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論外な私とノーマークなビスコッティ

今日、若い女の子たちに、 すれちがいざま
「40代は論外」ってボソッと言われたよ。

でもね、大人になると変わるんだぜ。

「貧乏人は論外」

あ、どっちにしても論外だった。

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ラジオ番組の子供たちの素朴な疑問を受け付ける番組の中で、天文学者への質問で

「流れ星に願いを3回言えたら、本当に願いが叶いますか?」

学者さんはすぐに

「叶います。なぜなら、いつ現れるとも分からない流れ星に3回も願いを言えるのなら、その願いをいつも強く思っていたり、そのことについて常に考えているからです。そういった願いは必ず実現すると思います!」

との回答でした。

そんな事を知り、大いに納得したものです。
そしてその日の夕方、ある出来事に関して部下と話をしていました。

その時、『やる気』の話になりましたので、ちょうど良い流れ星の話をたとえ話として言おう思いました。
その時、ふと頭をよぎったのが、流れ星の話は正直にラジオで聞いたと言うべきか、さも自分自身が考えた話のように振舞うか。

考えた結果・・
『今日ラジオで言ってたんだが・・』

しかし・・

『さっきの話、すごく納得出来る話ッスねぇ』

チッ 自分の話にしときゃ良かった

そんなこんなで皆さんもどこかで聞いた話を
人にどのように伝えるか考えた事ありませんか?
わたしはよくあります。しかもその話の信憑性が怪しいとなおさらです。

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実はここからが本題

みなさんはクッキーとビスケットの違いってわかりますか


よくわからないって言う人が多いんではないでしょうか。
その二つだけでもよくわからないのに
さらにサブレまで加えるともうチンプンカンプンですよね。

実はわたしこの3種類に関して先輩から違いを教えてもらった事があります。
① クッキーはアメリカ生まれ
② ビスケットはイギリス生まれ
③ サブレはフランス生まれ
④ ①~③は全て同じものだが、日本に入ってきた順番や
  入ってきた時の印象(?)で何となく使い分けられている。

これってホントなんでしょうか

たしかに、わたし自身もクッキーとビスケットは違う気がします。
私の感覚では
①ビスケットはクッキーよりもパサついてそう
②よってクッキーの方がカロリー高そう
③クッキーはチョコチップやレーズンなど中身のバリエーションも豊富だが
 ビスケットはプレーン味が多いような気がする
④サブレは鳩サブレしか思いつかない

わたしの感覚でもあやふやな感覚しかありません。
皆さんの感覚ではいかがですか

と、先ほどのラジオの流れ星の話をきっかけにちゃんと調べてみようと思った次第。

さいわいわたしの本棚には『お菓子の由来物語』という分厚い本が鎮座ましてまして、今回はこの本の力を借ります。
さて、まずクッキーを調べてみようと思います。

クッキー

小麦粉にバター、砂糖などを合わせて焼いたお菓子。
さっくりとした食感のものが多い。
名前の由来はケーキや焼き菓子を意味するオランダ語である『KOEK』(クーク)に由来する。もともとは、オーブンの火加減を確かめるためにに、生地を少しオーブンに入れてみたのがはじまりだという。18世紀にアメリカに移住したオランダ人が広めたともいわれる。
ちなみにイギリスには「クッキー」という言葉自体がないとのこと。


ほう、語源はオランダ語なのか、よし次はビスケットだ

ビスケット

語源はラテン語の“Biscoctum Panem(ビスコクトゥム パネム)”
「2度焼いたパン」といわれている。
フランス語の「ビスキュイ」
ポルトガル語の「ビスカウト」
オランダ語の「ビスコイト」
ドイツ語の「ビスキュイート」も2度焼かれたという意味をもっている。
ビスケットは、パンの保存性を高めるために当時は、パンを薄く切り、もう一度焼き、現在のラスクのような状態にして保存していた。
これを『ビスコチョ』(二度焼くの意)と呼んだ。今日の『ビスケット』の祖先である。
このように、本来ビスケットはパンを二度焼きするものであったが、やがてパンの過程を経る事無く、直接小麦粉や卵などの原料から作られるようになる。

あるとき、卵を泡立てて焼いてみたらふんわりしたビスケットが焼けた。
つまりスポンジもビスケットの一種として誕生した。


次、最後はサブレ

サブレ

サブレはフランスのノルマンディー発祥のバタークッキーである。
その由来は
①発祥都市の名前サブレに由来するという説
②sable(砂)に由来するという説
③17世紀にサブレ公爵婦人が考案したという説
の3つの説がある
サブレの方がクッキーよりもバターの割合が高い

