「自宅で亡くなる」現実
祖母の月忌を済ませたので、亡くなった日の行動メモをはっつける。
淡々としてて薄情に見えるかもやけど、忙しかっただけなので、ご了承ください( ̄^ ̄)ゞ
※サムネは自宅と関係ない場所です。
7時半 遺体発見
息がない祖母→救急に電話
→救急車と謎に消防車が到着
すごい人数の隊員さんが田舎の道路に溢れる。
どう見ても息途絶えているのに、死亡の確認は医師しか認められず、救急車が着くまでは心臓マッサージをしてとのこと。肺の音だけが聞こえた。
8時 地元のポリスメン到着
発見時の状況確認
家族構成や誕生日を聞かれる。
私の誕生日が2日後だったので、「あっ(おめでとうとも言っちゃいけないしな)」と言葉を溢すポリスメン。私も同じ気持ちだよ。おばあちゃん、ギリギリアウト。
連日全国区で報道されるような大事件が同じ所轄&朝から3人死亡連絡があるということで、警察署の人員が足りていない旨の説明を受ける。寒い日は老人に注意。
もしや謎の消防車は、緊急車両がなかった末の乗り物だったのでは?と推測。
8時半 遅れて鑑識さん(?)刑事さん到着
→遺体が警察署の安置所へ運ばれる
死後硬直のある遺体の移動なので、家族の方は見ない方がいいと言われる。
ホッカペついたまま、横にヒーターがあったので肌自体はあったかかったのが不思議。それでも死後硬直はある。
パトカーと車が4台停まったので、我が家の駐車場がパンパンに。お隣の駐車場を借りに行く。
→取り調べ開始、事件性がないかの確認
ドアや窓が開いていなかったか、普段の行動や病歴などを聞かれる。
〜部屋の電気(活動状況)の確認時〜
私「22時半には電気が消えていました。」
刑事さん「なぜその時間だと?」
私「流星群を見ていた方向なので…」
というロマンチックな回答してしまった。なんか恥ずかしかったし、間違えていたらという気持ちになった。人の記憶ってほんと曖昧。
9時半 親戚が集まる
今まで見たことのない駐車数に近所の人が我が家を見つめる。
1人の年配隣人に何があったのか聞かれる。この忙しさが見て分からぬかと水戸黄門のお付きの気持ちに。どんなことでも野次馬っているんやなあ、田舎なら特にかもしれんけど。その人の無神経さにちょっとイライラした。
10時 部屋の大掃除
遺体があった場所の整理、仏間の整理から家全体を掃除しまくった。お通夜やら葬式やらで人が集まるため。今年はカメムシが多い。
11時 謎の親戚がくる
誰すぎる人から「大きくなったね」と言われる。私は未だに身長が伸びているので、どちらかといえば当てはまっている、というアンケート結果のような答えを示す。正直この忙しい時には来てほしくないという気持ち。
12時 昼食を買い出し
朝ごはんも食べれていない状態だったので、家にきた親戚分の弁当も買いに行く。ほっともっとのお姉さんは大量の注文に困惑していた。ごめん。
13時 親戚がくる
親戚多いな。おばあちゃんの遺体を見て泣き崩れる。悲劇の死として捉えてたみたいけど、85でぴんぴんコロリンやったから、私は割と羨ましいと思ってる。私は内孫やから「そろそろお迎えきそうやな」と分かっていたけど、遠くにいる親戚はそう思ってなかったみたい。サイコパスではないと願いたいけど、この気持ち(テンション)の差は受け入れ難いものがあった。その親戚は、最低でも85歳までは生きたいって言ってたから、感心する。私も私の両親も70いけたら御の字だなと思っていたので、寿命の予定は人それぞれ。
14時 警察署へ
全国区の事件により、ど田舎の警察署は報道陣とその車で埋まっており、邪魔で停められなかった。
事件関係者か?と疑いの目で見られるが、検死書類を取りに行くだけのため、堂々と署内を歩く。
人手が足りておらず、警察署の皆さんは立ちっぱなし、喋りっぱなしだった。報道陣は1、2グループだけで良いと思うよ。
おばあちゃん、こんな日にかぶるなんて流石や。ただでは死なんな、ちょっとおもろいゾ!
15時 遺体を家に戻してもらう
葬儀屋さんに移動と安置依頼、なぜか楽しそうな声色で「本当はあの事件の葬儀担当だったんです」と顧客情報をカミングアウトされる。全方向に失礼極まりないから、やめといた方がいいよと思う。「眠っているようだ」と皆が言うのに頷けるくらい安らかな表情。顔の周りに置かれる白い箱はドライアイスらしい。線香の火は絶やしたらダメ。
16時 検死の書類ができたので病院へ
検死代だけで35000円かかって驚いた。私の治療費よりも高い。(それでも高齢者なので10%)
死んだ後でもお金はかかる。もう何も治らへんし、戻らへんのに35000円は高いのか安いのか。
死亡届のコピーは10枚くらい必要
17時 仏花や必要なものを購入し帰宅
休みなしなので間食をはさむ
葬儀屋との打ち合わせ
高かったのに、質は悪かったので、両親の葬儀のために今から準備しとこうと思う(後日談)
18時 ここで手記は途絶えている
翌日の通夜と葬式、親族への連絡などを済ます。あとは覚えていない
【結論】
❄️病院でなく、家で死ぬのにはなかなかコストがかかる(お金だけでない)
❄️遺体を目の当たりにしたときの言い得ぬ感情はきっと忘れない
❄️健康寿命って大切
❄️自分や親が死ぬ前に通帳類や葬式のことは話し合っておくべき(エンディングノートを共有しよう)
人が死ぬときはまぁ大体突然のできごとだし、パニクって対処できないと思うので、誰かのなにかの役に立てれば良いなあと思います。が、それを願うのは不謹慎ですね…
しんみりするので、私がおもろくて好きだなと思っていた祖母の行動で締めます。
「喉が渇いたら豆腐かもずくを食べる」
最後までご覧いただきありがとうございました。