【超基礎】短歌の技巧についてまとめた
なんちゃって短歌まとめを投稿してる私。
これを機にちゃんと学ぶぞということで、短歌に関する本を読んだので雑にまとめていく。長いけどタメになる。
今日読んだのは2冊
『今日から歌人!』江戸雪さん
基礎や技法メイン、入門書
『はじめての短歌』穂村弘さん
感情揺さぶる短歌を目指すための価値観
※私が好きな歌人。怖い歌はいい歌ってずっとおっしゃってる。
今日から歌人!
・短歌の形
57577からなる31音
和歌と呼ばれた頃から1300年以上も存在
字数の変動、1行に書いたりとあらゆる形の変動が可能
31音にするのは、ひたすらな引き算
・31音で伝えられるはずがない
→一言に置き換える技術が必要
→象徴となる単語を見つける
・短歌の粘り
31音しか使えないという制約のなかで生み出される力
▼作り方
・題材の1つに焦点をあてれば全体を伝えることが可能
例)うさぎの特性「耳」だけに注目を置く
・次に自分がどうしているかを考える
見たままを言葉にすると材料が多すぎる
→①客観的に見る ②もう一度違う目で見る
・「自分の言葉」を見つける(動詞を選ぶ)
弱さや醜さを晒け出す覚悟をして作るのが短歌
短歌は誰かをすくうほど生やさしいものではない
短歌の技法を知る
短歌は結論を出さないほうがいいことが多い
→言葉が表現してくれるなにかを待つ
地名&人名から起こる気持ちの揺れを表現
▼短歌とは
元々和歌のひとつの形態
→新古今の頃になると短歌だけになった
・和歌→生活から離れた楽しむ教養
・明治時代の近代短歌→生活に密着したもの
▼短歌の種類
死者を悼む「挽歌」
恋愛をテーマとする「相聞歌(そうもんか)」
台所を舞台にする「厨歌(くりやうた)」など
技法まとめ
▼破調
破調は上の句か下の句どちらか
・字足らず
欠落の1音は、小さく息を吐くことで、寂しい内容に鮮やかにこたえる
→空白の音をどこで呼吸するか探る
・字余り
リズムに乗せて読めば破調を感じさせない
字余りの方が容易、許容範囲が広い
▼語体
・口語体
重い内容を詠うときはあえて淡々と
→ 言い足りなさは読者が補ってくれる
→呟く、ゆっくり投げかける効果
・文語体
古典の言葉は短歌のリズムに乗る
⇒自分がどちらの文体で表現しているのかは意識的であるべき
▼鉤括弧
▼オノマトペ
・身体が感じた独自の音
コツや考え方
・場面の説明を省略し、代わりに無関係のものを置くのも技法
→読者に想像を膨らませ、1番伝えたかったメッセージに辿り着く
・場面、心情、情況に陶酔しすぎない
→読者を冷めさせてしまう
・五感で感じることも大切だが、イメージを深めることも大事
→ちょっとした嘘は不思議な深みを作る
・二十首のうち、一首くらいは感情を爆発させてよいもいい
・ひとつの言葉に特別な思い入れを持つと、スリリングな時間を持つことができる
・リズム、調べ、流れ、母音の重なりを工夫
→ひたすら声に出すことで体感
・歌は誤解されるもの
→歌は自分自身ではない、違う性質を持つもの
→その怖さと快感
▼すべきこと
1誰かに読んでもらう
2自分の歌を知る
3自分以外の歌人を知る
はじめての短歌
・一瞬考えることはコミュニケーション
・言葉はラベルだから、それをぺたりとはられると、心が動かない
・短歌における価値は逆
→「生きのびる」ための言語体系から「生きる」ための言語体系に、シフトする。
※「生きのびる」=食べる寝る
「生きる」→それぞれ人による
▼小さな死の感覚
→純粋に個人的な体験である死の慄きにこそ「生きる」感覚が宿るのであって、万人が「生きのびる」ために有益な情報は短歌には不要
→社会的に価値のないもの、換金できないもの、名前のないもの、しょうもないもの、ヘンなもの、弱いもののほうがいい。
→当然の感情が、「それ以上の感情」をせき止めてしまう。でも、短歌は、「それ以上の感情」を求めるもの
ここからは世界が展開する。「それ以上の感情」があふれる余地がある
▼題材、言葉選び
・「生きる」ためにはOKなものをはかる尺度はシンプルなもので、それは忘れられないかどうか
・「生きのびる」という強制力から自由になっているものを見ると、心が吸い寄せられる。
・世界には人間以外の動物もたくさんいる。でも社会にはいない。
→詩歌は、人間に対する異議申し立てをする痛烈な武器であり批評のツール
▼共感を得るには
・ワンダーからシンパシー、驚異から共感。
→本当にあることをただ言ってもあるあるにはならない。共感ゾーンをそのまま狙いにいっても共感してもらえない
・底知れぬ油断感
・いい短歌はいつも社会の網の目の外にあって、お金では買えないものを与えてくれるもの
おわり
これを機に短歌をもっと詠んでいくぞ〜
うたよみん、Instagramでも詠んでいるのでぜひ見てみてください!