さすがです、この本
1800円も出して買ったかいがありました

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さて、調べた結果をみると一応結論らしきものが見えてきます。

発生方法は違えども基本的に同じもの

という事です。
本来ビスケットとクッキーは同じものを指すようです。
では、なんで名前が二つもあるんだ。というところですが、 イギリスとアメリカで呼び方が違うために、
日本でも「ビスケット」と「クッキー」と言う名前が混在しているようです。
ちなみに基本的に「同じもの」とか言いつつも、 日本ではちゃんとビスケットとクッキーの定義があり、キッチリ分けてるのは日本だけらしい。

日本では『(社)全国ビスケット協会』というところが『公正競争規約』という、
なんとも大げさな名前の規約で定義しているとのこと。
その内容は以下の通り。

『ビスケット』の定義
小麦粉、糖類、食用油脂および食塩を原料とし、
必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤、食品添加物の原料を配合または添加
したものを、 混合機、成型機およびビスケットオーブンを使用し製造した食品をいう。

公正取引委員会承認の規約、施行規則より抜粋

『クッキー』の定義
手作り風の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもので、
嗜好に応じ、卵、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜などにより
製品の特徴づけをおこなって風味よく焼き上げたもの。

公正取引委員会承認の規約、施行規則より抜粋

なんだか小難しい表現ですが、
「含まれる成分のうち糖分と脂肪分の合計が全体の40%以上のもの」 がクッキーで、それ以外がビスケットって感じでしょうか。

しかも上記の規約の定義も「自主ルール」と言うことらしく、 ビスケット協会に加盟してなければ、関係ないとのこと。
なぜ日本だけ、こんな決まりがあるのか?

それは、この公正競争規約が出来たのが、昭和46年。
当時、日本では「クッキー」は「ビスケット」よりも高級品だと思われていた。
安物の「ビスケット」を「クッキー」というのは、消費者を誤認させる恐れがあるとして業界はやむを得ず、この決まりを作った。

しかし、そのビスケット協会なる今回初めて知った協会のサイトを見てみると、そうそうたるメーカーが加盟しています。これは強力だ。

株式会社東ハト
株式会社不二家
明治製菓株式会社
森永製菓株式会社
ヤマザキナビスコ株式会社
株式会社ロッテ
株式会社ブルボン
井村屋製菓株式会社
江崎グリコ株式会社
日清シスコ株式会社
カバヤ食品株式会社
他 合計29社

なんとかクッキー・ビスケット・サブレの違いがわかってスッキリしたな。
今回のnoteはこれにて終了

と、思っていた矢先にビスコッティをいただいてしまいました。
これが食べてみるとかなり上手に出来ていて美味。
それを食べながらではビスコッティの名前の由来は?と考えはじめてしまいました。

日本だけでなく、世界中で親しまれているビスコッティ。
イタリア、トスカーナ地方のプラートというところでルネッサンス期に作られていたとされています。

そもそもビスコッティは、ビス(2回)コッティ(焼く)とされ、2回に分けて焼き、完全に水分を飛ばして作るのが由来とされています。おそらくビスケットという名前は、ビスコッティからの発展的な名前ではないかと言われることもあるほど、ビスコッティは、いわゆる焼き菓子のルーツになるのかもしれません。
バターを全く使用していないので、意外にヘルシーかもしれないビスコッティ。

しかし、日本におけるビスコッティの位置付けはどのようなものでしょうか。
あなたにとってはいかがですか
わたしにとってはノーマークでした。完全に。
でも、上に書いてあるようにビスケットという名前の由来では?と書かれると
気になって夜も眠れません(仕事で疲れているのでホントは眠れますが)

ビスケットの説明の時に、
語源はラテン語の“Biscoctum Panem(ビスコクトゥム パネム)”
「2度焼いたパン」といわれている。
と書いたようにラテン語とは古代ローマ帝国の公用語であり
現在のフランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ルーマニアなど、すべてのロマンス諸語の母体であることからビスコッティの方がビスケットよりお兄ちゃんの言語のようですね。

しかし、日本でのビスコッティの立場はまだまだ低いと言わざるえません。

唐突ですが黒棒を知っていますか。
主に九州地方で作られる焼菓子の一種でこれも起源ははっきりしないが、南蛮菓子として渡来したビスコッティ(イタリア語 Biscotti di Prato)の製法が日本化したものという説もあるんです。

意外と身近なビスコッティ。みんなこれを機会にビスコッティを食べよう

流れ星の話からここまで長い話になるとは完全に予想外でした。
まとまりない文章ですが読んでいただけたのなら幸せです。

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