの夫が次女を遊ばせている姿しか見ていなかったからだ!!」と分かってきた。
「あのね、あなたね、ほぼ毎日、私がみてるんです!
あなたが見かけたのは、ほんの、たまーの一日なんです!!」(心の声)
と、ふつふつと怒りとまでいかないけれど、釈然としない気持ちが沸き上がったのだ。
ということがあったなぁということを、次女の友達の話で思い出し、Mちゃんも、その時の私と同じような気持ちなのかもしれないと思いました。
「ふん!知らないくせに!見てないくせに!」と。
見えているのは、その子のほんの一部。
親は、子どものことはよく分かっていると思いがちだけれど、決してそんなことはないと私は思うのです。
親の見えないところで、何をしていて、何を感じて、誰とどんな風に笑って、どんな風に怒ったり泣いたりしているのかなんて、分からない。
分からなくて当たり前なのだ。
ついて歩いてるわけじゃないし、心の中まで覗けるわけじゃないのだから。
それでもMちゃんのお母さんのように、「勉強しないように見えている」我が子に向かって、何か言いたくなるということはあるでしょう。
言わなくていいことを言いそうになる、そんな時はどうしたらいいのか。
対処法を3つお伝えします。
言わなくていいことを言いそうになった時の対処法3つ
言わなくていいのに・・・
言わない方がいいのに・・・
と言う言葉が出そうになったら、
①黙る
黙って、心の中で6秒カウントする。
「怒りの感情のピークは6秒間」と、アンガーマネジメントでよく言われています。
②深呼吸をする
6秒数えても感情が収まらない時は、深呼吸をしましょう。
感情が少しでも落ち着くまで続けます。
③鏡を見てニッコリ笑う
これは子育てコーチ時代に、ママ達とよく実践していたことです。
鏡に映る自分の鬼の形相を客観的に見てみて、「これじゃ老ける!!」と思って切り替えられたというエピソードがありました。
言わなくていいことを言いそうになったら、この3つ、ぜひやってみてください。「あちゃー、また言っちゃったよ・・・」になる前に。
親の見えないところで、親の思っている以上に、子どもは考えたり感じたりしながら、自分の人生を積み上げているのです。
①②③をやりながら、子どもの姿を想像してみましょう。
見えていないのは、子どものことより、自分のことかも。
子どもが高校生ともなると、もう母親としての役割は終わりに近づきます。
我が家の次女は高3なので、ほんっとに、気付いたらやることなくて寂しいくらいです。
そんな、いわゆる「卒母」の世代になって思うのは、自分のこれからの人生をいかに充実させていくか。の重要性です。
母の役割から解放されて、「好きにしていいよ」と言われてもどうしたらいいのか分からない・・・
という声を多く聞きます。
「子育て」という長い時代の終わりを迎える人生のこのステージは、誰かのための自分から、自分のための自分へシフトしていく時だと思います。
自分自身だって、まだ見えていない、知らない側面がたくさんあるのです。
子どもの巣立ちまであと少し。
子どもに「勉強したの?」なんて言う暇がないくらい、自分自身の新しい人生の創造に集中してもいいのかもしれませんね!
そうは言っても難しい・・・
自分の人生に集中すると言ったって、何からどうやるの?!
と思う方は、卒母世代の「私には何もない」を片付ける、グループセッションを考え中なので、フォローしてお待ちくださいませ!
良かったら、「卒母」の足音を聞きながら、あなたの心に渦巻いている
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・子どものことや自分のことで「見えてなかったかも」エピソード
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