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庭仕事

実家の庭に植わっている樹木の剪定をした。

何年も植木屋さん手入れしてもらっていないのて、木が成長しすぎて不具合が出始めているのだ。

まず、ブロック塀の脇に地植えした、つる性で夏になるとオレンジ色の花を咲かせるノウゼンカズラが隣の家の敷地はみ出している。大きなつるを1本だけ残して、他はバッサリ切り落とすことにした。

ます、隣の家にはみ出している花や蔓を切り落とす。それから根元のつるの太い部分をノコギリで切断する。これだけではブロック塀やフェンスに絡んだつるの部分はそのままなので、上部の細い部分から、両手でつるをつかんで引き剥がす。

根元に近い部分は、ブロック塀の隙間にまで、根を張っているので簡単にははがせない。アンコールワットの仏像に絡みつく樹木のようになっている。思いっきりひっぱったらブロック塀の方が壊れた。コンクリートの表面が剥がれたのだ。あまり無理して全部はがそうとすると、ブロック塀全体が崩壊してしまいそうなので、しばらく放置して全体が枯れるのを待つことにした。

次にノウゼンカズラの隣にある、松の枝を落とす。玄関先の駐車スペースにまで、枝が張りだしていて、車に接触するようになったのだ。こちらは苅込鋏でチョキチョキと横に大きく張り出した枝を切り落とす。

次にその隣の、花桃の木を根元に近い部分から枝を切り落とす。半分くらいのボリュームにさせた。これで、木の根元に入り込んで草むしりできるようになったと母は満足そう。

玄関前で切り落とした枝を、家の敷地に隣接する雑木林に持っていく。ここに積み上げておくのだ。2,3年もすれば分解して跡形もなくなる。まちなかなら、草木もゴミの日にだして処分してもらうことになるけれど、田舎なら人目のつかないところに積み上げておけばいい。

日が昇って暑くなってきたので、この辺でやめてもよかったのだが、剪定作業を始めてみると、ボサボサに伸び放題の枝が気になってしょうがない。

裏庭の木蓮の木は苗木を植えてから20年くらいたっているのだが、一度も剪定していないので、根元のすぐ上から枝が伸び放題で、枝同士が交錯して、木に近寄ることもできない。樹高は5メートルくらいで、上の方も枝が横に広がっている。

上の方はそのままにして、根元から人の背丈くらいまでの部分の枝を全て落とすことにした。永年ほったらかしなので、枝分かれした部分から、それぞれが伸び放題。どれが幹なのか、どれが枝なのかわからないくらい錯綜している。木蓮は根元の幹からも小枝をのばして葉っぱをつけている。葉っぱと枝を全て切り落とした。

苅込ばさみで太刀打ちできないくらい太い枝はノコギリで切り落とした。冬になって葉っぱを落とした頃には、これ以上背が高くならないように、木のてっぺんもバッサリ刈り込むつもりだ。大木になって、雪で倒れたりして近所に迷惑をかけるわけに行かない。

裏庭には他にも、柿、いちじく、びわが植えてある。どれも剪定していないので、横方向に奔放に枝をのばしている。全部刈り込んでスッキリさせたい所だが、ここまでで2時間くらい作業をして草臥れたので切り上げた。来週のお盆のときに裏庭の草刈りと一緒に続きの剪定をやるつもりだ。

植物の繁殖力は恐ろしい。人間が手を入れない限りは毎年かならず成長して大きくなる。植物は自ら動かないからといってバカにできない。それに比べて人間の力などはかないものだ。父が開墾して畑にした裏庭も、放置すれば雑草が生い茂り、隣の竹藪から竹が侵食して、つる性の植物がおおい、5年もすれば元の雑木林に戻ってしまうだろう。

まちなかに住んでいるとあまりそんなことは意識しないが、田舎の雑木林の隣に暮らしていると、日々植物の圧力を感じる。母に言わせると、圧力は植物だけでないらしい。ハクビシンもスズメバチも狸もムカデもヘビも油断していると家に侵入してくると言っていた。

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