暗号資産について学ぼう!取引所編(1):暗号資産とは?基本から理解する取引所の役割
この章では、暗号資産の基本概念から始め、取引所の種類や選び方について詳しく解説しました。
イントロダクション
暗号資産(仮想通貨)は、ビットコインの登場以来、金融の世界に新たな風を吹き込んでいます。ブロックチェーン技術に基づき、中央機関の介在なしに取引が可能なこの革新的な資産クラスは、投資、送金、決済手段としての利用が世界中で拡大しています。しかし、暗号資産市場への参入を考える際、まず理解すべきは「取引所」の役割です。
取引所の種類とその機能
暗号資産の取引所には大きく分けて二つのタイプが存在します。中央集権型取引所(Centralized Exchanges, CEX)と非中央集権型取引所(Decentralized Exchanges, DEX)です。
**中央集権型取引所(CEX)**は、ユーザーの資金管理を取引所が担い、注文簿を通じて売買が行われる仕組みを持っています。セキュリティ、ユーザーインターフェースの使いやすさ、サポート体制の充実など、多くのメリットがありますが、運営主体に対する信頼が必要であり、ハッキングリスクなどの問題も抱えています。
**非中央集権型取引所(DEX)**は、スマートコントラクトを利用して、ユーザー間で直接取引が行われるシステムです。取引所が資金を管理しないため、ハッキングリスクが低く、匿名性が高いというメリットがあります。しかし、CEXに比べると利用者数が少なく、流動性が低いことがデメリットとして挙げられます。
取引所の選び方
取引所を選ぶ際に考慮すべき点は、取引量と流動性、セキュリティと信頼性、手数料構造、サポートされている暗号資産の種類です。特に、国外の取引所を利用する場合には、2022年にFTXが破産した事例のように、予期せぬリスクが存在することを認識する必要があります。FTXの破産は、取引所の運営透明性やリスク管理の重要性を再認識させる出来事でした。また、国内の取引所を選ぶ際には、金融庁の登録を受けているかどうかも重要な判断基準になります。金融庁に登録された取引所は、一定のセキュリティ基準や運営基準を満たしていることが確認されており、ユーザーにとっては一定の安心感を提供します。
まとめ
暗号資産の世界は複雑で変化が激しいため、取引所選びは慎重に行う必要があります。取引所の種類を理解し、自分の取引スタイルやセキュリティへのニーズに合った取引所を選ぶことが、暗号資産投資の第一歩です。次章では、暗号資産の購入方法について具体的に解説していきます。