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ベンチャー企業が紙の社内報を出したら会社と家族がつながった
ビットエーは2015年7月に社内報の発行をスタートしました。その時点ではまだ社員数は50名ほど。一般的には社内報を発行しなくても、チャットツールや社内SNSの導入などでコミュニケーションは事足りるレベルと言えました。
しかし、あえて紙の社内報をスタートしたのには、ビットエーの勤務形態が大きく関係しています。
ビットエーではお客様先へ常駐する社員が多数いて、さらに複数拠点あることから、社員間のコミュニケーションが薄くなりがちでした。(現在もですが)
もちろんですが、本社、各拠点ごとの同じ職場で働く人たちの間では、当然ながらコミュニケーションが生まれています。しかし、本社と拠点、拠点と拠点の社員の接点はあまりありません。
顔を合わせるのは年に何度かある社内イベントくらいで、月に一度も会わない人が多数。どこかですれ違っても、同じ会社で働く仲間だと気が付かないレベルです。
社員が何千人もいる大企業ならともかく、社員数が50名ほどの会社において、このコミュニケーションレベルは問題がある。
もっと親密にしたい。
当時はどんどん社員数も増加していたことから、早急にコミュニケーションツールが必要だと判断したのです。
なぜ紙の社内報なのか
コミュニケーションツールが必要なことはご説明しました。しかしなぜ社内報、しかも紙(印刷物)なのか。
社内SNSの活用や、SkypeやZoomなどのオンライン会議をこまめに行うことではダメなのか。という意見もありました。
しかし社内SNSにしてもオンライン会議にしても、お客様先に常駐している社員からすると使いにくいツールなのです。お客様先によっては接続できるサイトに制限があったり、会議のためのスペースを専有できないことが多い。
そこで、あえて紙の社内報の発行となったのです。紙の社内報を全社員に配布する。そして好きなときにじっくり読んでもらう。
Webではなく、あえて印刷することでリソースやコストはかかります。しかし大きなメリットもあります。デジタルじゃなくて、紙の印刷物といったアナログな着地をしたのには理由があるのです。
このデジタルな時代、印刷物よりもデータの方が残りやすいと考えますよね。しかし、アナログには振り返りやすさ、ふとした時の手に取れる強みがあります。
例えば、スマホに入っている写真を昔々まで遡ることは、よほどの機会がない限りしませんよね。でも、本棚や収納を整理していて、偶然アルバムやプリクラ帳が出てくることってあるじゃないですか。
思わず手にとって見てしまう。そして懐かしむ…。
特に、社員インタビューで自分が載っている社内報は大事にとっておきますよね。
さらに、紙の社内報にすることで会社からのメッセージが伝えやすくなりました。
全社メールでも用件を伝えることはできます。しかし、単なるテキストと、画像やイラストを使った社内報でのお知らせでは、伝わり方が違います。
社長や役員の考えも、社外秘の社内報だからこそ言えること、伝えたいことがあるはずです。
全体会議などで話したことを補足したり、別の角度から伝えたり。
相互理解を深めるツールとして社内報を活用する。そこには期待を超えるものがありました。
会社と社員を超えて、家族にもつながる
そして何よりも大きな効果が、社員が自宅に持ち帰り、家族に見せられるようになったことです。(社外秘だけど家族に見せることはOKとしています。)
夫や妻の働いている会社がどんなところなのか。
父や母の働いている会社はどんなところなのか。
何をしている会社なのかはざっくり知っていても、どんな人が働いていて、社長(経営者)の考えていることまではわかりませんよね。でも、社内報から読み取れることは多くあります。
仕事のことを家族に話す機会はあまりないかもしれません。少しは愚痴などを言ってしまうこともあると思いますが、どんな人が仲間で、どんな業務、プロジェクトに関わっているかなど、あえて話しませんよね?
もし残業する日があったとしても、会社のことを知っていれば理解してもらえるようになります。家族参加型の社内イベントがあったとして、知らない人が多くいる、しかも家族の職場の人、参加のハードルが高い…と思っていたものが、低くなるのです。ちょっと参加してみようかなと思ってもらえる。
会社と社員をつなぐ目的を超えて、家族にもつながりを持たせることができたのは本当に嬉しい結果です。
社内報が生み出してくれるもの
ワークライフバランス、働き方改革など、仕事に対する姿勢や考えも多様性が求められるようになっています。
社員数に関係なく、会社ごとにコミュニケーションの質や量も異なる中、もしビットエーと同じようなお悩みをお持ちなら、社内報で解決に向かうかもしれません。
誰かの参考になれば幸いです。
それではまた。ビットエーCC室のゆうせいでした。